１９９７年、１３歳でバルサ入団

彼がバルサＢに上がってきてからのライバル選手が、ウルコだとかハビールイスという、とても正ポルテロとなるには無理があった選手たちだけに、プレッシャーがまったくないシーズンをおくり続けたと言える。バルデスがジョルケラという、ライバルと呼んでいいのか迷ってしまうほどの“ライバル”をもちながら、それでも急激な成長を遂げているのに対し、ルーベンはひたすら現状に満足したかのようにストップしてしまった。

ついこの間まで１０代の選手かと思っていたら、もう２３歳となっている。このままバルサＢにいても下降ラインこそ見られるかも知れないが、上昇ラインは見られないだろう。年俸が高すぎるからどこのクラブも完全移籍という形で彼を獲得することができなかったが故、レンタル移籍というスタイルとなった。もちろん過去の例にも見られるように、バルサ側が彼の年俸の一部を支払うことになるのだろう。

スエルテ、ルーベン！

●１３歳の時にバルサスカウトがア・コルーニャのインフェリオールカテゴリーに在籍していた彼を引っこ抜いてきた。もちろんア・コルーニャのセサー・レンドイロ会長の目を盗んで獲得してきた選手だからして、バルサ入団が決まった時にはプンプンのレンドイロ会長であったことは想像できる。

バルサ入団後、すべてのカテゴリーで正ポルテロとして活躍し、昨シーズン中にはセルヒオ・ガルシア、ペーニャ、そしてイニエスタと共にアンダー２０代表に招集されていた。フベニル時代に超ライバルのエスパニョールとの試合で試合終了間際にバルサが勝利のゴールを決めた瞬間、２千人のエスパニョールファンが埋め尽くす観客席に向かってＶサインを繰り返し大騒ぎになった時の主人公でもある。ポルテロとして成功するために必要とされるものの一つとして強烈なキャラクターを持つことだと言われるが、バンガールに反逆したビクトルにも負けない強気なお兄ちゃんだ。

昨シーズンはバルサＣに所属しながら、一部チームのベンチ入りまでしてしまった幸運児でもある。バルサＢにはジェルケラ、ハビ・ルイスというポルテロがいたにもかかわらず、バルサＣから呼び出されバルサＢで１１試合に出場している。彼が許した失点がわずか４点というところから見ても、なかなかの活躍と言える。そして今シーズンはバルサＢの正ポルテロとして、そしてバルサ一部チーム第三ポルテロとして期待されている。

バルサ一部チームのカタルーニャどさまわりプレステージに招集。そしてジョルケラ負傷のため、シーズン開幕戦にも招集された。

ーー2005年８月のコメントーー

●昨シーズンに引き続き今シーズンもバルサＢの第一ポルテロであり、同時にバルサＡチームの第三ポルテロとなる。そしてやはり昨シーズンと同じようにバルサＢでは競争相手がいないルーベンだ。第二ポルテロだったウルコはすでにクラブを離れているし、レンタルされていたハビ・ルイスが再びクラブに戻ってきているがルーベンの競争相手とはならないだろう。フベニルＡからバルサＣに上がってきているミゲールだけが将来の競争相手となるだろうが、今のところバルサＢでは安泰状態となっている。

ーー2005年12月のコメントーー

●バルサＡチームの第三ポルテロでありＢチームの正ポルテロである彼だが、バルデスにはもちろん、ジョルケラに追いつくのも大変なことだろう。決して悪いポルテロではないし気の強さはまさにポルテロ向きではあるが、これまでのところ大活躍しているわけでもない。彼のミスによって失った試合もないが彼の活躍で勝利した試合もない感じだ。ジョルケラが来シーズンもバルサを動かないとすると、ルーベンのバルサＡチーム進出は非常に難しい。

ーー2006年８月のコメントーー

●昨シーズンと状況はまったく変わっていない。つまりバルサＢの第一ポルテロであり、同時にバルサＡチームの第三ポルテロとなる。バルサＢで４シーズン目を迎えるが、もし来シーズンも同じような状況であれば、そろそろ他のクラブで羽ばたいてみよう。