3月11日 金曜日

■1チャンネル(1.3MB)

■2チャンネル−付録1−(1.3MB)

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メレンゲもサヨウナラ!

レアル・マドリの試合につい目がいってしまうのは、彼らの高慢とも言える“ギャラクシコ方針”とは何の関係もなく、あくまでも我がバルサの宿敵クラブだから。レアル・マドリが負けろ、負けろと願うのは、フロレンティーノ・ペレスがどこまでも怪しい人物に見えることとは関係なく、あくまでも我がバルサの宿敵だから。レアル・マドリが二部に落ちて欲しいと願うのは、カタルーニャが受けたというファシズム政策とはこれっぽちも関係なく、あくまでも我がバルサの宿敵だから。

レアル・マドリが大嫌いなのは、あの9番や10番という元バルサ選手がいるからでも何でもなく、あくまでも我がバルサの宿敵だからだ。したがって、嫌いなユーベに大嫌いなレアル・マドリが負けるのはとっても気持ちの良いニュースであり、たとえ、彼らもまたリーグだけに専念しなければならなくなったことによりバルサリーグ優勝を妨げる最大の強敵となったとしても、それでも彼らが負けるのは気持ちがスカッとする明るいニュース。

バルサ最大の宿敵であるレアル・マドリの魅力は、それは歴史的に、効率の良い試合展開ができるところにある。別の言い方をすれば、勝利することが他のどのクラブよりもうまいチームであり、さらに別の言い方をすれば、何らかのタイトル獲得を可能とするプロ中のプロらしいチームだったと言える。そのレアル・マドリであったからこそ、ユーベとの試合展開は
「なるほど、やるのである」
と思わせるものだった。バルサと同じように前半90分の試合で勝利しているから、引き分けでも勝利に値する試合結果となる。それでもあくまでも攻撃をしかけていった無謀バルサと違い、勝負にうまいレアル・マドリは試合そのものを“つぶす”ような試合展開をしているように見えた。
「これだからしてバルサよりヨーロッパカップが多いのである」
そう思える横綱相撲という感じの試合展開。だがこれまでのユーロ・レアル・マドリと様子が違うのに気が付いたのが後半に入ってから。
「こりゃ、ひょっとしたらリーグ戦でのレアル・マドリと同じじゃねえのか?」
そう、攻めきれないレアル・マドリ。ジダーン、ラウルが抜けたこのチーム、もうユーベの前には歯が立ちません。フロレンティーノ・ペレスが会長に就任してから本格的な崩壊現象が初めて具体的に現れた歴史的な90分の試合でありました。

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