試合ごとに夢が実現、プジョー
(2001/11/13)

カルラス・プジョー、カタルーニャの田舎町ラ・ポブラ・デ・セグールで1978年4月13日に生まれた。彼のデビューは1999年10月2日のバジャドリ戦。奇しくも、彼の初ゴールが先日のバジャドリ戦で生まれている。最近はセレクションにも呼ばれるようになったプジョー。2002年韓国・日本のワールドカップでは、右サイドバックを守る大本命と見られている。


毎朝目が覚めたときに、まず何を考えますか?

一日ごとに子供の頃からの夢が実現している、そのことを実感します。それはバルサのジュニアのチームにスタメンで出られるようになってから、毎日実感していることです。

じゃあその時から、毎日一生懸命しなくてはと思ったわけですね?

まさか。毎日一生懸命やらなくちゃと思ったのは、マシアに入寮した初日からです。もし自分がカンプノウでプレーする日が来なかったら、それは毎日一生懸命練習をやらなかったり、試合で100%の力を出さなかったからだというように考えていましたから。だから日々の練習は全力でやってきたし、今日もそうだし、明日もそうするつもりです。こんな夢のような生活、つまり自分の夢見たクラブでほぼ毎試合プレーできること、こんなことができるなんて、よほど恵まれた人間でなくては無理なことでしょうから。すべてのことに感謝しています。もう、感激です。

個人的な意見ですが、最近はボールタッチも良くなってきたように思うのですが。

もしそうだとすれば、自分の周りに素晴らしいテクニックをもった選手が大勢いるからでしょう。その人たちの影響だと思います。でも何が自分の持ち味なのか、それははっきりしています。テクニックではなくて、常に100%の闘争心が自分の持ち味です。自分はこれでここまで来ました。

相手チームの最高の選手をマークする役目というのは、一般的に「踊らされる」役柄になってしまうことが多いですよね。いわゆる、誰もやりたがらない役割というか・・・。

とんでもない。自分は自分の仕事に誇りを持っています。ここが自分のポジションだという自信がありますからね。それは確かにグアルディオーラみたいなボールタッチをしてみたいし、サビオラみたいにかっこいいゴールを毎試合決めてみたい。でも人それぞれ違う才能があるわけで、自分には無理なことだと知っている。グランドには違う才能をもった選手が11個のポジションを受け持つわけで、自分の場所はどこだかわかっています。

もし、今のようにプロ選手として成功の道を歩んでいなかったら、やはり牛の世話をすることになっていたのでしょうか。

う〜ん、そうかも知れない。自分の家は牧場をやっていますからね。そう、今バルサでプレーしていなかったら、自分のとこの牛の世話をしていたでしょう。動物は大好きです。

あなたの同僚であなたの悪口を言う人に出会ったことがありません。あなたのその素直な性格は、やはり牧場育ちということと関係あるんでしょうかね。

そうかも知れません。小さい頃はいつも動物と一緒でした。そして自分の家庭はごく普通の家庭でしたからね。

マシアに入寮したとき、ドリームチームの時代でしたね。誰に一番注目しましたか?

ナダールです。彼とはプレシーズンで知り合うことができました。それ以来、彼のファンです。そして幸せなことにセレクションでは同室にしてもらいました。もう感激の毎日です、セレクションの合宿にいるときは。ナダールはもう35歳ですが、素晴らしいプレーヤーだし、何よりも人間として素晴らしい人です。

そのナダールですが、昨シーズンのバルサを見るのは辛かったと最近告白していました。

今マジョルカでプレーしている彼が言うぐらいだから、バルサでプレーしている自分がどんなに辛かったか。自分は100%バルセロニスタという自信があります。10万ソシオの中で自分以上のバルセロニスタを見つけるのは難しいことだとも思いますよ。試合に負けたとき、選手は自分たちのせいで負けたと考える。自分の場合は、そりゃもう最悪です。多くのバルセロニスタは試合に負けた日の夕食はとらないと言いますよね。でも自分の場合は選手だから食事しないと翌日もたない。だからしかたなく夕食をとる。でも子供の頃は、バルサが負けたときは何も食べませんでした。

今シーズンのバルサについて

今シーズンこそいけると思っています。というか期待しています。加入選手も素晴らしい選手ばかりだし、必要なポジションに必要な選手が入ってきてますからね。クリスタンバールとアンデルソン、そしてデブーとアベラルドがいるんだしディフェンスは完璧です。もちろん前の方にはリバルドやクライハート、そしてサビオラがいるんだから問題は一切ない。

右サイドバックのプジョーですが、セントラールもやらされたし、右ウイングとしてもプレーさせられている。

もしキーパーをやれと言われれば、もちろんやります。リバルドの代わりをやれと言われればもちろんやる。試合に出れればどこでもいいんです。それでもう感激です。

レシャックは今シーズン4人ディフェンスシステムにしてますね。

正直言って、システムなんかどうでもいい。どのようなシステムであれ、それを良くするのも悪くするのも最終的には選手ですからね。試合に勝利すればそのシステムは正解であったわけであり、同時に選手がうまくプレーしたということでしょう。ここまで10何試合を消化してきた段階で、バルサにはスペクタクルがないという声を聞きますが、優勝すること以上のスペクタクルはないじゃないですか。

あなたをフェレールの再来という人がいますが。

自分にとって、それ以上の誉め言葉はないです。もう、感激です。