新たな加入選手の決定に関しては正式な入団発表記者会見がおこなわれないとどうも信用できないところがあります。ところがその記者会見はシーズンが始まる直前におこなわれることが多いため、各状況を照らし合わせてこれは間違いないとなったところで勝手に判断し、この選手は加入(選手名をゴシック)としています。紹介記事(選手名に下線付き)は、徐々に載せていきます。
加入選手
放出選手
エンケ(ベンフイカ)
リケルメ(ボカ)
メンディエタ(ラッチオ)
アベラルド(アラベス)
セルジ(At.マドリ)
ココ(インテル)
レイナ(ビジャレアル)
アルテッタ(グラスゴー)
ドゥトゥエル(アラベス)

アルフォンソ(ベティス)
リバルド(ミラン)

 2002年7月22
ビエンベニード、メンディエタ

昨夜22時10分、メンディエタを乗せた飛行機がローマからバルセロナのエル・プラット空港に到着。空港には多くのバルセロニスタが出迎えバルサの選手としての第一歩を踏み出したメンディエタ。今日は朝からメディカルチェックをうけ、今夜21時から予定されているプレゼンテーションでバルセロニスタの前に初めて登場予定。

ビエンベニード、メンディエタ!

そして今日のブレゼンテーションがこうならないように!


[ FC BARCELONA.COM ]  2002年7月21
リバルド・バルサ、合意に達する

リバルドは5年間のFCバルセロナ在籍に終止符をうつことを、クラブ責任者との話し合いのうえ決定しました。リバルド側とクラブ側はそれぞれの利益を尊重した上でこの決定を下し、交渉はスムーズに進められました。

FCバルセロナはこの5年間のリバルド選手のクラブに対する献身的な活躍に感謝したいことをこの場をかりて表明したいと思います。

近日中に両者による記者会見がおこなわれる予定です。

2002年7月21日18時30分


 2002年7月20
ナバーロ、一部昇進ほぼ決定

バンガールに近い筋によれば、02−03シーズン開始と共にバルサB所属のフェルナンド・ナバーロを一部に昇進させる考えのようだ。4人ディフェンスとなった場合の左ラテラールとしても、3人ディフェンスでのマーカー選手としてもナバーロは起用可能と見たバンガールの判断のようだ。

ナバーロはバルサBでは監督のコスタの絶対の信頼を得ていた選手。だがそれでもバルサBの中では最低に近い年俸の選手でもある。彼が受け取っている年俸はナンと、たったの1200ユーロ(約140万円)だ。もちろん今回の一部昇進で契約見直し交渉がおこなわれることになる。彼の代理人でありグアルディオーラの代理人でもあるオロビッチ氏がすでに昨日からアントン・パレーラとの交渉に入っている。ナバーロはこれまで魅力的なオファーを出していたエスパニョールとかアラベスの誘いを断り、バルサBでもいいからとクラブに残る意思を表明していた。


ババンジーダ、トラッショーラス、アウト!

今日(20日)の午前中の練習を終了したところで、バンガールがスイスステージにつれていくバルサBの選手を発表した。そのリストの中には多くの前評判を裏切りババンジーダの名前はなかった。

スイスに向かうことになるバルサBの選手はビクトール、ナバーロ、モッタ、そしてサンタマリア。ババンジーダ、トラッショーラス、ダビ・サンチェス、ダニ・トルトレーロはバルセロナに残ることとなった。この中でババンジーダとトラッショーラスは、来シーズンも続けてバルサBに残る意思はないので彼らはレンタルなり移籍なり、何らかの形でバルサを出ることになるだろう。先週おこなったバルサオフィシャルウエッブページでのアンケートによれば、バルセロニスタがバルサBの中で一番期待する選手として選ばれたババンジーダ。だが監督とファンの間ではアイデアに大きな違いがあるようだ。またアンダー19の大会に参加しているイニエスタはスイスステージには参加しないものの、今後の練習は一部の選手と一緒におこなうことが決まっている。


 2002年7月19
メンディエタ・バルサの直接交渉段階

ラッチオ・バレンシア・バルサという三つのクラブによる複雑なメンディエタ問題は片づいたとはいえ、バルサとメンディエタ個人の問題はまだ済んでいない。それも予想されたよりは簡単ではないようだ。

ラッチオで受け取っているメンディエタの年俸は480万ユーロ。彼はバルサにレンタルなり移籍したとしても、この年俸を維持することを条件としているようだ。バルサとしては今のところこの年俸を払ってでもメンディエタを獲得する意志はない。したがって今日から始まるメンディエタとバルサ側の交渉はこの年俸問題一本に絞っておこなわれることななる。

昨日の段階でクラブ間の問題が解決したことで、メンディエタ獲得の可能性はかなり大きなものとなったバルサだが、この年俸問題が解決されなければ第二候補の獲得に走らなければならない。バンガールがメンディエタの次に注目している選手はシュナイデル。事実、バルサは昨日の段階でも依然としてレバクーゼンとの接触を図っているといわれる。しかしこれはバルサ得意の獲得選手へのプレッシャー作戦の一つという可能性が大きい。ここまできた以上、本命はメンディエタであることは間違いない。


2002年7月18
何があろうと動かないぞリバルド

リバルドの意志は明らかだ。今シーズンはバルサでプレーし、彼に興味を示して出されたオファーはバルサとの契約が切れた段階で検討する。つまり移籍料なしの自由の身となったところで、来シーズンのことを決定するということ。ラッチオによるリバルド獲得の最終攻勢は、どうも空振りに終わったようだ。リバルドはラッチオ関係者との話し合いさえ拒否している。したがって今度の日曜日には予定どおりバルセロナの戻り、月曜日には練習に合流することになる。

ラッチオ関係者がもうかなり否定的な判断をしているのに比べ、バルサ側はまだリバルド放出に関して望みを捨てていない。会長のガスパーにしてみれば、今シーズン限りで去っていくリバルドはどうしても今シーズン中に売らなければならない。もしリバルドが延長契約に応じるのであれば話しは別だが、彼ははっきりとその可能性を拒否している。バンガールにしてもリバルド放出は、いま彼が抱えている一つの「問題」を解決することにもなる。誰もレンタルさせることなく自動的に外国人選手が4人になるからだ。


2002年7月17
メンディエタを獲得せよ!

バルサが今の段階で注目する獲得選手はただ一人、それはメンディエタ。キリー・ゴンザレスもファンフランもダレサンドロもシュナイデルも、これらの選手の獲得はすべて二の次、とにかくメンディエタ獲得が早急にして重要な問題となっている。

バンガールのメンディエタに対する信頼感は、ワールドカップ終了後も変わっていない。バンガール第二次政権で重要な役割を果たす選手の一人だと信じ続けている。だからリケルメの獲得もメンディエタ獲得を条件として受け入れた。ガスパーはこの約束をどんなことがあっても守らなければならない状況に置かれている。そしてその状況は日増しによくなっているようだ。ラッチオは完全移籍が無理ならレンタルという手段でもメンディエタを手放したがっている。彼の受け取る年俸500万ユーロ(税抜き)はラッチオにとって大きすぎる金額となってきている。移籍料もレンタル料もないただのレンタルであろうと、年間500万ユーロの浪費が防げることになる。

一方、メンディエタのバルサ加入のもう一つの大きな問題、それはバレンシアが要求する1200万ユーロの罰金だ。ラッチオとバレンシア間でメンディエタ移籍の際にうたわれてた「2年以内にスペインリーグのクラブに戻ってきた場合、1200万ユーロをバレンシアが受け取る権利がある」という条項。だが最近バレンシア側も柔らかくなり、この罰金は2年払いでも認める用意があるとまで語っている。

状況的には2週間前とは大きく違ってきている。すべてバルサ有利に動き始めている。リバルドの放出問題がこれからまだまだ煮つまってくる可能性はあるが、今の段階ではリバルドが残ろうが移籍しようが、それと関係なくメンディエタ獲得が急がれている。


 2002年7月16
リバルド獲得にむけたラッチオの大攻勢

きのう商用でロンドンに滞在していたラッチオ会長のクラグノッティは、もうすでにブラジルに入国している。ブラジルでもいくつかの商用を抱えている彼は、同時にクラブ会長としての目的も果たそうとしているようだ。それは休養中のリバルドと面会してラッチオ入団の説得をすることだ。

バルセロナからはバルサ会長のガスパーが、何回もリバルド・メンディエッタの交換交渉を否定している。だがそれを信じる人は少ない。これまでのクラグノッティとガスパーの動きをマークしているメディアには、とても信じられない話しだ。それどころかクラグノッティの側近の人物は「交渉はかなりのとところまで進んでいる」とまで話している。しかしいずれにしてもクラブ同士の合意はともかく、リバルド当人との合意が必要なラッチオ。クラグノッティが用意している契約内容は、3年契約で年俸500万ユーロ(バルサでの年俸は700万ユーロ)、そしてクラグノッティの会社"CIRIA" との企業イメージ選手としての生涯契約まで含まれるという。


まだ生きているガブリ・ベンハミン交換トレード

2年前から始められているガブリの契約見直し交渉は、今のところストップ状態だ。バルサ側から提示されている年俸はあまりにも安すぎることが原因。だがここに来て交渉がストップしたのはそれなりの理由がある。それは新監督として就任してきたバンガールが02−03シーズンの中での構想に彼を積極的には入れていないからだ。そして今、ガブリにベティスからのオファーが来ている。彼はこのオファーに対し「非常に光栄に思っている」と答え、ベティス移籍の可能性も決して否定はしていない。

バンガールがまったく彼を構想外としていることはないだろう。ガブリを一部に上げたのは彼であり、自分のカンテラ選手として自慢しているバンガールだからだ。だが現実的にはガブリの競争は非常に激しいものがある。リケルメの加入に加え、ジェラールの復帰、そしてもしロッケンバックが4人目の外国人選手として残ることになれば、彼が優先されることがじゅうぶん考えられる。

これまでメディアで伝えられてきたところによれば、バルサのベンハミンに対する関心に対しベティス側はガブリ+300万ユーロとの回答をしている。だが状況はその頃とかなり変化してきているようだ。ビクトール・フェルナンデスはガブリを非常に高くかっている監督。その彼がガブリ獲得を強く要求している今、交換条件はかなりバルサ側に有利に展開する可能性がでてきた。


2002年7月15

リケルメ到着

去年のサビオラがバルセロナの地を初めて踏んだときのように、リケルメに対する歓迎も同じように熱いものとなった。バルサやボカのユニフォームを着た250人以上の人々が今か今かとバルセロナ・エル・プラット空港のBターミナルに押し寄せていた。到着予定は9時30分、そしてリケルメが姿をあらわしたのは10時を少しまわった時だった。押し寄せるファンをかき分けながら空港を出ようとするリケルメ。念願のバルサ入団がついに現実のものとなった。

「予定通り」30分遅れて始まったリケルメのプレゼンテーション。ガスパーが真ん中に座りバンガールとリケルメが両脇に。まず遅れたことの言い訳をカタラン語でガスパーが語り、その後リケルメにもわかるようにカステジャーノで「ようこそリケルメ」の挨拶。そしてバンガールがありきたりの挨拶をおこない、リケルメと握手。

「ブエン・ディア」とちょっと間違ったカタラン語でリケルメ。

念願のバルサ入団が実現して嬉しいです。これからの目標はチャンピオンになることです。以上。

空港での歓迎振りはどうでしたか。

ビックリしました。彼らの期待に応えるように頑張りたいと思います。以上。

レンタルの可能性を秘めた契約に驚きませんでしたか。

唯一望んだことはバルサに入団することだったから、レンタルの可能性も認めました。以上。

長い交渉となりましたが、バルサへ入団する可能性を疑ったことはありましたか。

希望は常にあった。いつかはここに来られるだろうと思っていた。今は一生懸命やるだけ。以上。

ボカでの活躍は誰もが知っていて、あなたの才能は誰もが認めるところですが、ヨーロッパのフットボールのスピードについていけるかどうかという意見がありますが。

フットボールは世界中どこでも同じです。

いつかはアルゼンチンを離れてヨーロッパでのビッグクラブへという夢が実現しましたね。

自分には大きすぎるクラブだけれど、すべてがうまくいくことを祈っています、以上。

ユニフォームにロマンという名前を付けたいということは聞いていますが、背番号に関しては。

何番でもいいです。一生懸命、練習するだけです。以上。

バンガールへの質問
リケルメとリバルドは一緒にプレーできるか。

それは練習を待って決めること。だが才能ある選手は常に一緒にプレーできると思う。

・・・・・・・・・・

リケルメは非常に内気な感じで、口数がきわめて少ない。だいたい質問の方が長くて答えの方が短い。しかも、一生懸命無理して笑顔を作っているのがよくわかる。アルゼンチンなまりはそれほどないものの、口の中に音がこもるしゃべり方をするので何を言っているのかとてもわかりにくい人です。第一印象、大合格。


2002年7月14
ダレサンドロ獲得で今季の補強は終わり

バンガールにとって右サイド選手の補強が第一番に重要なこと。その補強をガスパーが約束したからこそ、バンガールはリケルメ獲得をOKしたといわれる。したがってこのポジションを埋める選手の獲得は間違いないだろう。第一候補はメンディエタ、第二候補はシュナイデルというのも確かなことだ。

そして次にバンガールが必要とする選手は左サイドの選手。ただし、これはリバルドがバルサを離れた場合に限る。しかも右サイド選手を獲得した時点で初めて可能となる。候補選手はキリーとダレサンドロだった。だがここ2、3日のバルサの動向を見ている限り、キリーを諦めダレサンドロ一人に絞りつつある。

ダレサンドロの代理人がヨーロッパに来ている。バルサはもちろん彼と連絡を取り合っているようだ。我々ムンドが知る限り、代理人は第一優先候補にバルサと考えているという。オファーの中から最初に検討するのはバルサのそれからという口約束がかわされている。それはダレサンドロの強い要求だともいわれている。サビオラと再び一緒にプレーするというダレサンドロの発言はこれまで何回もおこなわれており、それが現実となる可能性もでてきた。

ダレサンドロの加入はすべてリバルド次第ということになる。ラッチオとバルサで話し合われているリバルドーメンディエタ交換交渉が成功裏に終わればリバルドが抜け、しかも右サイド選手も獲得したことを意味するからだ。


 2002年7月14
ダレサンドロ獲得はユーベが一歩リード

一部のメディアが伝えているバルサのダレサンドロ獲得問題だが、現実的にはユベントスが一歩も二歩もリードしている。なぜならリーベルとユベントスとの間ですでに移籍交渉が具体的におこなわれているからだ。

今週のはじめ、リーベルの会長はイタリアに飛んでユベントスとの移籍交渉の席についている。ダレサンドロとカベナッジの二人の選手の移籍交渉だ。この席で話されたことはダレサンドロ移籍が中心課題となった。ユベントスが出したオファーは1600万ドル。だがリーベルの要求は2200万ドル。この交渉はお互いの考えを交換することを目的とした最初のものであり、今後も両クラブは具体的な交渉をおこなっていく。

もしユベントスとバルサが同じオファーを出した場合、リーベルの会長はユベントスが優先権を得るとまで発言している。バルサが2200万ドルを用意できるわけがなく、ダレサンドロ獲得は今のところ非現実的な問題となっている。


2002年7月13
ダレサンドロ獲得に向けて

リーベルの若きスター選手アンドレス・ダレサンドロ獲得に向けてバルサが動き出している。

バンガールにとって、ダレサンドロの獲得はリケルメのそれより優先事項であったといわれている。これから始まるシーズンが終了次第リーベルとの契約が切れる彼の獲得を、シーズンを待っておこなうか、あるいはリケルメと同じように今シーズンが始まる前に加入させるか、それが今のところ明らかになっていない。いずれにしてもキリー・ゴンサレスの加入が非常に難しい状況となっている今、左サイドの必要性を埋める最優先選手は彼に絞られている。

ダレサンドロはイタリアパスポートを持っているため、外国人選手扱いにはならないものの、現在バルサが抱えている選手の誰かを移籍させない限り彼の加入はないだろう。その場合は12月のクリスマス時期における加入を狙うか、あるいはシーズン終了を待っての加入となる可能性が大きい。


リバルド問題に答える3人のガスパー

ラッチオ会長のクラグノッティが連日のようにイタリアメディアを通じて「リバルドとメンディエッタの交換交渉は順調にいっている」と発言しているのに比べ、バルサ会長ガスパーは1日の間に3回も異なる発言をスペインメディアにおこなっている。

昨日マドリッドでおこなわれた02−03シーズン組み合わせの抽選会場では、マドリッドメディアの質問に答え次のように語っている。
「クラグノッティが語っていることはすべて間違っている。彼の言っていることは正しくない。」

抽選会場をでたところで他のマドリッドメディアにつかまり、同じ質問を受けるガスパー。
「リバルドとメンディエッタの交換は一つの可能性に過ぎない。我々がその件で話し合っているの確かだ。」

バルセロナに戻ってきたガスパー。カタルーニャメディアの質問には次のように答えた。
「我々が興味を示している選手はメンディエッタやシュナイデルだけではない。もっと多くの候補選手がいる。だが選手同士の交換という状況は生まれないだろう。あくまでも我々が興味を示した選手を金銭的に獲得することになる。それが今すぐか、来月になるかはわからない。」

この3人のガスパーの発言をまとめれば、リバルドを移籍させる可能性も、メンディエッタを獲得する可能性もあるということだろうが、具体的な方法は今のところ未定ということか。


面白いシュナイデルの代理人

レバクーゼンはすでにプレステージが開始され練習試合まですでにおこなっている。いまのところレバクーゼン選手であるシュナイデルも軽い練習を始めた。バルサからのオファーに非常に興味を持つシュナイデル側に対し、移籍料を可能な限り上げようと試みるクラブ側。

シュナイデルの代理人は何とバルサのユニフォームを身に付けてこの日の練習試合を観戦。事情がわかっている周囲の人々の笑いを誘いながらも、クラブマネージャーは苦い顔。
「そんなことしても我々の答えは変わらない。」

レバクーゼンが強気な理由の一つはチーム監督が彼の残留を主張していること。そしてバルサ以外にもいくつかのクラブがシュナイデルにオファーを出していること。具体的なところではローマが彼の獲得に1700万ユーロのオファーを出し始めたという。


2002年7月12
メンディエッタが再登場

いつの間にか消えていたメンディエッタ獲得の可能性が再び急上昇してきた。左サイド補強の重要性から一転して右サイドの補強が重要視される今、消えかけていたメンディエッタの名前が再び登場し始めたのだ。

イタリアメディアによればバルサがリケルメ獲得に成功して以来、ガスパーからラッチオ会長のクラグノッティへの連絡が途絶えないと言う。交渉内容はリバルドとメンディエッタの交換というかつてメディアに登場した同じもの。それに対するクラグノッティの回答も明らかになっている。イタリアメディアによれば、クラグノッティの条件は次のようなものだという。

1.何週間前にすでに合意に達していたように、メンディエッタの移籍料は3300万ユーロとする。
2.リバルドの契約期間は3年間。
3.リバルドの年俸は400万ユーロとする。

この条件によればこの交換作戦が実現するかどうかはすべてリバルド次第となる。なぜなら年俸400万ユーロはバルサでのそれに比べ少ないものとなっているからだ。可能性は非常に少ないと言っていいだろう。ネスタのインテルへの移籍が時間の問題となっている今、ラッチオ側がその資金を利用してリバルドへの「年俸値上げ」をしない限り実現性はない。

一方ドイツのメディアによれば、ここ連日シュナイデル獲得交渉に関する連絡がバルセロナから来ていると言われている。いずれにしてもバルサが狙う右サイド獲得選手はメンディエッタとシュナイデルに絞られてきたようだ。


[ FC BARCELONA.COM ]  2002年7月11
リケルメ移籍決定後の最初のインタビュー

ロマン、おめでとう!

ありがとう。オラや家族にとって、バルサへの移籍が決まったということは本当に嬉しっす。

これまで2年かかりましたが、移籍が決まった今どんな印象を持っていますか?

夢がかなったということかな。でもバルセロナの土地を踏むまでは実感としてわいてこないっす。ブエノス・アイレスに伝わってくるニュースによれば、バルセロニスタの人々に大きな反響を生んでいるらしいけれど、それは非常に嬉しいことっす。

バルサは2年間にわたってあなたの獲得の可能性を追及してきましたが。

非常に長い期間だったな。でも世界のビッグクラブの一つであるバルサに入団できたことは本当に嬉しいっす。もうかなり前からのバルサでプレーしたい、という想いが現実になったわけだから。移籍が決まった今の目標はできる限り多くのタイトルを獲得すること、それだけっす。外国人選手枠の問題をバルサが抱えていることを知っていたから、今年1年限りのレンタルの可能性も受け入れました。いずれにしてもバルサに入れたことにオラー満足しています。

ソシオやファンの人々があなたのことをかなり前から望んでいたのを知っていましたか?

そういうことを聞くのは最高っす。多分、トヨタカップでの活躍がキーポイントになってるんではないかな。

マドリを敗った試合ですね。

そう、あの試合のことオラーよく覚えている。なぜならボカだけではなくアルゼンチンの人々にとっても重要なタイトルをかけた試合だったからね。あのタイトルを次はバルサの選手として獲得したいと思う。

バルサに入団したことにより、再びマドリと対戦できます。

想像するにリーベルとボカのような試合なんでしょう。ダービー戦ではいつも活躍できたから、スペインでも同じような運が続けばいい。

バルサというのは非常に特殊なクラブだということを知っていますか?

スペインでプレーしている友人たちを通じていろいろ聞いているっす。できるだけ早くクラブや人々、そして文化や街をこの目で確かめたいと思う。そう、今すぐにもバルセロナに出発したいと思っている。そういえば、バルサというクラブはヨーロッパでの大会をこれまで毎年出場してきた唯一のクラブでもあったね。オラ、そういうことは詳しいんだ。

いつ来るつもりですか?

いろいろの手続きを終了次第。今週末には出発できると思う。

昨日から一部の選手だけですが、すでに練習が開始されてますよ。

オラ知ってるよ。早く自分も合流しなくては。毎日なんらかの練習をしてきたんで体調はいい方だと思う。プレステージが楽しみだ。

サビオラが待っていますよ。

彼は偉大な選手だし、お互い理解し合うのにそれほど時間はかからないと思う。個人的にもいい関係だし。でもバルサには彼だけではなくボナノもいるっしょ。彼も偉大なプロ選手だし、特に人間的に素晴らしい人だ。

それではリケルメの宣伝をどうぞ。

自分のことを説明するのは難しっす。でもアルゼンチンではオラのことを”エンガンチェ(フックのこと)”と呼んでいる。つまりチームの中盤部分とデランテーロとの間をうまく機能させていくプレースタイルということかな。

「リケルメはバルサで成功するだろう」とバンガールはすでに公言していますよ。

監督がオラのことをそのように思っていると聞くのは嬉しいことだな。もし自分にチャンスがやってきたら、その期待に報いるようにプレーしていきたい。もちろんグランドを離れたところでも、バルサファンの人々を裏切るような真似はしたくない。新入生として今は勉強あるのみです。

それでは最後にバルサファンの人々に。

オラに対して多くの期待と声援を送ってくれるであろうバルセロニスタの人々に「ありがとう」と言いたい。


2002年7月10
シュナイデルとベンハミン

レバクーゼンのシュナイデルかベティスのベンハミンか。リケルメの獲得条件として、バンガールは右サイドの選手の補強を要求しているといわれている。昨日の定例記者会見でガスパーが明言したように、少なくてももう一人、あるいはあと二人の補強選手が来ることになるバルサ。そして右サイド選手の候補には以前から興味を示していたシュナイデルに加え、ベティスのベンハミンの名前もあがってきている。

右サイド候補ナンバーワンといわれているシュナイデル。彼の所属するレバクーゼンでは今日、シュナイデルの代理人とクラブ関係者による交渉がおこなわれるという。クラブ側として彼を移籍させる可能性があるかどうか、まず選手代理人とクラブ側による初の接触となる。

まだバケーション中のベティス選手であるベンハミンは、先週バルサ側から彼の代理人への接触があったことを認めている。バンガール第一次政権時にも彼への接触があったことから、バンガールは依然としてベンハミンに興味があるようだ。


 2002年7月9
キリーにバーゲン価格はナシ

バルサと共にインテルも獲得を狙っているといわれるキリー・ゴンサレス。彼が所属するバレンシアの態度ははっきりしている。2400万ユーロ、この移籍料を払うチームに彼を売ります、というものだ。

バレンシア会長ジャウメ・オルティが昨日語ったところによれば、キリーの移籍料は1ユーロも下がることはなく、2400万ユーロを払うクラブが現れない限りバレンシアに残ることになると言う。
「我々は幸運なことにキリー選手とは何の問題もなくやってきている。彼はクラブに残りたいと言っているし、ファンもそれを望んでいる。したがって我々は彼を売る気はないし、もちろん移籍料を値下げする気もない。だが彼に定められた移籍料を払うクラブが現れれば話は別だ。彼にはオファーを聞く権利はあるし、クラブ側としても引き止めることはできない。」

バルサがキリー獲得に出しているオファーは1200万ユーロ+ルイス・ガルシア、インテルのオファーは1800万ユーロだと言われている。


2002年7月6
今度はシュナイデールが欲しい

バンガールが作成しているプランは複雑だ。これまでいろいろな事情により何回も変更を余儀なくされている。キリー、プラセンテ、フアンフランという、左サイドの選手が最優先であったにも関わらずメンディエッタの獲得が不可能とされるや右サイドが優先事項となってきている。左サイドの選手にはコクーを始めモッタ、リバルド、オーベルマルスがいるし、もし必要ならルイス・エンリケを左に持ってきてもいい。だがメンディエッタが来ないことになると、リケルメの獲得によりジェオバンニはレンタルされる可能性が大。残るはガブリとロッケンバックとなる右サイドはバンガールにとって少し不安が残るのかも知れない。

リケルメは右サイドの選手でありながら左に展開してのプレー傾向が多い選手。ベティスのホアキンの獲得は経済的観点から非常に難しい。バンガールが狙うのはドイツのシュナイデールだという。


2002年7月5
リケルメ獲得、X DAYは日曜

バルサのリケルメ獲得作戦がいよいよ最終段階に入ってきている。去年の今頃から始まったリケルメ獲得に向けた気の遠くなるような長い交渉と結果を見なかった「合意」に、ついに終止符が打たれようとしている。

リケルメ獲得の最終的な打ち合わせの日にちが決まった。バルサ、ボカ、そしてリケルメ、それぞれの関係者が一同に集まる日は7日の日曜日。場所はブエノスアイレスでもバルセロナでもなく、なぜかフランス、パリと決まった。


2002年7月4
ドゥトゥエル、アラベスへ

バンガール構想からは外れていたドゥトゥエルが、ついに来シーズンからの仕事場を見つけた。UEFAカップにも参加権利を持つアラベスとの3年契約が昨日正式に発表された。

スペイン以外の国のクラブからのオファーもあったと言われるドゥトゥエルだが、彼の家族はスペインに残ることを希望していたという。最後に残った可能性はエスパニョールかアラベス。そしてドゥトゥエルはUEFAカップに参戦するアラベスを選んだ。バルサ側としては、2年残っているクラブとの契約(年俸150万ユーロ)を無効にする代わりに、彼を自由契約の身として移籍料ゼロとした。


フアンフラン上昇、キリー、プラセンテ下降

1200万ユーロの移籍料といわれたプラセンテだが、レバクーゼンはさらに高い要求を出してきている。そしてバンガールが一番に要求していたキリーに至ってはバレンシア側が移籍料の値下げ交渉に応じないため、事実上獲得は不可能な状態となっている。

セルジ、ココが抜けた左ラテラールを埋める第一候補として上がってきたのがセルタのフアンフラン。獲得に際しての経済的問題もそれほどないところから、彼が現実的には獲得候補として急上昇してきた。セルタには二人の左ラテラール選手いる。一人は彼でもう一人はシルビーニョ。セルタ側としてはどちらかの選手を移籍マーケットにかけたいとしており、もしバルサが正式なオファーをフアンフランに提出すれば獲得の可能性は大だ。セルタが査定しているフアンフランの移籍料は2000万ユーロ。だが交渉次第で600万ユーロあたりの移籍料になると思われる。


サンタマリア、バルサかエルチェ

オビエドにレンタルされていたサンタマリアは、7月10日から始まるバルサの練習に合流する。1か月近く続く合同練習で最終的にバンガールが彼の残留か否かを決めることになる。もしバンガールが必要ないと結論を出した場合、エルチェがサンタマリアのレンタル移籍の権利を得ることに決定されている。


 2002年7月3
キリーさんダメなら、ハッさんでは

バンガールが推薦するキリー獲得が暗礁に乗り上げている。バレンシア側は依然として移籍料を2400万ユーロとしており、バルサが提示している1200万ユーロとはかなりの差がついたままだ。またキリー獲得に関してはこれまでエクトール・クーペルが指揮するインテルからもオファーがだされている上に、アーセナルまでも獲得に乗り出してきているといわれている。

もしキリー獲得が難しいのなら、今回のワールドカップで活躍したトルコのハッサンではどうかと、そういう声がバルサ側から上がっているようだ。現在ガラタサライ在籍中のハッサン・サス、まだ25歳の彼は来年にクラブとの契約が切れる。契約が1年しか残っていない彼の移籍料は、キリーほど高いものにならないだろうという予想は簡単につく。だがそんなことを考えているのはバルサだけではないことも確か。ローマのカペーロも狙っているといわれている。


2002年7月2
プラセンテ、1200万ユーロ

ディエゴ・プラセンテ、左ラテラールが一人もいないバルサにとって獲得候補選手の一人となっている。その彼の所属クラブであるバイエル・リバクーゼンが値段をつけた。もしプラセンテが欲しければ移籍料1200万ユーロを払いなさい、というもの。

バンガールにとってキリーの獲得と共に最優先事項となっている左ラテラール選手。この二人のうち一人でも獲得できたならリケルメ獲得が次の優先事項となる。偶然にもプラセンテの代理人はリケルメのそれと同じ人物。二人ワンパックで決定する可能性もある。一方、キリー・ゴンサレスの獲得交渉は相変わらず進展をみせていない。バレンシア側が要求する移籍料2400万ユーロがネックとなっており、バルサとしてはもちろんこの移籍料を払う意志はないようだ。当初、バルサが提示した金額は1200万ユーロと言われており、かなりの差が見られる現状。


 2002年7月1
メンディエッタからリケルメへ

これまで多くのメディアが伝えてきたように、そして何よりもバンガール当人が認めてきたように、彼の優先事項は第一にキリー・ゴンサレスとメンディエッタの獲得だった。キリー・ゴンサレスに関しては今でもバルサ・バレンシア間で移籍交渉が進行中。だがラッチオ関係者とのメンディエッタのレンタル交渉は、ほぼ停止状態といっていいだろう。

メンディエッタの1年間のレンタル料は900万ユーロから1200万ユーロと言われている。そして同時に(バルサが払うかラッチオが払うかは別として)メンディエッタがかつて所属していたバレンシアへの1200万ユーロの支払いもしなければならない。メンディエッタがラッチオに移籍した際に「2年以内にスペインのクラブにレンタルあるいは移籍した場合、バレンシアは1200万ユーロの受け取りの権利を有す」という項目があるからだ。したがって、彼の獲得にかかる1年目の支払いは合計2100万ユーロから2400万ユーロということになる。そして2年目に完全移籍を得るためにはラッチオにさらに2400万ユーロを支払わなければならない。

ワールドカップで派手な活躍を見せていれば状況はどうなったかわからない。だが誰もが認めるように、メンディエッタのプレーはお粗末すぎた。経済的な問題を口実としてガスパーがバンガールを説得するのはそれほど難しい作業ではなかったようだ。
「メンディエッタを諦め、リケルメを」
というガスパーの提案を受け入れたバンガール。

昨年のこの時期のボカが示したリケルメの移籍料に比べると、現在のそれはまるでウソのように安くなっている。1000万ユーロから1300万ユーロで交渉は進められるだろう。メンディエッタの年俸が450万ユーロであったのに比べ、リケルメのそれは250万ユーロ程度といわれている。

リケルメ獲得に問題がないわけではない。EC外の選手がすでに4人いるバルサ。リバルドの放出がかなりの可能性でなくなってきた今、リケルメが来るとなると5人目となってしまう。問題解決の方法として考えられるのは、現在おこなわれているサビオラのスペイン国籍獲得を急ぐこと。それが不可能な場合、ジェオバンニかロッケンバックをレンタルする方法をとるしかないだろう。

いずれにしてもリケルメの来シーズンの仕事場はスペインになることは間違いない。At.マドリかバルサか、二つに一つ。At.マドリはすでにリケルメ当人との交渉では合意に達している。バルサはボカとの交渉では合意している。だが両クラブともいまだに合意に達していないのはリケルメの代理人に支払われるコミッション料だ。マルコス・フランキ、ダニエル・ボロトニコフ、これまで何回も登場してきたリケルメの代理人。バルサがこれまでリケルメ獲得を果たしていないのは、この代理人に支払われるコミッション料が問題の一つになっているからと言っても間違いない。


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