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1月14日 金曜日

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とりあえず快調なスタートと見た

マジョルカ島には多くの外国人観光客が訪れる。東洋人も決して例外ではなく、特に多くの日本人が季節ともなると訪れる観光地だ。だが大久保選手のマジョルカ移籍が季節外れの日本人観光客を呼ぶ結果となる。だからジャパンマネー獲得が目的、いやいや、そういう単純な発想をする時代でもない。例えば、ルストゥがバルサに来た時には多くのトルコ人が、サビオラが来たときには多くのアルゼンチン人が、そしてロナルディーニョが来ているいま多くのブラジル人がバルセロナを訪れているのと同じ現象に過ぎない。外国でプレーしている自国の選手を見に来ることは自然なことだ。

それでもヨーロッパ選手と違うところは、やはり物珍しさが優先してしまうところだろう。それはフットボールファンにおいてもメディアの世界でも同じで、まずは物珍しさが優先してしまう。それは歴史がないのだから当然と言えば当然かも知れない。どこの国、どこのクラブを見てもすでにアフリカ人選手はもう珍しい存在ではない。が、東洋人となると別だ。スペインリーグに在籍したことがある日本人は、その長い歴史において大久保を含めてまだ5人に過ぎない。

1996年にログローニェスに入団してきた財前選手(ちなみに監督は今エスパニョールの監督をしているロティーナだった)、その翌年にレイダにやって来た安永選手、2000年には城選手がバジャドリにやって来てリーガでの日本人初ゴールを決め、そして同じ年の秋にどうしようもない西沢選手がエスパニョールにレンタルされてきている。もちろん誰も“活躍”というところまではいっていない。活躍した日本人選手を見たことがないスペイン人、スペインメディアであるからして、大久保に対しても物珍しさや興味本位だけの扱いとなるのは致し方ない。それでも最初の試合での彼の“活躍”がほんのチョットだけフットボール選手オオクボとしての評価へ貢献したかも知れない。まずは快調なスタートだ。しかし問題はこれから。残りのシーズンを“期待される外国人選手”としてそれなりの活躍を見せて初めて彼へのフットボール選手としての評価がなされる。50人も60人も来ている日本の報道陣や何百人と来るであろう大久保ファンに対する興味本位のコメントから、フットボール選手オオクボへのコメントとなるにはすべて残りの試合でどれくらい活躍するかにかかっている。

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