Albert Celades
セラーデス


1975年9月29日生まれ
1995−96シーズン、20歳でデビュー

“キンタ・デ・ミニ”のメンバーであるキケ・アルバレスやイバン・デ・ラ・ペーニャなどが1995−96シーズン開幕戦にデビューしているが、やはりそのメンバーの1人であるセラーデスは第5節となるレアル・マドリ戦でデビューを飾っている。ちなみに当時の監督であるヨハン・クライフも現在のバルサの監督であるライカーと同じようにカンテラ選手を起用するときはプレッシャーの少ない試合でと口癖のようにコメントしていた監督だが、実際はそれと反対のことをしていることがよくわかる。キケやイバンのようにシーズン開幕戦でいきなり起用されたり、セルジのようにチャンピオンズの大事な試合でデビューを飾ったりした選手が多くいる。このセラーデスもそのような大事な場面でデビューさせられた。1995年9月30日、ベルナベウでのクラシコでルジェーに代わってグランドに登場している。

“キンタ・デ・ミニ”の同僚たち、つまりルジェーやキケ、イバンなどよりもデビューが遅れたのはクライフの期待が彼らより薄かったからかというとそうではない。むしろルジェーと共に最も期待された選手と言える。だがセラーデスは前シーズンの終わりあたりから長いリハビリ生活を送っていた。それもバカげた理由による負傷だった。ミニエスタディでおこなわれたシーズン後半の大事な試合でゴールをあげた彼の“大喜びパフォーマンス”が原因の負傷だった。両手をあげて膝を折り曲げ、芝の上をすべっていくパフォーマンスにより膝を痛めた彼は全治3か月の負傷を負っている。

生まれつき器用な選手だったのか、バルサB時代はピボッテ役が多かったものの右インテリオールや右ラテラル選手としても起用するクライフ。しかも調子に波のない選手として認識されていた。10点満点で9点をだすことはほとんどなかったものの常に7点ぐらいの平均点以上の調子を維持するタイプの選手であり、ミスの少ない選手でもあった。クライフが去りロブソンが通り過ぎ、バンガール時代になっても基本的に起用されてきたセラーデスだが、多くのオランダ人選手の加入と1人の若きカンテラ選手の登場により次第に影が薄くなっていく。セラーデスのバルサ最後のシーズンとなる1998−99シーズン、バルサBからチャビ・エルナンデスというバンガールお気に入りの選手が登場してきていた。

イバンがクラブを去っていった翌年の1999年夏、彼もまたクラブを後にする。まだバルサとは1年の契約が残っているセラーデスだが、契約延長交渉は非常に時間がかかり揉めていた。年俸問題もさることながら起用法に関することでも揉めていたようだ。最終的に彼はセルタへと“一時的”移籍をし、その後レアル・マドリへと移籍することになる。2005−06シーズンの現在、彼はサラゴサでプレーしている。