試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月30日)

●ブルッハス-バルサ戦●(CL)

・通常は選手たちの移動はお揃いのスーツ姿でだが、ベルギーへの移動には、全員ジャージ着用とのバンガールからのお達し。というのも、この試合に呼ばれていたカンテラ選手の多くはそのスーツを持っていないため、統一がとれないのをバンガールが嫌ったため。

・試合前日、ブルージュに到着後に行われたバンガールへのインタビューの通訳を務めたGoyvaerts 氏。かれは、62-64の2シーズンバルサに在籍した選手。ちなみに彼はその後マドリでもプレーしている。

・予備戦から数えれば7連勝のバルサ。1975-76のUEFAカップでの6連勝のヨーロッパでの連勝記録を抜いたバルサ。

・チャンピオンズが現在の方式になったのは92-93から。そして現在までリーグ6戦全勝したチームは、ミラン、PSG、スパルタク・モスコの3チーム。2週間後のガラタサライ戦で、この記録チームに仲間入りを狙うバルサ。

・この試合で、1部デビューを果たしたカンテラ4人は、イニエスタ、トルトレーロ、セルヒオ・ガルシア、ダビ・サンチェス。

・2年前のUEFAカップでのブルッハス-バルサ戦、そして今回の両試合ともスタメン出場した選手は、ジェラールたった一人。

・線審に文句を言ったためカードをもらってしまったガブリ。これで、ガラタサライ戦は出場停止。

「週刊三面」(2002年10月29日)

●引っ越しブーム?
今シーズンからバルサでプレーしているメンディエタ。しかし、家族はイタリアから戻ってから一時バレンシアに住んでいるという単身赴任の身。それもようやく先週奥さんと子供がバルセロナに引っ越してきて終わりを告げた。
単身赴任といえばもう一人、遠くアルゼンチンに奥さんと子供を残してきているリケルメ。現在ホテル住まいだが、11月の初めにはいよいよ家族がバルセロナにやってくることに。そしてみんなで住む家は、デボエルの家のすぐ近くで500平米の庭付き邸宅。

●億万長者!
第6節のキニエラ(サッカーくじ)、15個全部あてたのはたった一人。その賞金額なんと320万ユーロー(約3億8千万円)。これは現在までで7番目の賞金額。しかし、それはたった90センティモ(約100円)の賭け金からの儲け。今のところまだ賞金を受け取りに誰も現れないため、新たな億万長者の身元は不明。

●スーパー・デボエル
ロコモティフ戦でそのスーパーぶりを見せつけたプジョー。そして勝利のゴールを決めながらもブーイングを受けたデボエル。しかしそのカンプノウには、デボエルをたたえる「SUPER DE BOER」の垂れ幕も見られた。それを掲げたのは、オランダにあるバルサファンクラブのひとつ。わざわざ垂れ幕まで作ってデボエルの応援に!とはちょっとちがうかも。わざわざ応援ではあるけれど、その垂れ幕はよそから拝借。というのもそれはオランダにあるスパーマーケットチェーン「SUPER DE BOER」のもの。

●アルテッタはスコットランドの宝石に
今年の6月、レンジャースに移籍していったミケール・アルテッタは、スコットランドリーグでの月間最優秀若手選手賞を獲得。

●奥様はラーヨ
2得点でデビューを飾ったものの、この3試合泣かず飛ばずのロナルド。実はこっそりラーヨのソシオになっていた! 「こっそり」かどうかは別として、11,000番のソシオというのは本当。というのも奥様のミレーネが、ラーヨの女子フットボール部門に所属しているため。

試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月27日)

●バルサ-アラベス戦●(リーグ)

・試合開始前、ドゥトゥエルとアベラルドの名前が呼ばれ、観客席からは2人にスタンディングオベーション。それに両手を揚げ、投げキスで応えるアベラルド。試合後にも、2人にガスパーから記念品が贈られた。

・試合前、バルサの選手たちがつくる花道と拍手のなか、シンココパスで有名な選手たちがその5つのカップをもって登場。シンココパス50周年をたたえてのもの。

・そして試合前にもう一つの出来事。観客の1人が客席からバルサのユニの前をまくり上げてアベラルドめがけて走り込んできた。すぐに取り押さえられたその人のシャツに描かれた文字は「ピトゥ(アベラルドの愛称)、いつまでも」。実は、この人の着ていたバルサユニは、97年レコパの優勝のとき、アベラルドからもっらったもの。筋金入りのピトゥファン。

・6−1のスコアは今シーズン全チームを通じての最高。今までの最高は、やはりアラベス相手に5-2としたマドリと、昨日ビルバオ相手に5−1で勝ったバレンシア。

・アラベスとの相性がいいのか、バンガールはバルサ監督として最初のアラベス戦で7−1という記録を持っている。

・バルサ、前半で4−0というスコアは久しぶりのもの。最近では2001年2月にカンプノウで7−1で勝ったビルバオ戦。この試合、前半で6ゴールを決めている。

・この試合前までは、デボエル、コクー、ナバーロの3人がプレー最多時間1位を分けていたが、後半、コクーとナバーロが交替したため、デボエルが頭一つリード。

・ボナノは、これでCLに続いてリーグでもデビュー。まだリーグデビューしていないのは、オーベルマルス、アンデルソン、クリスタンバール、エンケ、ダニの5人となった。

11メートルの勝負(2002年10月26日)

昨シーズン、122のペナルティーが吹かれています。そしてそのうちネットの奥までボールが蹴り込まれたのは98回。残りの24回は、ネットまでの11メートルの距離を全うできませんでした。それは、蹴り手がヘタだったから? それとも止め手がうまかったから? 24回止められたうち、キーパーによるものが18回、枠に当たってはじき返されたのが5回。そう、枠内に蹴り損ねたのはたった1回。その名誉ある(?)1回は、ラーヨのロベルト・ペラゴンのもの。

たった11メートルの距離から、1対1の戦いは蹴る側に有利とっていっても、それでも絶対ではありません。昨シーズン通しての統計では5回に1回は失敗していますし、今シーズン第6節まででなら、29ペナルティー中、成功したのは17回とたった59%の成功率。ある人は、枠の半分より上方に蹴り込めば止めようがないと言い、またある人は技術の問題とパネンカのPKを例にだします。昨シーズン、デイリー・バルデスがこのパネンカのPKを蹴ってみせましたが、それはブルゴスによって止められています。ある人はPKの蹴り方ならそれをいつも反対から受けるキーパーが一番よく知っているといいます。昨シーズン、ラス・パルマスのキーパーだったナッチョ・ゴンザレスは、4回ペナルティーを蹴って4回とも成功させていますし、キーパーとしては、3回ペナルティーを止めているPKベテラン。

昨シーズンの最多得点は、フィーゴの5回のペナルティーで5得点。最多セーブはアラベスのジョレンスで、7回のうち4回止めています。チーム別に見てみると、なんと昨シーズンの優勝チームのバレンシアが、ペナルティーでの獲得点が3回蹴って1点のみと一番少なくなってます。

試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月24日)

●バルサ-ロコモティフ戦●(CL)

・62,426人の観客数は、8月に行われたチャンピオンズ予備戦の67,078人を下回る今シーズン最低記録。

・フリーキックからの1点。今シーズンお得意のセットプレーからの10得点目。

・ロコモティフの監督は、サービス精神旺盛。まずはカンプノウに背広姿にアスールグラナのネクタイをしめての登場。

・試合開始前、UEFAから、スタジアム内での人種差別的行為の追放を呼びかけるメッセージがアナウンス。これに違反すると厳しい罰金がクラブに科せられる。

・この試合、ボナノ、サビオラ、リケルメの3人のアルゼンチン人選手たちが初めてスタメン勢揃い。

・観客席には、かつてのバルサキーパー、ヘスプの顔。そして1か月半ほど前にバルサファンクラブの大会が開催された町の町長さんもご招待。

先週の三面記事を拾い集めた「週刊三面」本日創刊

「週刊三面」(2002年10月22日)

●「GI-JO21」
ドイツで買ったポルシェのスポーツカーに乗ってカンプノウへ練習にやってきた選手、車というより、このナンバープレートのため注目のまと。さて、このナンバーをつけたポルシェを運転するのは、いったい誰?
それは、もちろんGIJON 出身、バルサとスペイン代表で21番をつけるルイス・エンリケ。彼はこのプレートをいたく気に入っているが、残念ながら3か月後には、スペインナンバーを取り直さなければならない。

●黒い靴
オサスナ戦を黒く塗ったシューズをはいてプレーしたサビオラ。先日のマタローとの練習試合、バジャドリ戦にも黒い靴。というのも、ナイキとの契約更新が難航し、先月一杯で、ナイキとの契約が切れてしまったため。未だにナイキとの交渉は続けられているが、もちろん、他のメーカーも黙ってはいない。アルゼンチン代表とも契約しているアディダスを始め、リーボック、フィラなども名乗りを上げている。
赤い靴を履いて踊り続けたのは、バレリーナを夢見る女の子。フットボール選手のサビオラは黒い靴をはいて、シュートを決め続ける。

●偽造ソシオカード犯人に2年の刑
2001年2月17日、バルサ-デポルティーボ戦で、偽造ソシオカードを使ってのダフ屋行為を働いたかどで逮捕され、裁判に掛けられていた3人に6か月から2年の刑が言い渡された。この偽造行為にかかわった3人は、ソシオ2人と、バルサ職員1人で、事件発覚後すぐに2人はソシオ追放、職員はくびになっている。

●「アストゥリアにおいでやす」
アストゥリア地方のCMに、地元出身の俳優や有名人と共に出演するのはルイス・エンリケ。カンプノウのベンチで試合を見ているルイス・エンリケ。仲間がゴールを決め喜んでいるのに彼は動かない・・・一人アストゥリアの地に思いを馳せている・・・という設定。彼はこの故郷のCMには1ユーロももらわないボランティア出演。

試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月21日)

●バジャドリ-バルサ戦●(リーグ)

・試合開始前に、グラウンドに持ち込まれたプラカード。それを持つのは若手審判たち、それに書かれている文字は「誰が一番近くで試合を見る? それは君だ!」。審判募集のデモンストレーションだった。

・ロッケンバック、たった8分間のプレーだったが、これが、今シーズンリーグ初出場。

・6節終了して、8ポイントしか獲得していないバルサ。この数字より少ないのは10年さかのぼらないと見つからない。91-92の7ポイント。しかし、そのシーズン、終わってみればリーグ優勝、ヨーロッパチャンピオンに輝いている。期待もてるかな?

・バルサ、リーグでの3000ポイント獲得まで後一息、と言うかけ声がかかってからもう3試合。未だに2998ポイント。アラベス戦では達成しようね。

・バジャドリのクラブ責任者の一人は元審判。そしてそれは94-95のマドリ-バルサ戦を吹いた審判。そうストイチコフが前半で退場になった5-0の試合だ。

・観客席に陣取ったバルセロニスタの御一行。モリーナを励ます垂れ幕とともに、も一枚「地球2−宇宙0」の垂れ幕。宇宙が負けたのは当たり前として、バルサが負けたのは情けない。

・観客席には、ルイスエンリケのご両親。今シーズン初めて途中交替させられる息子を見ることに。そしてもう一人、引退して地元のバジャドリに住んでいる、かつてのドリームチームの一員、ウェンブリーの仲間、フアン・カルロスの顔も。

リーグでは、もっとゴールを!(2002年10月17日)

チャンピオンズは好調の出だしをみせているバルサですが、リーグはイマイチ。長いリーグ戦のうち、たった5試合しか終わっていない段階では結論を出すのは無謀というより無駄なことかも知れませんが、それでもちょっと過去のデータと比べてみました。それによると過去15年におけるリーグでもゴール数が少ないことが目立つ今シーズンのバルサ。5試合で8得点7失点、1試合平均1.60得点、1.40失点。その数値より低い得点数は過去15年間では、94-95の1シーズンだけ、そして多い失点は97-98と00-01の2シーズンのみ。そして得失点差は一番・・・少ない。

 シーズン  試合数  得点 (/試合) 失点 (/試合)
02−03    5   8(1.60)  7(1.40)
01−02   38  65(1.71) 37(0.97)
00−01   38  80(2.10) 57(1.50)
99−00   38  70(1.84) 46(1.21)
98−99   38  87(2.29) 43(1.13)
97−98   38  78(2.05) 56(1.46)
96−97   42 102(2.43) 48(1.14)
95−96   42  72(1.71) 39(0.93)
94−95   38  60(1.58) 45(1.18)
93−94   38  91(2.39) 42(1.10)
92−93   38  87(2.29) 34(0.89)
91−92   38  87(2.29) 39(1.03)
90−91   38  74(1.95) 33(0.87)
89−91   38  83(2.18) 39(1.03)
88−89   38  80(2.10) 26(0.68)

ヨーロッパの王様(2002年10月13日)

一次リーグの半分の3試合が終わっただけでのチャンピオンズリーグは、まだ始まったばかりといえます。この段階でヨーロッパ一を語るのは早すぎるけど、それでも下の数字を見れば、近年スペインのクラブがヨーロッパを圧制しつつあると言っても許されるというもの。

まず、一次リーグ参加32チームの3試合終了時点のトップテン。

 順位 チーム    ポイント  得点 失点
 1位 バレンシア     9  11  2
 2位 マンチェスター   9  11  2
 3位 アーセナル     9   7  2
 4位 ミラン       9   8  2
 5位 バルサ       9   8  2
 6位 マドリ       7  12  2
 7位 ユベントス     7   8  2
 8位 リヨン       6   8  2
 9位 ドルトムンド    6   5  2
10位 デポルティーボ   6   6  2

10位以内に全スペイン4チームが顔を出します。そしてこの段階ではこの4チームとも2次リーグ進出権を持っています。これまでに4チームで獲得可能な36ポイン中、31ポイント稼いでるスペイン。それは1試合平均2.58ポイント。32チームは14か国で構成されていますがその中ではもちろん1位。

 順位  ポイント   チーム
     (1試合)
 1位  2.58   スペイン(4チーム)
 2位  2.00   イタリア(4チーム)
 3位  1.83   イングランド(4チーム)
 4位  1.33   スイス(1チーム)
 5位  1.33   トルコ(1チーム)
 6位  1.33   ウクライナ(1チーム)
 7位  1.11   ドイツ(3チーム)
 8位  1.11   オランダ(3チーム)
 9位  1.00   ギリシャ(2チーム)
10位  1.00   イスラエル(1チーム)
11位  0.88   フランス(3チーム)
12位  0.66   ノルウェー(1チーム)
13位  0.50   ベルギー(2チーム)
14位  0.16   ロシア(2チーム)

そしてゴール数は37ゴール、1試合平均3.08ゴールで、2.00のイングランドを大きく離します。

 順位   ゴール   チーム
     (1試合)
 1位  3.08   スペイン(4チーム)
 2位  2.00   イングランド(4チーム)
 3位  1.75   イタリア(4チーム)
 4位  1.66   スイス(1チーム)
 5位  1.66   イスラエル(1チーム)
 6位  1.55   ドイツ(3チーム)
 7位  1.50   ギリシャ(2チーム)
 8位  1.33   フランス(3チーム)
 9位  0.66   ノルウェー(1チーム)
10位  0.66   トルコ(1チーム)
11位  0.66   ウクライナ(1チーム)
12位  0.55   オランダ(3チーム)
13位  0.33   ベルギー(2チーム)
14位  0.16   ロシア(2チーム)

ちなみに、準決勝にスペイン3チームが残った99-00シーズン、1次リーグ3試合終了後の成績は、1試合平均ポイント2.11、ゴール数は2.33。

今シーズンの稼ぎはいかに(2002年10月10日)

チャンピオンズリーグ戦では3連勝と負け知らずのバルサ。このまま勝利し続け、決勝戦まで進んでいくことは、選手、監督、ファン、すべての願い。そしてそれは、クラブ首脳陣、ひいてはクラブ金庫の願いでもあります。チャンピオンズに参加し、戦うことでいったいどれほどの金がクラブにはいるのか、2年前のNewsGrana(2000年9月4日の記事)に紹介しましたが、ペセタがユーロに代わり、そしてそれは当然値上がりしていますので、再び掲載。


一次リーグ 全出場チーム
1,700,000ユーロ
(32チーム) 全出場チーム(各試合)
340,000ユーロ
勝利チーム(各試合)
340,000ユーロ
引き分けチーム(各試合)
170,000ユーロ

二次リーグ 全出場チーム(各試合)
340,000ユーロ
(16チーム) 勝利チーム(各試合)
340,000ユーロ
引き分けチーム(各試合)
170,000ユーロ

準々決勝 全出場チーム
2,700,000ユーロ

準決勝 全出場チーム
3,400,000ユーロ

決勝 優勝チーム
6,800,000ユーロ
準優勝チーム
4,100,000ユーロ

TV放映料の分配は、シーズン終了後、CLでの成績と自国リーグでの成績とで決められる。

というわけで、今のところのバルサの収入は374万ユーロ。さて、決勝戦が終わった時に、バルサはいったいいくら稼いでいるのかな?

試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月7日)

●バルサ-オサスナ戦●(リーグ)

・いよいよリーグ3000ポイント達成、という声がかかってからもう2試合。ベティスに負け、今回も引き分けで2998ポイントのバルサ。次のチャンスは3001ポイント達成目指しての2週間後のバジャドリ戦。

・バンガール曰く「このスーツはゲンがいいんだ」 そのスーツを着ての指揮だったけど、勝つまでにはいかなかった。

・モッタは今シーズン初ゴール。そして、リーガでは4ゴールのルイス・エンリケ、2ゴールのクルイベルト、1ゴールのサビオラの新トリデンテ以外の選手として一番乗り。

・飛んでくるボールを見上げながら走っていったクルービーはそのままラインを越えて線審と衝突。突き飛ばされた線審はゴロンと1回転。起きあがった線審と握手をし、肩をたたいて謝るクルービー。後半、客席から一番拍手の起こったシーンがこれとはちょっと淋しい。

・今シーズン初ゴールを決めたモッタ。後半途中で負傷し自ら交替を要求。2週間くらいのの左足筋肉の負傷というのが、その場での医師の診断だが、正確には今日の精密検査の結果待ち。

・観客席にいなかったのは、ガスパー会長。ローマ・バチカンでおこなわれた列聖式に奥さんと共に参加するため不在。この式に参加するため8万人以上のスペイン人がローマ入りしている。

・観客席には奥さんと子供と一緒にオーベルマルスが。彼は今日にでもドクターOKがでて、この観客席からの観戦がいよいよ終わりを告げる・・・・かな。

「私はバンガール、私は一番、わかるね」(2002年10月5日)

バンガールが再びバルサの監督の座に着いたとき、「私の履歴を見てもらえれば、私が優れた監督であることはわかるはずだ」とある記者の質問に答えていました。それでは、それを裏付ける一つの統計を。

現在1部の監督20人のなかで、スペインリーグでの勝率を比べてみると、118試合中68勝しているバンガールが57.6%と一番。続いては奇しくも同数118試合のデル・ボスケの54.7%。昨年の優勝監督ラファ・ベニテスは、103試合中35勝で33.9%。国王杯優勝監督イルエッタは481試合で203勝の42.2%。ちなみに、バンガールのオランダ時代は、332試合で209勝しており、62.9%の勝率。また、バルサの過去の監督の勝率を見てみると、レシャック46.8%、セラ・フェレール35%。そしてクライフは59.8%とバンガールを上回ります。でもそれよりもっと高い勝率を上げたのはボビー・ロブソンの66.6%。

順位   監督     試合数   勝利   引分   負け   勝率%

 1 バンガール    118   68   21   29  57.6
 2 デルボスケ    118   64   27   27  54.2
 3 Mプレシアード  80   39   20   21  48.7
 4 Lアラゴネス   691  319  168  204  46.1
 5 Jイルエッタ   481  203  132  146  42.2
 6 Jヘンケンス   278  110   74   94  39.5
 7 Rデノウ    155   61   37   57  39.3
 8 Vフェルナンデス 384  150  106  128  39.0
 9 Bフローロ    205   80   54   71  39.0
10 Lアルカラス   88   33   36   19  37.5
11 Jペイロ     128   47   42   39  36.7
12 Jアギレ    127   46   32   49  36.2
13 Gマンサーノ    89   32   21   36  35.9
14 マネ       194   67   41   86  34.5
15 Rベニテス    103   35   33   35  33.9
16 Jラモス     118   40   35   43  33.8
17 Jカパロス     42   14   14   14  33.3
18 Fバスケス    227   71   66   90  31.2
19 MAロティナ    92   26   26   40  28.2
20 モレ       105   28   37   40  26.6

* 1部リーグは今シーズンから。下のカテゴリーの成績を使用
# 他の国の1部リーグの成績を使用

試合終わって、落ち穂拾い(2002年10月2日)

●ロコモティフ-バルサ戦●(CL)

・バンガール監督のお好み11人の”A定食”は、これで6試合。結果は5勝1敗。

・かつてはコパ・デ・ヨーロッパと呼ばれていたころも含め、このチャンピオンズリーグでの試合でバルサは250ゴールを達成。そしてクライハートは25ゴール目を。

・バルサにとってロシアは15年間引き分けの地だった。87-88の対ディナモが0-0、92-93はCSKAに1-1、続いて93-94の対スパルタクは2-2と負けはしないが勝てもしない地。そしてそれは4回目のこの試合でで終わりを告げた。

・今シーズンから採用の第2ユニが公式デビュー。上下紺色で、前面に斜めの線のこのユニフォーム、まずはゲンのいいユニになりそう。

・3万人収容の5つ星のスタジアムには2万2千人のファン、と一杯ににはならなかった。試合がバルサペースで進められていく中、それでもファンの応援は続く。負けてはいてもなぜかウェーブまででたスタジアム。

・50人のバルセロニスタがモスクワまで応援に。そしてモスクワ在住のバルセロニスタ、モスクワを旅行中のバルセロニスタあわせて約80人が観客席に。

・観客席には選手たちと一緒の飛行機でモスクワ入りしている、コクーとルイス・エンリケの奥様たちの顔。

Lokomotiv Moscu というチーム(2002年10月1日)

今夜のCL第3試合の相手、Lokomotiv Moscu は、1923年に「10月革命」という名の下にモスクワ鉄道の手によって創立されました。現在の名前になったのは1936年。ロコモティフは、機関車の意味です。ロシアリーグでは、スパルタク・デ・モスクにのもと、2位の座に甘んじていましたが、今シーズンは優勝を狙い1位を走っています。チャンピオンズリーグには過去6回参加。

監督の Yuri Semin は、1992年から94年までナショナルチームの監督を務めており、98年からロコモティフで指揮を執っています。

3万人収容の Lokomotiv Stadium は、この7月に完成。ロシアでは唯一、ヨーロッパでも数少ないUEFAやFIFAから5つ星の認定を受けているスタジアムです。全席屋根付き、外観はチタン仕立てで、中にあるレストランでは食事をしながら観戦ができます。また70のVIP用の桟敷席もあります。現在までにここで戦われたヨーロッパの試合は、3次予備戦のGrazer(3-3)とガラタサライ(0-2)の2試合のみでまだロコモティフは勝利を知りません。

バルサは対戦歴がありませんが、他のスペインのチームではラーヨが00-01のUEFAカップで対戦し0-0の引き分け。昨年はCLでR・マドリが2-0で敗北を喫しています。

Lokomotiv Moscu 公式Webページ
  http://www.lokomotiv.ru