1月28日 金曜日

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当たりか、外れか、マクシ・ロペス

ラポルタ内閣誕生以来16人目の加入選手となったアルベルティーニに関しては彼の持つぶ厚い履歴書からしてそれなりの計算ができるものの、17人目の選手となったマクシ・ロペスに関してはまったくの白紙状態と言っていい。これまでバルサにやって来た多くの20歳前後の若い選手、それも中南米からいきなりやって来た若い選手の働きを見れば、それはとてつもなく白紙状態と言える。つい最近の例をあげてもそれは明らかだ。ブラジルリーグでプレーしていて鳴り物入りでバルサにやって来たジオバンニ、ロッケンバック。彼ら以上に大騒ぎされてやって来たサビオラとリケルメ。そしてすでにヨーロッパでプレーしていたシマオやクアレスマ。例を挙げればキリのないほどの若い選手がバルサにやって来てはそのたびに失敗を繰り返している。

「言葉は同じでも文化の違う国で、しかもヨーロッパの中でも伝統的なバルサというクラブでプレーすることは一つのチャレンジだしとても誇りに思う。」
そう語るマクシ・ロペスをバルセロナ・エル・プラット空港で待ち受ける多くの地元メディアとアルゼンチンメディア。それでもマクシ・ロペスは同じアルゼンチンからやって来たサビオラやリケルメに比べれば、それほどメディアに騒がれていない選手だ。サビオラにしても苦しい1年目となったことを考えれば、マクシ・ロペスにとっては非常に難しいスタートとなってもおかしくない。ファンの多くは彼にゴールを期待している。しかしアルゼンチンメディアのコメントを読んでみると、彼は決して9番の選手でもゴレアドールでもないようだ。しかもフラン・ライカーはバルサスカウトマンがマクシ・ロペスに関する資料を持ってくるまで彼のことを知らなかったと告白している。ヨハン・クライフも彼のことを知らなかったと語っている。チキ・ベギリスタインは直接マクシ・ロペスのプレーを見たことがないと語っている。サンドロ・ルセーは沈黙しているが、もちろん彼はマクシ・ロペスの獲得作戦に参加していない。唯一、彼のことを知っていたのがバルサインフェリオールカテゴリーの責任者コロメールだという。昨シーズンが始まる前にバルサBの補強に彼の獲得作戦を遂行するために何回かアルゼンチンに出向いて彼のプレーを見ているようだ。アルベルティーニの獲得がフラン・ライカーの推薦ということはわかりやすいが、果たしてマクシ・ロペスの獲得は誰が考えたことなんだろうか。

外国籍を持つリケルメがバルサに戻ってくることは間違ってもないことは彼がレンタル移籍した段階ですでに明らかになっていたものの、サビオラに関してはほんの少々、例えば5%ぐらいのバルサ復帰の可能性が残っていただろう。それでもマクシ・ロペスの入団が、5%から1%ぐらいというほぼ不可能と言っていいものにしたかも知れない。マクシ・ロペス、“Aleman(ドイツ人)”とか“Tanque(タンク)”という愛称を持つことからして背が高くて強靱なフィジカル面に特徴を持つ選手と推測するが、まだ20歳でヨーロッパクラブでの初のプレーとなるこの選手、過去の例から考えられる常識的な結論をぶっ壊して、誰もが驚く活躍をしてくれることに期待するっきゃない。
とにかくスエルテ!

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