2007年
8月
2008年

本番間近
(07/08/30)

ペップ監督率いるバルサBは今週末から始まる本番に備え、このプレステージ期間に計8試合の練習試合をこなしている。地元ミニエスタディでおこなった試合が2試合、そして6試合がアウエーでの試合。対戦相手は二部Bチームであったり三部チームであったりしたが、4勝3敗1分けという結果を残している。

試合結果はともかく、1試合もベストメンバーを組めなかったことがペップ監督にとっては残念なことだっただろう。核となるクロッサスやオルモ、そしてバリエンテやディマスなどは、ライカーバルサのプレステージに誘拐されてしまったため、彼らはほとんど他のメンバーと一緒に練習することができなかった。しかも負傷者続出のプレステージだったと言える。ポルテロのプランチェリア、デフェンサのボティア、コルコレス、セントロカンピスタのルエダ、ブスケ、デランテロのビクトル・バスケス、ジェフレン、ウルバーノ、ガイなどはほとんど試合に出場していない。またヤゴに至ってはいまだにU17代表に持って行かれたままという状態だ。

ミニエスタディでおこなわれた2試合を両方見ているが、最初の試合はライカーバルサと同じ4−3−3というオーソドックスなシステム、そして2試合目は何と3−4−3というシステムを採用していた。リーグ戦が始まってみないとわからないものの、ひょっとしたら地元では、そして相手次第では、この3−4−3というシステムを採用していくような気がする。ペップ監督が目指そうとしているフットボールは、当然ながらボールタッチが多く、そして圧倒的なボール支配を試みようとするものである以上、グランド状態が良い地元ミニエスタディでの試合がその試みを可能としてくれる。ミニエスタディでの絶対的勝利と、アウエーでのフィジカルフットボールで少なくてもポイント獲得を目指すことになるのだろう。

ちなみに昨シーズンにバルサBチームを構成した選手たちの進退は、最終的に次のようになっている。

■ポルテロ
ルーベン・・・・・・ラシング・フェロールにレンタル
モンテロ・・・・・・バダロナに移籍
ウルコ・・・・・・・契約切

■デフェンサ
ジェフリー・・・・・バルサB
バリエンテ・・・・・バルサB

オルモ・・・・・・・ラーシング・フェロルに移籍
フラン・・・・・・・ブルゴスに移籍
ハイメ・・・・・・・At.マドリCに移籍

■セントロカンピスタ
クロッサス・・・・・バルサB
ディマス・・・・・・バルサB

ベサーダ・・・・・・パレンシアに移籍
サストレ・・・・・・サラゴサに移籍しウエスカにレンタル
フリオ・・・・・・・テラッサにレンタル
ジョルディ・・・・・エスパニョールBに移籍

■デランテロ
ジョバニ・・・・・・バルサAへ
ボージャン・・・・・バルサAへ

ビクトル・・・・・・バルサB
ジェフレン・・・・・バルサB

カルボ・・・・・・・アリス・デ・サロニカに移籍
         (バルサ買い取り権利付き)
オルランディ・・・・レンタル期間切れ
ナノ・・・・・・・・ナスティックに移籍
ルチアーノ・・・・・メリダに移籍
タエル・・・・・・・オスピタレに移籍
シト・・・・・・・・エスパニョールBに移籍
         (移籍料15万ユーロ)


昨シーズンのフベニルA選手の行方
(07/08/18)

19歳を過ぎるとこのフベニルカテゴリーではプレーできない。したがって1988年世代となるポルテロのイマノル、デフェンサのチャビ、ロベルト、フォルカデル、ピーテル、セントロカンピスタのトリビオ、ルエダ、ブスケ、デランテロのコト、ウゴ、アブラハム、マンテカなどは上のカテゴリーに呼ばれないことになると、移籍先を探さなければならない運命となっていた。バルサCが消滅した今、フベニルの上のカテゴリーと言えばライカーチームをのぞけばペップチームしかない。そこで多くの選手がクラブを去ることを余儀なくされている。

マレーシアでおこなわれていたチャンピオンズ・ユース・カップに参加したバルサフベニルA選手を見てみると、ポルテロのミーニョ、デフェンサのアレックス、デランテロのクリスティアンとワルテルがいる。したがってこの4人の選手だけは昨シーズンと同じようにこのカテゴリー残留となりそうだ。バエナのエスパニョール行きを許したクラブ首脳陣の判断は理解に苦しむが、それ以上に不可解な出来事はチャビ・マルケスを放出したことだ。バリエンテに続くデフェンサとしてボティアとこのチャビを予想していただけに、そしてカデッテカテゴリー時代から将来を期待されていた選手だけに、この放出は納得できない。

余談ながら、我らが偉大なるスポーツ・ディレクター、チキ・ベギリスタインが“モッタ問題”に触れたときに、カンテラ選手にも育成費がかかっているから彼をタダで出さないと語っているが、それはまったく説得力に欠ける発言と言える。“モッタ問題”はあくまでも彼のプロ精神の大大大不足をもって語られるものであり、カンテラ選手ウンヌンではないのだ。

■ポルテロ
イマノル・・・・・・マタロに移籍
ミーニョ・・・・・・フベニルA残留

■デフェンサ
ボティア・・・・・・バルサBへ
チャビ・・・・・・・サラゴサBに移籍(バルサ買い戻し権利付き)
ロベルト・・・・・・ロルカに移籍
フォルカデル・・・・グラマネBに移籍
ピーテル・・・・・・リコー・プレミアに移籍
アレックス・・・・・フベニルA残留

■セントロカンピスタ
トリビオ・・・・・・バルサBへ
ルエダ・・・・・・・バルサBへ
ブスケ・・・・・・・バルサBへ

バエナ・・・・・・・エスパニョールBに移籍(移籍料3万ユーロ)
ボルハ・・・・・・・パララダに移籍

■デランテロ
ヤゴ・・・・・・・・バルサBへ
クリスティアン・・・フベニルA残留
コト・・・・・・・・ベルギーのモウスクロンに2年間のレンタル
ウゴ・・・・・・・・アルメリアBに移籍
アブラハム・・・・・セビージャBに移籍
ワルテル・・・・・・フベニルA残留
マンテカ・・・・・・ブルゴスに移籍


昨シーズンのバルサC選手の行方
(07/08/14)

個人的な予想として“50人前後の選手の放出”と思っていたが、どうやらその予想をすでに上回った数字の放出作戦が展開されているようだ。8月13日現在、フベニルB、フベニルA、バルサC、そしてバルサBチームを昨シーズン構成していた選手のうち、すでに60人が完全移籍、あるいはレンタルというスタイルでクラブを離れた。そしてその現象が最も如実になっているのは、当然のことながら、チームそのものが消滅してしまったバルサCだ。シーズン途中でレンタルされてしまったヌノという選手を含めると24人の選手によって構成されていたバルサCだが、今のところ16人がクラブを離れている。そしてバルサBのプレステージに8人の選手がペップ監督に招集されて練習しているが、それでもシーズンが開始される頃には何人かの選手が計算外となり、他のクラブを探すことを義務づけられる可能性もありそうだ。

■ポルテロ
パウ・・・・・・・・バルサBへ
プランチェリア・・・バルサBへ

ミゲール・・・・・・アトロミトス(ギリシャ)へ移籍

■デフェンサ
ジョスエ・・・・・・バルサBへ
ファリ・・・・・・・バルサBへ

アルフレッド・・・・マジョルカBに移籍
フォルゲラ・・・・・ビラノバに移籍
アレックス・・・・・自由契約
アロンソ・・・・・・サンボイアに移籍
イスマエル・・・・・バルバストロに移籍

■セントロカンピスタ
サンチェス・・・・・バルサBへ
プエンテ・・・・・・オスピタレにレンタル
ブラス・・・・・・・テラッサにレンタル
エレディア・・・・・サンボイアに移籍
コルネヤ・・・・・・パラモスに移籍
ピトゥ・・・・・・・マジョルカBに移籍
ラモン・・・・・・・ジローナに移籍

■デランテロ
ウルバーノ・・・・・バルサBへ
ペドロ・・・・・・・バルサBへ
ガルシア・・・・・・バルサBへ

ダビ・・・・・・・・自由契約
ベネ・・・・・・・・レイダに移籍
エステファン・・・・オビエドに移籍


昨シーズンのバルサB選手の行方
(07/08/09)

ペップバルサBがスタートして2週間強たち、練習試合もすでに3試合こなしている。だが、2007−08シーズンに向けた選手構成はまだまだはっきりしていない。新加入選手に加えて、バルサCやフベニルカテゴリーから何人かが昇格してくるだろうが、同時にそれは多くの“元バルサ選手”を作り出すことになる。それでは昨シーズンにバルサBに在籍した選手たちは今シーズンどうなるのか。8月9日現在、移籍先クラブ(バルサはウエッブページでもほとんど移籍選手には触れていない)が発表したものを見ると次のようになっている。

■ポルテロ
ルーベン・・・・・・ラシング・フェロールにレンタル
モンテロ・・・・・・バダロナに移籍
ウルコ・・・・・・・契約切れ

■デフェンサ
ジェフリー・・・・・バルサB?
バリエンテ・・・・・バルサB?
オルモ・・・・・・・バルサB?

フラン・・・・・・・ブルゴスに移籍
ハイメ・・・・・・・At.マドリCに移籍

■セントロカンピスタ
クロッサス・・・・・バルサB?
ディマス・・・・・・バルサB?

ベサーダ・・・・・・パレンシアに移籍
サストレ・・・・・・サラゴサに移籍しウエスカにレンタル
フリオ・・・・・・・テラッサにレンタル
ジョルディ・・・・・エスパニョールBに移籍

■デランテロ
ジョバニ・・・・・・バルサAへ
ボージャン・・・・・バルサAへ

シト・・・・・・・・バルサB?
ビクトル・・・・・・バルサB?
ジェフレン・・・・・バルサB?

カルボ・・・・・・・アリス・デ・サロニカに移籍
         (バルサ買い戻し権利付き)
オルランディ・・・・レンタル期間切れ
ナノ・・・・・・・・ナスティックに移籍
ルチアーノ・・・・・メリダに移籍
タエル・・・・・・・オスピタレに移籍


バルサB新加入選手
(07/08/07)

8月6日現在、外部組織からバルサBチームに加入してきた選手は6人いる。17歳という若きバスク人ポルテロ、2人のラテラル選手、そして3人のセントロカンピスタ。今回の補強作戦の特徴は、例えば、昨シーズン監督をしていたキケ・コスタスには何の権限も与えられなかったのに対し、今シーズンはすべてペップ監督自ら選出し、直接彼が交渉までした選手たちだという。

■オイエル・オラサバル(ポルテロ・17歳)
バスク地方にあるレアル・ウニオン・デ・イルンという伝統的なクラブのカンテラ組織を経てやって来たポルテロ。バスク人ポルテロに外れはないうというが、バルサポルテロコーチ・ウンスエにその才能をかわれて入団してきた。バルデス、ジョルケラに続いて第三ポルテロとなるらしいから、バルサBチームではスタメンポルテロとなると考えるのが普通。バルサCから上がってきたパウとライバルとなる。バルサとは5年契約。

■ダビ・コルコレス(右ラテラル・22歳)
バレンシアからやって来たデフェンサだが、すでにチャンピオンズリーグの試合でバレンシアAチームデビューを飾っている。ラテラル選手が欠けていた昨シーズンのバルサBだから、左右のラテラル選手補強というのは自然なこと。ペップ監督の期待は彼の持つ“スピード”であり、コルコレス自身が語る魅力は“ファイト”と“アグレッシーブ”なプレーだという。バルサとは2年+1年延長オプション付き契約。

■ビクトル・エスパサンディン(左ラテラル・22歳)
ポンフェラディナからやって来た左ラテラル選手。右ラテラルのコルコレスと同じ日にバルサ入団しているが、この2人は年齢も同じ22歳。ペップ監督は左右デフェンサラインを“ベテラン”選手で埋めていこうというアイデアか。テクニック的に非常に面白いものを持っているという。バルサとは2年契約。

■チャビ・トーレス(セントロカンピスタ・20歳)
昨シーズンはアリカンテでプレーしていたが、もともとはビジャレアルの選手。今シーズンもアリカンテはレンタル延長を申し込んできたが、当人の強い希望によりバルサに移籍することが可能となったという。果たしてどんなセントロカンピスタなのか、じっくりと見せていただきましょう。バルサとは2年契約。

■アブラン・ゴンサレス(セントロカンピスタ・22歳)
テラッサからやって来たセントロカンピスタ。バルセロナ生まれバルセロナ育ちバルサ好き。アイドルがペップだというから、そのアイドルに気に入られてバルサに入団してきたのだから言うことなしだろう。もっとも彼はこれが初めてのバルサ入団ではない。1996−97シーズン、アレビンカテゴリーでバルサの選手としてひとシーズンだけプレーしている。今回の入団は2年契約。

■エネコ・フェルナンデス(セントロカンピスタ・23歳)
マラガ相手の国王杯ですでにサラゴサAチーム選手としてデビューしている。今シーズン入団してきた選手の中では最年長の23歳であり、3人の新加入セントロカンピスタの中では最も攻撃的なタイプだという。バルサとは1年+1年延長オプション付き契約。


バルサBスタート!
(07/08/05)

7月23日08時30分、シウダ・デポルティーバの練習場にて、ペップ新監督の指揮のもと、バルサBのプレステージがスタートしている。新生バルサBチームのプレステージに招集された選手は24人。ライカーバルサのプレステージに招集されているマーク・バリエンテ、マーク・クロッサス、ヘスス・オルモ、ディマス、オイエル・オラサバル(ポルテロ)たちはもちろん不参加となっている。移籍先を探しているディマスの他、バリエンテやクロッサス、あるいはオルモにしても、バルサに残るのかあるいはレンタルなり完全移籍なりでクラブを出て行くのかはまだ未定。そしてこの日に招集された24人の選手の中にも、プレステージ中にクラブを去っていく可能性が大きい選手が何人かいそうだ。それでは24人の招集選手を。

■ポルテロ
ルーベン(移籍先探し中)、パウ(バルサC)、プランチェリア(バルサC)

■デフェンサ
ジョスエ(バルサC)、ファリ(バルサC)、ボティア(フベニルA)、エスパサンディン(新加入)、コルコレス(新加入)

■セントロカンピスタ
ビクトル・サンチェス(バルサC)、トリビオ(フベニルA)、ブスケ(フベニルA)、ルエダ(フベニルA)、ヤゴ(フベニルA)、アブラン(新加入)、エネコ(新加入)、チャビ(新加入)

■デランテロ
シト(移籍先探し中)、マタマラ(移籍先探し中)、ビクトル・バスケス(オファー待ち)、ジェフレン、ペドロ(バルサC)、P.ガルシア(バルサC)、ウルバーノ(バルサC)、ガイ(カデッテA)

移籍先探し中のルーベン、シト、マタマラはクラブ側から計算外選手として通告されており、良いオファーが来なければ残る可能性もあるのは、ビクトル・バスケス。いずれにしてもバルサBで昨シーズンプレーした選手はほとんどいなくなる。すでに闇の中に消えたバルサCチームからは7人の選手が昇格、フベニルAチームからは5人、そしてカデッテAチームからガイが上がってきているのが目立つ。