ロベルト・エンケ選手の巻

2002−03シーズンにベンフィカから何しにやって来たのかわからないまま、翌年にはバルサを去っていくことになったポルテロのロベルト・エンケ。彼が来る前に獲得したドゥトゥエルあたりから、バルサポルテロはジョークの世界となってしまう。文句屋ドゥトゥエル、人柄はとてつもなく良くバルセロニスタに愛されたボナノ、そしてこの不思議エンケ、バルサ歴代ガッカリポルテロトリオの誕生だ。

今年の夏、ロベルト・エンケは愛犬と共に故郷ドイツに戻り、ハノーバー96というクラブと2年契約を結んでいる。そして驚く事なかれ、これまですべての試合にスタメン選手として起用され、しかもその期待に見事に応えているらしい。彼にとって新たな仕事場での選手環境が彼の性格にマッチしたということかも知れない。なぜなら将来性抜群大物ポルテロと一部メディアに騒がれてバルサにやって来たとき、多くのメディアによる毎日のようなニアミスに精神的におかしくなった時期もあったからだ。それまで経験しなかった多くのプレッシャー、そして不運な負傷、そういうものでバルサで成功しなかった典型的な選手の一人と言える。

そして、もうどうしようもないカーン・ポルテロに変わるドイツ代表選手候補の一人として名がでてきているようだ。もしこのままハノーバー96での彼の活躍が続くなら、ドイツ代表ポルテロの一人として再び脚光を浴びることになるかも知れない。
かつてドイツアンダー21の正ポルテロだったエンケもすでに27歳。勝負時です。
(2004/10/24


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