Mario Rosas
マリオ


1980年5月22日生まれ
1997−98シーズン、17歳でデビュー

1990年代の後半、バルサインフェリオールカテゴリーで最も期待されたセントロカンピスタの一人だったマリオ・ロサス。アルナウ、プジョー、チャビ、ガブリ、ジョフレ、トラッショーラス、ナノ、そしてルイス・ガルシアなどという選手で構成されていたバルサBチームを文字通り引っ張っていく攻撃的なセントロカンピスタでもあった。スペインアンダーカテゴリーチームでの活躍により、チャビの名がスペイン全国に広がるなか、それでも将来の期待度はチャビを超えていた選手だ。

170センチにも満たない小さい選手ながら、ボールを持っているときのリズムの変化とボールテクニックに、フベニル時代から高い評価を得ていた。右インテリオール、あるいはメディアプンタというポジションで起用されていたが、ポジション的にも、そしてプレースタイルも似かよっているところから、第二のイバン・デ・ラ・ペーニャとしてファンに親しまれていたぐらい期待の大きい選手だった。

その彼がバルサAチームデビューを果たしたのは1998年5月15日。何と17歳という年齢で、カンプノウでおこなわれたサラマンカ戦でスタメン出場している。だが継続性を持っての起用はおこなわれていない。当時のバルサAチームの中盤は多くの才能ある選手によって構成されていた。グアルディオーラ、アモール、コクー、ルイス・エンリケ、ジオバンニ、デ・ブー弟など、彼らの壁を破って常時出場するにはまだ若すぎたマリオ。

デビュー戦以降、わずか2、3試合起用されただけでマリオはバルサマップの中から消えてしまっている。重い負傷を負ったわけでもなく、反発行為や失言などがあったわけでもなく、いつの間にかバルサというクラブの中で忘れられた存在となってしまった。光り輝く才能を持った選手としてあれほど騒がれたマリオが、まるで流れ星のようにどこかに消えてしまう。

アラベス、マラガ、カディス、ジローナ、あるいはヌマンシアというクラブを転々として移動し、2006−07シーズンは二部カテゴリーに在籍するカステジョンでプレーしている。まだ26歳という若さだ。