4月13日 水曜日

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ドン・ウオーリー!

「倒れているエトーを見たとき嫌な予感がした。誰とも接触しないで1人で倒れ、そして痛そうにヒザを押さえているシーン、これまで4回見てきた風景とまったく同じような感じだったからだ。」
それはプジョーだけではなくすべてのバルサ選手にしても同じだっただろう。モッタ、ガブリ、エドゥミルソン、そしてラルソンと続いた“半年リハビリ病”の再来を感じさせる風景だった。

ベルナベウの医療室でエトーを待っていたのはジョルディ医師。彼ももちろん最悪の状況を覚悟していたに違いない。右膝の刺すような痛みを訴えているエトーに対し、ジョルディ医師は両手でヒザを包むようにして力を加える。
“グギッ”
というような音がしたかと思うと、エトーの表情が突然明るくなった。
“グラシアス、セニョール!”
ヒザの痛みが消えかかっている。だから、試合終了後にメディアのインタビューを受けていたチャビやプジョーが次のように語ったのは、明らかに過去の4人のケースと違いが見られたからだろう。
「もしかしたらヘタフェ戦にも出場できるんじゃないの?」
もちろんバルサ医師団はそんな無責任なことは言えない。バルセロナへ到着してからおこなわれる精密検査が終了しない限り具体的な症状に関しては語れない。だが、それでも深夜のマルカ紙ウエッブページには“2か月から3か月、最悪半年間のリハビリが必要”と大文字で発表された。

「全治10日間」
それが精密検査が出した診断結果。クラシコに敗北したにも関わらずバルセロナ空港に待ち受けていた600人以上の熱い出迎えが彼を元気づけたのか、彼は精密検査を受ける前から楽観的になっていたようだ。
「ドクター、俺はヘタフェ戦に出られると思うよ!」
それが検査の結果を告げらたエトーの最初の言葉だった。この精密検査がおこなわれたのは月曜日、この日から午前と午後のリハビリに入ったサムエル・エトー。そして火曜日には本の出版記念記者会見に元気な姿をあらわしていた。
「マドリに負けたのは悔しい。ゴールチャンスを確実にものにしていれば4−7ぐらいで勝てた試合だっただけに、そしてその責任が自分にあることを知っているからよけい悔しい。でももう済んだことだからスポーツマンらしく敗戦を認めよう。認められないのはいまマドリッドから聞こえてくるマドリ優勝キャンペーンだ。リーグを制覇するのは我々であって、決して彼らなんかじゃないさ。」
ドン・ウオーリー、ビー・ハッピー!

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