ロマリオ「早く電話をしてこないかな」
(2000/12/23)

10月20日、パルケ・アンタルクティカでおこなわれたコパ・メルコスールの決勝戦でパルメイラスを敗って優勝に輝いたバスコ・ダ・ガマのロマリオは、試合後カタルーニャの「エスポーツ」紙の記者ルイス・マルティンの電話インタビューに次のように答えています。

 

感動的な試合だったようですが。

感動的だったって? 試合を見なかったのか?

試合を見なくても、ロマリオがなにをしたか大体想像できますが。

早くビデオかなんかで見た方がいい。そして、全てのバルセロニスタに喜んで欲しいんだ。
だって、いまだに俺はバルセロナでは人気があると思うんだ。そうだろ!

バルセロニスタはあなたがブラジルで活躍することより、カンプノウでブラウグラーナのユニフォームを着たロマリオに期待してると思うんですが?

そんなの簡単なことさ。俺に今すぐ電話してくれれば、すぐにでもバルセロナに行くよ。

インテルのほうはどうするんですか?

すごいオファーが来ていることは知っている。イタリア以外にも例えばトルコの何とかいうチームからもね。
でも俺の気持ちは、もしブラジルを離れることがあるとすれば、それはバルサに戻る時さ。

口汚い人は、もうあなたは34才というでしょう。

ワインは古いほど良いんだぜ。そうだろ!
俺はたばこはすわないし、酒も飲まないし、試合中必要な時はいつでも走れる。だから34才になった今でも、誰よりも多くのゴールを決めているのさ。そうだろ!
今シーズンは俺の最高のシーズンであった94年と同じぐらいの活躍ができた。年齢なんて関係ないのさ。そうだろ!

リバルドとは問題ないですか?

リバルドは俺の友達さ。彼とはセレソンでも一緒にプレーしたし、彼は俺を尊重し、俺は彼を尊重している。そうだろ!
一緒にプレーすることは二人にとって素晴らしいことさ。俺は問題ない。もう一度言っておくけど、もしブラジルを去ることがあるとすれば、それはバルサに行くときさ。

あなたの気持ちは非常に明らかですね。

いつもそうさ。オランダに行ったときは、それが俺にとって最高のことだと思ったように、バルサに行ったときはクライフの元でプレーしたかったからだよ。すごかったよ、あの年は。そうだろ!
そして今は、バルサに戻る良いタイミングのような気がする。もし俺を必要としていればの話だが。

バルダーノが言っていましたが、マドリもあなたを欲しがっているみたいですが?

知ってるよ。ヨーロッパのチームはみんな俺を欲しがっている。でも俺の気持ちはリオかバルセロナなんだ。他には考えられない。

あなたには色々なチームから、かなり高額な年俸を提示されていると聞いていますが。

金? 俺は誰かと違って金じゃ動かないよ。
ワールドカップに勝った時、俺はブラジルに帰りたくなった。バルサに残っていればすごい金が手に入ったけれど、それを捨ててフラメンゴに行ったんだ。俺以外の全てのフットボール選手は金のために、あっち行ったりこっち行ったりしてるけど、俺はそうじゃない。
俺の今の希望は、カンプノウでバルサのユニフォームを着てもう一度プレーしたい、それだけのことさ。金じゃない。

どうして、今になって?

それはね、カンプノウでゴールを決めた時のあの興奮がいまだに忘れられないからさ。あそこは特別だよ。そして、今俺にはその興奮が必要なんだ。

でもあの頃いた選手はもう誰も残っていませんよ。

同じ選手である必要は全くないさ、バルサの場合は。だって、いつも最高の選手がいるチームなんだから。そうだろ!

グアルディオーラはまだいます。そして、今彼の契約期間の延長の交渉をしています。

交渉だって? 奴に交渉なんて必要ないさ。そうだろ!
だって、奴はグアルディオーラなんだから。未だに奴が俺のデビュー戦で出したキラーパスのことは忘れられない。あんたもそうだろ!

忘れるどころじゃない。あの時は涙がでてきました。

偉大な年だったな。うん。すごかった。そうだろ!

繰り返すのは不可能なことでしょうね。

同じことを繰り返すのは不可能なことさ。でも違う形で、違う方法で、同じように良いものは作れる。そうだろ!
俺が戻れば、また楽しいひとときをみんなで過ごせるかも知れない。いや、間違いないさ! そうだろ!!!