11月24日 水曜日

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クラシコ・ミニ・シネ その2

たぶん5回以上は読み返しているであろう“La Pasion de un Pueblo”というバルサの歴史に関して書かれている本の著者であるジミー・バーンズ氏がクラシコを生観戦し、あるメディアに短評を発表している。タイトルは“スペクタクルをありがとう!”というもの。ここでそれのほんの一部を。

“多くのことに感謝しなければならない。それは、とてつもなく多くのことだ。例えば、この偉大な試合をダイレクトに観戦することができた幸運に感謝したいと思う。自分がクレであったことにも感謝しなければならない。なぜならクレ中のクレであったからこそ、これほどの大きな喜びを感じることができたのだろうから。もちろん多くのバルセロニスタにも感謝したいと思う。人種差別意識からというよりは無教養さからくるのであろうロベルト・カルロスに送られた品のないブーイングに対し、すぐさま“バルサ!バルサ!バルサ!”という叫び声でそれを消し去ろうとした多くのバルセロニスタにだ。そして何よりも感謝しなければならないこと、それは歴史の証人の一人となれた幸運にだ。時代の変化を如実に示した90分間のスペクタクルな試合、そう、カンプノウというステージに幸運にも参加できた人々は、歴史の変化を自らの目で垣間見ることができた生き証人なのだ。”

すべては書ききれないものの、彼の主張は“時代の変化”だ。彼のこの短評では触れていないが、このクラシコが戦われたほぼ1年前の2003年11月24日、バルセロナ市民だけではなく多くの観光客に愛されたコピート(バルセロナ動物園に住んでいた世界唯一の白ゴリラ)が寿命を全うし他界した。大げさに言ってしまえばバルセロナ市のシンボルの一つでもあったコピート、彼はカタルーニャで愛された唯一の白いものだった。そして彼がいなくなってからちょうど1年後、メレンゲもこの世からいなくなった、って言い過ぎか?

そんな独りよがりの思いつきはどうでもいいとして、本当に時代の変化を示したのは両チームの選手交代の風景かも知れない。それもマドリにとっては実に屈辱的な風景だろう。彼らにとってシンボルと言っても良いであろう選手たちの交代風景、つまりベッカム、ジダーン、そしてラウル。交代して姿を表してきた両チームの選手たちも印象的だ。今後10年間はチームの重要な役割を果たすであろう今日の星アンドレス・イニエスタを出したバルサに対し、マドリの方はかつてのバルサカンテラ選手で選手としては最後の時代に突入しようとしているセラーデスだ。この選手交代劇、これも一つの時代の変化を象徴しているのかも知れない。

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