オラゲール・プレッサス大学4年生の巻

サバデルという街に、夜な夜な、特に週末の夜となると、多くの若者たちが集まり朝までにぎやかなバールがあったとさ。あまりの騒ぎに、そう、隣近所に住む住人がこれでは眠れないと警察に訴え、そして警察は裁判所に訴え、ついにある日、バール閉鎖命令が下された。サバデル警察署長、サバデル市長立ち会いの下に多くの警察官がバールの前に集まり実力閉鎖処置をしようとしたのが昨年の9月27日。だがその情報を得ていたバール経営者やバールの常連客が前もって集合、この警察による実力行動に対して反対運動を決意。警棒を右手にバールに近づく警察官たちに対し投石などによる阻止行動が展開された。そして警察官、阻止行動参加者間に25名の負傷者と11名の逮捕者が出た。なんと、その中に、つまりバールのディフェンスにまわった連中の中に、バルサのセントラルであるオラゲールもいたのだ。

この事件について沈黙を守るオラゲール。バルセロナ大学経済学部4年生の学生でありバルサの選手でもある彼が夜な夜なバールにウロチョロする常連客でないことは確か。だがこのバールは彼の多くの学生仲間が集まるところであり、たまたま事件の瞬間に居合わせてしまったということらしい。仲間を見捨てることなく逮捕も恐れず仲間と一緒に国家権力と戦ったオラゲール、さすがバルサの将来を担うデフェンサだ。ここは一つ退場というのは勘弁してもらって、せめてイエローカードにしておくれ。(2004/09/22


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