2月24日 木曜日

■1チャンネル(1.8MB)

あなたはこの映像を最後まで見ることができるか?

わずか一代で自社をスペイン建設業界三本指に入るまで成長させたフロレンティーノ・ペレスACS会長だからして、ビジネス界における彼の手腕はすでに証明されていた。そしてレアル・マドリの会長となってからも彼の手腕の輝きはビジネス界のそれと同じようにピカピカと光っている。我らがカピタンであった選手を引き抜くことにより、ライバルチームをパワーダウンさせると同時に自らのチームに輝きを与えるという一石二鳥という手品師もどきの妙技を見せたフロレンティーノ・ペレス・マドリ会長。彼が企てた“スター選手軍団”構想の成功はそのタイトルの数を見れば一目瞭然だ。だが、一つのサイクルには必ず終わりがあるように、彼の成功にも終わりがあることは間違いない。フットボール界最高のメディアクラック選手を擁した昨シーズンは一つのタイトルも獲得できなかったし、今シーズンもタイトルゼロで終わる可能性は、バルサがリーグ優勝する可能性と同じかそれ以上にあるだろう。そしてここに来て、彼に暗い影が見え始めて来ている。それはかつてのマドリ練習場跡地に建てられる四つのビル建設に彼の会社が担当することになったことだ。

例えば、一人のマドリソシオがクラブを利用して金儲けをたくらもうがそれは問題とはならない。一人のマドリソシオがメレンゲグッズを売ることで生計をたてようが、あるいは試合のチケットをネット販売し“合法ダフ屋”となって懐を暖かくしようが、あくまでも合法的な手段に訴えている限りそれは問題とならない。それは個人のモラルの問題だからだ。クラブを愛するソシオがそういうことをモラル違反だと考えればそのソシオがしなければいいだけの話であり、したがって他人がどうこう言う問題とはならない。だがソシオの投票によって選出されたクラブ理事会の人間が、つまりクラブ運営を任された責任者がクラブを利用して財産を増やすことはクラブ規律問題に触れることとなる。しかもその規律はこれまでの歴代会長自らが、もちろんフロレンティーノ・ペレスを含めた歴代会長が自ら定めたものだ。

だがマドリッドメディアはこういうことに触れない。つい先日、カタルーニャのラジオ局の番組に出演してきていたデル・ボスケが次のように語っている。マドリカンテラとして育ち、マドリ一部チーム選手として活躍し、現役引退後はクラブに残り最終的にマドリの監督にまでなった超メレンゲと言っていい彼が次のように語る。
「マドリッドメディアはフロレンティーノ批判というのはできないだろうし、事実これまで彼が何をしてこようがいっさい問題にしたことはない。その理由の一つはこれまでクラブがうまく機能してきたからだし、そしてもう一つはフロレンティーノの持つ巨大な権力の前に屈してしまっているからだ。」

(映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから)