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セルヒオ・ブスケ
(08/10/08)
リーグ戦開幕まで1週間となった8月24日、このコーナーでセルヒオ・ブスケに関して次のように触れている。
グラウンドの外のことは知らないが、グラウンド内ではタチの悪い選手だ。彼をマークしている選手が少しでも接触してくると、大声を上げておおげさに倒れるピスシーナの天才。相手選手のファールで一度痛い目に遭うと、三倍にしてそのお返しをしてしまう復讐魔でもある。壁パスのお返しパスが弱く、相手選手にボールをとられてカウンタアタックをされる元凶選手となることも多い。だが、それでも、優れたテクニックを持った選手であり、フットボールセンスの良さが伝わってくる選手でもある。そして何よりも実践的な選手だ。おとなしい選手を送り出すことが多いラ・マシア出身選手ながら、肉弾戦には欠かせない熱い血を持った20歳になったばかりのブスケ。今回はすぐにエリートチームに上がってこないとしても、そのうち常連選手となるナンバーワン候補だと思う。
かつてのモッタのように、選手同士が揉めた時の“力強い切り込み隊長”としての頼もしさを示す場面には、未だ遭遇してはいない。ブスケの息子だから、いずれそういう楽しい場面を見せてくれるだろう。カンテラ組織から彼のようなキャラクターを持った選手が登場してくるのは希なことであり、是非とも暴れ回って欲しい。それにしても予想外だったのは、これほど早く常連選手の1人となったことと、新人のわりには非常に冷静にプレーしていること。そしてもう一つ、それはピボッテというポジションでの起用法だ。てっきり、インテリオール選手として起用されるとばかり思っていた。
今から3年前にバルサに入団してきたブスケだが、最初のシーズンはフベニルBとフベニルAをかけもちでプレーしていた。だが、いずれのチームでもポジションはインテリオール。左側でプレーする時もあれば、右側でプレーすることもあったが、常にインテリオールの選手。そして2年目。フベニルA固定選手となってからも、やはり左右のインテリオール選手としてシーズンを通して起用されている。そして3年目となった昨シーズン、ペップバルサ入りした彼のポジションに変化が見始められる。シーズン開始当初は負傷していたため、彼がペップバルサに招集されるようになるのは11月のこと。そして11月14日にペップバルサデビューをすることになるが、ポジションはなんと9番だった。このデランテロというポジションは次の試合でも試され、ようやく彼の本来のポジションであるインテリオールに戻ったのは3試合目。そしてそれ以降、カード制裁を喰らっている試合(ジェフレンと共につまらないことで退場させられた翌週、この2人はバルサBの練習が終わった後、1週間にわたってフベニルAチーム練習の球拾い役を命じられている)をのぞいて、ほとんどスタメン出場する幸運に恵まれている彼だが、ポジションはいろいろと変化を見せる。ある時はメディアプンタ、ある時は再びデランテロ、そしてある時は左右どちらかのインテリオール選手。その彼がピボッテとしてプレーするようになるのは、シーズンが終了する間際のことだ。
そして今シーズン。
第1節ヌマンシア戦・・・不出場
第2節ラーシング戦・・・スタメン出場90分間プレー
第3節ヒホン戦・・・・・スタメン出場78分間プレー
第4節ベティス戦・・・・途中出場20分間プレー
第5節エスパニョール戦・スタメン出場65分間プレー
第6節 At.マドリ戦 ・・・スタメン出場90分間プレー
いまだにチャンピオンズの試合には出場していないものの、リーグ戦に限って言えば多くの試合でスタメン選手となっている。そして驚くのは、と勝手に1人で驚いているだけかも知れないが、ペップ監督はブスケをピボッテとして起用することが多く見られることだ。そしてそれが見事に機能している。してみると、ペップ監督は以前から彼のピボッテとしての才能を評価していたのかも知れない。クロッサスやバリエンテを計算外としたのはそのせいかも知れない。そこらへんのことは外野席に座っている者には前もってわからないことだから、単純に彼らの放出を批判することが、結果的に的を射ていないことになってしまう。何年間もフットボール界の中に住んでいる人間と、外野席から眺めている人間との違い。そして毎日の練習風景を観察している人物と、週1回の試合だけを見ている人たちの違い。この相違は天と地の差ぐらいあるかも。
スペインU21代表に選出されたブスケはまだ20歳。スペイン代表と名が付くチームへの初登場だ。そしてこれからが、彼の勝負時となる。彼の存在を知った相手チームが徹底的に厳しいマークを付けてきた時に、どのような対応を見せるか。チョンボが多い選手だけに、それが課題となるだろう。もっとも、そんなことは誰もが経験する“越えなければならないハードル”の一つだ。さて、年俸3万ユーロ・ブスケとバルサとの契約は2009年6月30日まで。つまり、今年の12月を過ぎれば彼の獲得に興味を持ったクラブは大手を振って彼と交渉できることになる。ノンビリ屋さんチキはゴルフばっかりしている場合ではないぞ。
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