史上最高の警備網(4/19/22:00)

警察犬、騎馬警官、武装警官、市民警察、医者、赤十字、これらをすべてを合わせた総数880人による警備網がカンプノウにひかれる。

レアル・マドリ側にわたされた入場券は約3000枚。そのうち900枚はカタルーニャにあるマドリファンクラブの人々に分けられる。そしてマドリファンとして最も過激グループといわれるウルトラ・スールは200人が予想される。このグループに対する警備は空港やバス停に到着した段階から密着マークで始められ、試合が終了してからも彼らがバルセロナを離れるまで続けられるという。

またクラブ内にある規律委員会は、今回のユーロクラシコを起点としてソシオカードの有料貸し出しや、ファンクラブに優先的にわたされる入場券、そしてスポンサー企業に進呈される招待券などの扱いについて厳しく見張っていくようだ。まずソシオカードの有料貸し出しに関しては金銭の授与の現場を発見しない限りソシオに対する処分は不可能ながらも、できるだけ監視をしていきたいということ。また「招待券」に関してはすべてに企業名あるいは個人名をチケットに入れることによって、第三者への売買を防ごうとしている。


何でも口出すクレメンテ(4/19/18:00)

ユーロクラシコはメディアが言っているように「世紀の対決」だと思いますか?

3か月か4か月もすれば、またメディアは「世紀の対決」っていう試合を作るさ。そんなもんだメディアってえのは。

バルサやマドリのベンチに座るためなら、何ユーロ払いますか?

0ユーロ。

「最高の試合をした方が勝つ」あるいは「ゴールの数が多い方が勝つ」、そういうつまらない意見ではなくクレメンテ流にどうぞ。

バルサが有利。なぜなら最初の試合を地元で戦うから。どうだ、面白いだろ。だが本当だよ、これは。バルサはカンプノウでいきなり試合を決めることができる。2試合めを地元で戦う有利さというのはあやしい説だと思うよ、オレは。

カマッチョはアイルランド戦に5人のマドリ選手、1人だけのバルサ選手を連れていきましたが、元代表監督としての意見を。

簡単さ、カマッチョはマドリが好きなんだろう。

あなたを知っている多くの人が、クレメンテはマドリよりバルサファンだと言いますが。

そうかい? うん、そうかも知れないな。マドリには友達はいないがバルセロナにはたくさんいるし。オレは4年間もバルセロナに住んだんだからな。

メディアの間ではフィーゴ・ジダーン、クライハート・リバルドなどの話しはでますが、ラウール・モリエンテス、エンリケ・チャビなでの話題は登場しませんが、なぜだと思いますか?

それはジャーナリストがフットボールを知らんからだよ。それだけ。

監督業を営む人がジャーナリズムを理解していないように?

いいかい、確かにあんたたちジャーナリストは、それを読む人々に大きな影響を与えている。そして書いてあることは外国人選手や外国人監督が主体なんだ。なぜかって、彼らは高いからね。安い人間に注目するより、より高いものに注目するのが人間だからな。だがつまるとこ、その人間がしてきた結果や効率性を評価しなければいけない。例えばマドリ、マドリで違いを見せる選手はラウール一人だ。だがジダーンが活躍すればチームはさらに活発となることも確かだ。だが違いを見せるのは、もう一度繰り返すが、ラウールだ。バルサを見てみよう。バルサで最後の仕事をするのはリバルドだ。だが彼は最後の仕事しかしない。守備から、プレッシャーかけの仕事や、攻撃の組み立てや、おまけに最後の仕事までしちゃう選手を忘れてはいけない。それがルイス・エンリケだよ。

ガスパーはいまだにリーグ優勝も可能と叫んでいますが。

数字的に可能であれば可能だろう。だから彼は正しい。でもどう考えても難しいことは難しいさ。上に3チームいて、それがすべて失敗するというのはどうも現実的ではないだろう。それに比べてチャンピオンズの方はかなりの可能性があると思っている。マドリにさえ勝てば優勝の可能性は大だな。マドリにも同じことが言えるが。

フロレンティーノ派? ガスパー派?

フロレンティーノはテレビでしか知らない。なかなか男前だ。ガスパーは知りすぎているほど知っている。彼は正真正銘のバルセロニスタだ。チョット度がすぎるけれどしょうがない。彼とは非常に肌が合う仲だ。だがそれは、会長として彼がやっているすべてのことを認めていることにはならないよ。
もしオレがバルサの会長だったらクレメンテを監督にするけどな。だが彼はまだそういうグッドアイデアが浮かんでこないようだ。


パコ・ヘント、栄光のマドリディスタ(4/19/14:00)

1953年から71年までレアル・マドリに在籍したパコ・ヘント。彼はヨーロッパチャンピオンを6回も経験したことのある唯一の選手だ。1956、57、58、59、60、そして1966年にヨーロッパチャンピオンとなっている。現在マドリの「クラブ大使」として活躍しているヘントは、42年前の最後となったユーロクラシコをも経験した選手だ。

1960年11月23日にカンプノウで戦っているんですね。

そう、その日だ。我々は3日も前からバルセロナに乗り込んでホテル住まいをしたんだ。この3日間はいいことがなかったね。ホテルの外にはあまり出られないことにより選手同士が神経質になったり、余計に緊張感が高まってしまったりしてね。

当時のバルセロニスタはどんな感じであなた方を迎え入れたんでしょうか。

いつものように口笛とブーイングさ。でも試合前にしても試合後にしても、決して侮辱するような感じではなかった。とても紳士的だったよ。

あの試合はマドリ側の4点近いゴールが審判によって無効にされたと記録にありますが。

あのイギリス人の審判はひどかったね。もっとも我々は5年続けてヨーロッパチャンピオンになっていたから、誰しもがもういい加減ウンザリしていたということも関係あるかも知れない。もうあなた達はいいでしょう、という感じの審判だったからな。だがね、バルサが素晴らしいチームだったというのも認めないといかん。実に良い選手が揃っていたし、素晴らしいチームだった。

最近はマドリはカンプノウではぜんぜん勝てませんが。

それは簡単な理由さ。バルサは我々よりもここ何年間にわたって良い試合をしているからさ。今シーズンにしてみても、我々のアウエーでの試合を見てみればあまり良い結果を残していない。私がマドリにいた18年間で、記憶に間違いがなければバルサは2回しか優勝していないはずだ。当時の我々と現在のマドリの選手を比べると、やはりキャラクター的に違いが大きくあると思う。我々の時代はブーイングされればされるほど底力がでたもんじゃ。でも今の選手は何というか、怖じ気づいちゃう感じだな。特にアウエーの試合ではそれがよく感じられる。

100周年を迎える今シーズン、もし何のタイトルを獲得できなかったら大惨事となるでしょうか。

それほど大げさなことではないだろう。もちろん厳しい状況を向かえることにはなるだろうがね。国王杯も地元で失ったし。

ガスパー会長も、別に100周年に何のタイトルをとれなくてもそれほどのことではないと語っています。

つまるところ、ガスパーっていう人はいい人だと思うよ。個人的には肌があう人物だ。もっともいつも口を開くと我々が負けることを願っていると言っているけどね。それはしかたがないだろう。彼はどうしようもないバルセロニスタだからな。彼が会長席で苦しんでいるシーンを見るのは辛いよ。気の毒にさえ思う。

ここまでの話しを聞く限り、あなたもフロレンティーノ会長と同じように「戦争」を好まないタイプのようですね。

戦争は嫌いだ。我々はスポーツマンであり、フットボールを愛しているだけなんだからね。こんなことは絶対望まないし起こって欲しくはないことだけど、もし、バルサが我々を破り決勝戦に進むことがあったら是非優勝して欲しいと思う。特にレシャックのためにもそれを望むよ。彼は実に良くやっているのに、正しく評価されていないと私は思っているからね。

バルサのどの選手をマークしますか

それは何と言ってもリバルドだろう。特にこのような大事な試合では絶対気をつけないといけない選手だ。だがね、個人的にはルイス・エンリケだな。彼を見てるとディ・ステファノの現役時代を思い出すんだ。疲れを知らずに上へ、下へ、攻撃したかと思うと守りに入る、そして気がつけばゴールを決めてるような選手。彼はいいね、私は大好きだ。なんでマドリが彼を出してしまったのかいまだに理解できない。

サビオラはどうですか。

若いのに頭に良い子だ。いわゆるゴールの嗅覚というのも持っているしね。あの子も好きだ。

カンプノウに行かれますか。

もちろんだよ。こんな試合を逃してたまるものか。できれば観客席じゃなくてグランドと同じ高さのところにいたいけどね。観客席にいると興奮しすぎていかん。


ロッケンバックとロベカルの強烈シュート合戦(4/19/14:00)

ロッケンバック、恥ずかしがり屋で内向的な青年。もちろんグランドを離れての話し。彼は実はそういう若者なのだ。それがグランドに一歩足を踏み入れると、そう、あの誰もが知っているロッケンバックに変身する。

彼の魅力は何と言ってもその強烈なキャラクターと共に、さらに強烈に放たれるロングシュートだろう。それがカンプノウに集まるバルセロニスタの一つの楽しみになりつつある。そしてユーロクラシコでは、彼と同じように強烈なシュート力を誇るロベルト・カルロスとの競演が見られることになる。時速122kmのシュート力を誇るロベルト・カルロスだ。
「ロベルト・カルロスは素晴らしい選手だと思うとね。特に体から吐き出されるあのパワーが素晴らしいとね。彼のようにはまだボールを打てないけれど、毎日の練習ではシュートの正確さと強さの改善を求めてやっているとね。」

その練習の成果によるものかどうかは別として、先日のアラベス戦では久しぶりにゴールを奪っている。
「モラル面で非常に大きいゴールだったとね。あのゴールでさらに自分自身に自信がついたように思うとね。レシャックの命令は、チャンスがあればいつでもシュートを打つこと。いつも口うるさくそのことばっかし言うとね。『ファービオ、もっとシュートを打たねばいか〜ん』それが試合後に決まってレシャックがオレに言うこと。彼には感謝しているとよ。オレにそれだけの信頼感を持ってくれているということだし、それだけの自由を与えてくれているけんね。」

空腹感を持ったままいきなりグランドの中に放たれた牛のように動きまわるこの若者が、サビオラの誕生日と1日しか違わないということを誰が信じられるだろうか。だが事実、彼はサビオラより1日早く生まれただけなのだ。
「クラシコではベルナベウでもカンプノウでも控えだったけん、ユーロクラシコではスタメンで出て、マドリ相手に一発ぶちかましたいと思うとるよ。そしたらリバプール戦でのゴールなんかと比べモノにならないぐらい気持ちよかだろうね。」

ロッケンバックが勝ち取った「ハードな選手」というイメージを、悪い意味で理解してはならないだろう。彼は「強い」選手ではあるが「汚い」選手ではないのだから。
「オレは練習だろうが、親善試合だろうが、本番の試合のようにしかプレーできない人間じゃけん。人生のすべてをかけてボールを蹴ったり、チョコットだけど選手の足を引っかけたりしとる。それが練習だと同僚の選手になっちゃうわけで、それはしょうがないとね。オレは人生をかけとるんじゃから。でも一度足りとして、悪気があってタックルしたことなんかないけん。パトリックは運の悪い選手じゃね。」

ユーロクラシコで、このロッケンバックとロベルト・カルロスとの間でボールが争われる瞬間が実現したとしたら、それは限りなくスペクタクルだ。

「九州男児弁はぜ〜んぜんわからんとね。誰か教えてケロ!(カピタン)」


クライフ「攻撃的に戦おう、チャーリー!」(4/18/22:00)

クライフにとってすべてのことに「疑い」ということは存在しない。逆に言えばすべてのことが彼にとっては「明らか」なのだ。もちろんユーロクラシコに関しても「疑い」は一切なく「明らか」なことのみがある。もし彼が監督であったならば、バルサの戦い方は単純にして明快だ。攻撃、攻撃、そして攻撃あるのみ。
「これほど明らかなことはないだろう。カンプノウでの試合は攻撃、攻撃、攻撃あるのみだ。もしバルサがボールを支配すれば、バルサが試合の主導権をにぎることになる。もし相手にボールを支配されれば、バルサは相手次第ということになる。どちらがいいかは一目瞭然。だからバルサはボールを支配しひたすら攻撃にいくべきだ。」

確かに、単純にして明快なコメント。それだからこそ難しいことでもある。だがクライフにとっては難しいことも存在しないし、それが言い訳になるわけでもない。やることがわかっているのにやれないのは才能の問題だ。そしてユーロクラシコは楽しむものとしなければならないと語るクライフ。
「バルサ・マドリ戦のようなビッグゲームは楽しむためにある。決して苦しむためにあるもんではない。個人的に両チームの選手に言いたいことは、グランドに出るときに『楽しんで来い』ということだね。楽しみながらプレーするということは大事なことなんだ。自分の持っている可能性を100%以上出せる意味でもね。失敗を恐れてはいけない。大きな試合だとプレッシャーに負けて、大事に大事にプレーする傾向があるけれども、それはミスを招く原因ともなる。楽しくプレーすることを心がければ、自ずとミスは少なくなるもんなんだ。」

だが、すべてが「明らか」なクライフだが試合結果の予想にまでは触れようとしない。彼は賢明でもある。
「2試合目を地元で戦えるマドリが有利と言えば有利。だがそれもわずかなものだろう。歴史的に見ると、勝利への必要性が強いクラブが勝つことになっている。5月1日の段階でどちらがその必要性に迫られているか、それは私にもわからない。」


日増しに値上がりするブラック・チケット(4/18/17:00)

あと5日とせまったバルサ・マドリ戦。存在するはずのないブラック・チケットが日増しに値上がりして競売にかけられている。ウエッブページでの競売、カンプノウ周辺をうろつくダフ屋、そして新聞にも登場するチケットサービス。この試合を元に、この夏のバケーション代を稼ごうとする多くの人々がいる。そしてもちろん需要と供給の関係は、その値段を異常なモノにしようとしている。

昨日(試合前6日)登場したブラック・チケット、あるいはソシオの会員証有料貸し出し、正面スタンドのプラチナチケットは実に2000ユーロまで上がっていた。そしてバックスタンドの2階席が1000ユーロ。今日は試合まであと5日。明日にはいったいいくらになるのだろうか。


デル・ボスケに押し寄せる孤独(4/18/14:00)

クラブ創立100周年を迎えるレアル・マドリの今シーズンは、金色に輝く華やかな歴史に残るシーズンとして期待されていた。もちろんマドリディスタに。そのためには国王杯の決勝戦を地元サンティアゴ・ベルナベウでおこなうなどという、まるでフランコ時代を思い出させるような恥も外聞もないことまでやりのけた。だが決勝戦はデポルティーボに完敗という惨めな結果に終わる。

この敗戦に対するデル・ボスケに対する批判は大きい。もちろんマドリディスタからの批判が。だがレシャックと同じように、有名な外国人監督でもなければ他のクラブで実績を残したことがないデル・ボスケにクラブ首脳陣内部からの助けはあまりない。カンテラ育ちで一部で活躍し、引退後には少年部のコーチを長いこと務めた彼は、やはりレシャックと同じようにクラブ職員としか見られない。そんなデル・ボスケに、パンプローナでの敗戦はさらなる孤独への誘いとなるものであった。この敗戦の意味するものは「自力優勝」の可能性がなくなったことであり。同時に1週間以内に始まるユーロクラシコに関して悲観的な予測が流れ始めたことであった。

リーグ優勝は間違いなし、チャンピオンズもバルサなど敵ではない、それらの思いを一挙に吹っ飛ばした敗戦。だがデル・ボスケを擁護しなければならないバルダーノは冷たい態度をとり続けている。

デル・ボスケとバルダーノの関係は単なるプロとしての関係を決して越えない。バルダーノにしてみればこれほど使いやすい監督は他にいないだろう。「クラブ職員」としての意識が強いデル・ボスケはクラブが決めたことにはいっさい文句をいわないのだから。これまで2年間にわたってデル・ボスケはセントラールの補強とゴールを決める選手の獲得を叫んできた。だがフロレンティーノが連れてきたのはフィーゴとジダーンだけだ。この二人は守備をするわけでもなく、名声の割にはゴールさえ決めない選手たちなのだ。

来シーズンに移籍するであろうカランカの起用はバルダーノが反対している。バルダーノが監督をしていた当時、ルイス・エンリケをシーズン半ばから使わなくなった理由と同じだ。シーズン限りで契約が切れ、延長交渉にクラブが提供する以上の年俸を要求してくる選手はいっさい使わない。選手にプレッシャーを与えてサインさせるためだ。これがバルダーノの一貫した政治。それを不服としたルイス・エンリケはそのあとガッツ・エンリケと名前を改め、マドリへの復讐を誓いバルサに移籍する。そしてカランカも来シーズンマドリを離れる。

リーグ優勝を決めようがチャンピオンズズで優勝しようが、クラブ内からのお褒めのお言葉はないこともわかっている。ワールドカップの成績次第では、カマッチョが来シーズンの監督になることも知っている。そしてもしリーグにもチャンピオンズにも失敗したならば、彼に対する批判はマドリ100年の歴史上もっとも辛辣なものとなって襲ってくるとは間違いない。カンテラ出身監督の悲劇がここにある。そしてその悲劇の幕開けとなるユーロクラシコがそこまで迫ってきている。アーメン。


ルイス・エンリケの願い(4/18/14:00)

40年ぶりのユーロクラシコにむけてルイス・エンリケが、ソシオに対しさらなる応援をと訴えている。単なるバルサ・マドリによるクラシコではない。ヨーロッパ制覇をかけたユーロクラシコの戦い。10万ソシオがかけつけるのは間違いないとしても、さらに力強い応援を夢見るルイス・エンリケだ。
「10万ソシオが来るのは間違いないと思う。彼らは大事な試合には必ず駆けつけてくれるからね。だがオレが期待したいのは、その10万人がバルサのユニをつけて応援してくれることさ。いつの時代のユニでもいいんだ。クバーラやクライフ、あるいは100周年のユニでもね。肝心なのはバルサのユニで観客席をバルサカラーにしてしまうこと。こりゃ凄えぜ、きっと。」

そしてさらに要求するルイス・エンリケ。
「いつもの雰囲気とはチョットばかし違う感じがいいねぇ。例えばアルゼンチンスタイルなんてのはどうだろう。試合開始前から歌をうたいまくって飛び上がって応援する雰囲気なんか最高だと思うんだけどなぁ。40年に一度のことなんだから、どうだろうかねぇ。もしそんなことが起きれば、カンプノウではどんなチームが来ても勝てやしないと思うけれど。」

しかしそれは無理でございまする、ガッツ様。ソシオの平均年齢は50才前後ですよ。90分も飛び跳ねて、それで歌までうたい続けろというのはチョットばかし不可能のような気がしまするです。


イルレッタの忠告(4/17/22:00)

3月6日、ハビエル・イルレッタ率いるデポールが国王杯決勝戦で、しかもベルナベウで優勝をかざった。地元で戦うレアル・マドリ相手に、多くの前評判を裏切り1−2と勝利をものにしたイルレッタ。その彼がバルサがしなければなない戦い方を進言している。

1.中盤からの突撃
中盤からの選手の上がりでマドリディフェンスを混乱におとしこむ。これが国王杯決勝戦でイルレッタが実践した戦い方だった。
「例えば我々の1点目目はセルヒオが中盤から上がってきての得点だった。そして2点目を決めたのはトリスタンだが、それを準備したのは中盤のバレロン。彼らの中盤からの攻撃がマドリのディフェンスを混乱させた原因となっている。したがってバルサにとって攻撃のキーポイントとなるのはルイス・エンリケやリバルドだろう。もちろんサビオラやクライハートの動きにも注目しなければならない。彼らは個人技でゴールを決められる選手だ。そしてもしオーベルマルスが出場するなら彼のスピードを生かした攻撃になるだろう。」

2.ゲームを支配すると共に、ジダーン、ラウールに注意
カンプノウでの試合では特にバルサが試合の主導権をとることが大事と語るイルレッタ。
「ベルナベウでの戦いをより楽にするためにも、カンプノウでの試合が重要なものとなるだろう。常に試合の主導権をとり、自分たちのペースで試合展開できれば最高だ。」
だが同時に必要以上にせっぱ詰まっての攻撃は避けなければならないとするイルレッタ。
「フィーゴはカンプノウでの試合には出場することを放棄したようだが、それでもジダーンとかラウールという超危険な選手がいることを忘れてはいけない。個人マークをつけるかどうかはレシャックがきめることだが、いずれにしても近くで彼らを見張ることを怠ってはいけないだろう。」

3.プレッシャーに勝つ
このような大きな試合ともなると、選手の必要以上の興奮が逆にプレッシャーとなって襲いかかってくると言うイルレッタ。
「特にクラシコのような試合になると、試合10日も前からメディアが騒ぎ出し、それが選手にプレッシャーとなってやってくる。自分をコントロールできる強い精神力が必要だ。大きな試合での決定打となるのは得てして相手のミスを誘ってのものからだ。だから精神的にあせることなく、落ちついたプレーをした方が有利に試合をもっていける。それと大事なのは、我々の決勝戦がそうであったように、早めに得点をあげることだろう。このことによって精神的にずいぶんとその後のプレーが違ってくるからね。」


ブラック・チケット戦争(4/17/17:00)

カンプノウのチケット窓口はもちろん閉ざされたままだ。ユーロクラシコのチケットは一般販売はされない。だがそれでもどこかからブラックチケットが流れている。その手のウエッブページを覗いてみれば一目瞭然だ。昨日、あるウエッブページでは、バックスタンドのチケットが550ユーロ、続き席の2枚組チケットは1200ユーロから競売にかけられていた。

これらのいくつかはソシオの会員証の貸し出しではない。正真正銘の「チケット」なのだ。いったい一般販売もしていないのになぜ「チケット」が存在するのか。カタルーニャのテレビ局TV3がこの調査をしている。その結果、このブラック・チケットはクラブに協賛企業として名を連ねている会社からのものらしいということがわかった。

このニュースを知ったガスパーがさっそくメディアの質問に答えている。
「事実を確かめたわけではないので何とも言えないが、我々のクラブ内にある規律委員会が調査することになるだろう。もしウエッブページなどで販売されているのが『招待券』などであったらそれなりの処置をとりたいと思う。だが我々は警察官ではない。彼らにスポンサーとしての正しい姿勢を頼むことぐらいしかできないのが現状だ。」
と、どこかの政治家による国会質疑のような返答をしたあと、ソシオのよる会員証の金を取っての貸し出しについても触れている。

「ソシオの会員証の貸し出しについては我々は厳しく調査している。もしそのような金銭授与をしている現場を見つけたのなら、ソシオ追放ということもあり得るだろう。我々は世界中どこのクラブを探しても見つからないだけのソシオサービスをしているクラブだ。リーグ戦はもとより、国王杯、チャンピオンズ、すべてソシオであれば無料で入場できるクラブ。この歴史を守っていきたいと思う。」


ラウール・マドリの崩壊(4/17/14:00)

ラウール・マドリの目玉は、その名が示すとおり何と言ってもラウール・ゴンザレス。ジダーンがどんなに流行の波に乗ろうが、フィーゴが懐にどれだけのドル札を詰め込もうが、モリエンテスがふてくされながらもどれだけゴールを決めようが、そして我らが天使イエローがどんなにヒジテツをかまそうが、最後の頼みとなるのはラウールしかいない。そのラウールの不調。つまるところのマドリの不調へとつながる。

ラウールは7試合にわたってゴールを決めていない。リーグ戦5試合続けて無得点、バイエルン戦では2試合続けて無得点、これが今日までのラウールの不調を示す具体的な数字だ。彼のようなクラックと呼ばれる選手にしては長すぎる空振りの日々。マドリッドでは世界ナンバーワンの選手として認識されている選手としては、長すぎる空白の日々。

最後にゴールを決めたのは(じっさい今シーズン最後のゴールとなるかも知れないが)3月9日のビジャレアル戦。それ以来、彼は指輪に口づけするキザな習慣を失ってしまっている。この事態はマドリディスタにとって心配のタネとなっていても不思議ではない。デル・ボスケやバルダーノが頭を痛めていても何の不思議でもない。ラウールはマドリにとってすべてなのだから。ラウールの不調がさらにラウール・マドリに本格的な影響を与えるのはユーロクラシコから。その予想に座布団500枚!


ストイチコフ様のお言葉(4/16/22:00)

俺の体はアメーリカにあるけれど、心はいつも地中海。ルルーン、ルルーン、ルルーン。そして考えることはいつもバルサのこと。ルルーン、ルルーン、ルルーン。マードリを粉々にしてしまえー!

オレはバルサがグラスゴーに行けると信じているよ。信じ切っちゃってるんだ。グラスゴーに行くっちゅうことは、もちろんマドリを踏みにじってからだけどね。最近このコーナーでバンガールが「可能性は50%」なんてバカなこと言ってたみたいだけど、そりゃーないぜ。オレが思うに100%の可能性でバルサの勝ちだな。いや、ホント。そんな弱気な考えしているから自分の国の代表でさえ日本に連れていけなかったんだ。わかる? いいかい、相手を粉々にしてやろうというこの気迫こそが唯一、そう唯一、勝利者として生き残れる秘訣なんだ。まだ若いねバンガールさん、オレよりは年上だけど。

カンプノウではどんなことしてでも勝たねばいかん。どんなことと言ってもヤバイことじゃないよ。あらゆる合法的な手段を使ってという意味。例えば、そう例えばイエローの汚いプレーを利用するのもいいかも知れん。あいつは間違いなくヒジテツや蹴りを入れてくるだろう。それをやられたら大げさにアピールするんだ、この際。大げさと言ったって、いつかのチリの選手みたいに血糊袋を用意しちゃあいけないよ。あれはダメだ。やばすぎる。だからそんなことはしないで単に大げさに倒れればいい。そしたらどうなると思う? カンプノウ10万ソシオの大ブーイングだ。もし気弱な審判だったらここで黄色と間違えて赤紙出しちゃうかも知れない。そうなったらみっけもの。カンプノウでは10人相手だし、向こういってもヤツはいないんだからな。

まあカンプノウでの圧倒的な勝利は間違いないとして、それでも用心に越したことはない。地元では相手に点をやらないようにすることだ。バイエルン戦のマケレレの例もあるからな。そして、ベルナベウに行って守りきろうなんてケチなことは絶対に考えないこと。あのバイエルンでさえ、そう、バルサよりは圧倒的にディフェンス面では優れているあのバイエルンでさえ守りきれなかったんだからバルサにはそれは無理っちゅうもんだ。

残念ながらオレはアメーリカから動けねえんだ。まだこう見えてもプロのフットボール選手をしているからね。だからテレビ観戦。それでもいいや、シカゴからバルサに向かってしっかり応援をしているよ。バモス、バモス、バールサ!


8勝6敗で、バルサの勝ちこし(4/16/16:00)

ユーロクラシコの対決は過去に2回、それも40年前の話しで、結果は1勝1敗、というのは今日の一面でも載っていたこと。”ユーロ”は2回だけでも、”国内カップ”ではホームアンドアウェー方式でのクラシコが過去に10回。勝率はバルサの6勝4敗。

1915-16 準決勝  マドリ-バルサ(1-2) マドリ-バルサ(6-6)
1925-26 準々決勝 マドリ-バルサ(1-5) バルサ-マドリ(3-0)
1942-43 準決勝  バルサ-マドリ(3-0) マドリ-バルサ(11-1)
1953-54 準決勝  マドリ-バルサ(1-0) バルサ-マドリ(3-1)
1956-57 準々決勝 マドリ-バルサ(2-2) バルサ-マドリ(6-1)
1958-59 準決勝  マドリ-バルサ(2-4) バルサ-マドリ(3-1)
1961-62 準々決勝 マドリ-バルサ(0-1) バルサ-マドリ(1-3)
1969-70 準々決勝 マドリ-バルサ(2-0) バルサ-マドリ(1-1)
1992-93 準決勝  バルサ-マドリ(1-2) マドリ-バルサ(1-1)
1996-97 1/8  バルサ-マドリ(3-2) マドリ-バルサ(1-1)

1915-16の初めての対決は、バルサの勝利だが、不思議なことに両試合ともマドリ側で戦われている。続く256-26は、マドリでなんと1-5という素晴らしい結果。そして3回目地元で3-0と勝っているものの、マドリで11-0という惨敗。しかしこの結果には政治のにおいがプンプン(「バルサ100年史」の「13 予測された敗北」と「14 サラマンチの分析」参照)。

また、この国王杯以外にも、80年代に、コパ・デ・リーガというカップ戦が戦われていたことがあり、そこでは1/8のところで2年連続して対戦している。1回目はマドリの勝利に終わるが、翌年はベルナベウでの0-4というおまけ付きで復讐を果たしているバルサ。ということで、このホームアンドアウェー方式でのクラシコ対決、8勝6敗でバルサの勝ち!


アンデルソンも復帰(4/16/14:00)

セルジを追い抜いて、アンデルソンの復帰が実現する。昨日、久しぶりにマシアの練習場に笑顔で戻ってきたアンデルソン。一人でのランニングのみの練習とはなったものの、明日にはドクターOKが出る見込みだ。

2月16日、長い間の負傷から戻ってきてデポルティーボの試合に途中出場したアンデルソン。だが不幸なことに、この試合で再び負傷してしまった。それから2か月、今シーズンは絶望かと思われたアンデルソンは必死のリハビリで戻ってきた。そしてカンプノウでのユーロクラシコにはリズム的に間に合わないとしても、ベルナベウでのマドリ戦にはじゅうぶん期待できるものとなっている。

ビエン・ベニード、アンデルソン!


クルービーOK、ボナノOK、セルジKO(4/15/22:00)

パナシナイコス戦で負傷したボナノ、そして先週の練習中に負傷したクライハート、二人ともアラベス戦はお休みとなった。だがユーロクラシコには間に合う二人、それどころか週末のセルタ戦にもOKというバルサのドクター・プルーナ。水曜日から始まる合同練習には二人も参加できることになりそうだ。

一方、バルサのキャプテンであるセルジの回復が思ったより遅い。2月26日のローマ戦で左足を痛めた彼ののリハビリ期間は、当初3週間といわれていた。確かに約3週間後の3月17日には練習には参加できるようになったセルジだが、翌日には再び左足かかとが腫れてしまった。それ以来練習にはいっさい参加していない。いまのところ週末のセルタ戦はおろかマドリ戦への出場は絶望的。ワールドカップへの参加も怪しくなってきている。

ドクター・プルーナは今から1週間にわたってセルジの負傷状態をさらに細かく観察する予定だという。毎日少しずつではあるものの、痛みも腫れも弱まってきている。だがもし1週間を過ぎた段階で予想以上の回復がみられない場合、思い切った治療も必要だと考えているようだ。


ルイス・エンリケ「悲観主義は一切ない」(4/15/17:30)

昨日の試合ではゴールを決められなかったルイス・エンリケだが、チームの勝利が何よりも嬉しいという。試合後におこなわれたインタビューでユーロクラシコのことに関して答えている。
「我々に悲観主義はないし、それはバルセロニスタも同じだろう。もし記憶に間違いがなければ、カンプノウでは19年間もあのチームに負けたことはないはずだ。そういう事実を前にして、悲観主義に走るなんてことがあるわけがない。上の方から、つまり観客席から、10万のバルセロニスタが喉をからして90分間にわたって応援すれば、下の方にいる我々は体力の続く限り走り回り戦い続けることができるだろう。そして23日には間違いなくカンプノウは満員になり、そういう現象が起こる。我々の勝利は間違いない。」

多くの人々が予想するのは、マドリはカンプノウでの結果を経て地元ベルナベウで戦える有利さだ。だがそんなことは関係ないというガッツ。
「俺はすでに6年間バルサにいる。これまでベルナベウで我々が得点できなかったことは非常に希なケースだ。必ず1点ぐらいは入れてきている。今年はあっちでは点が入らなかったけれど、今度は間違いなく得点できると信じている。だからカンプノウで相手を無得点で終わらせれば、我々の決勝戦進出の可能性は非常に大きくなるだろう。」


バンガール「可能性は50%」(4/15/13:30)

バルサのソシオでもあるバンガールは、急用がないとき以外はバルセロナの近郊の避暑地であるシッチェスにいる。この自宅は彼がバルサの監督をしていた時に、やはり当時会長をしていたニュネスから購入したもの。現在、決まった職業を持たない彼は、このシッチェスから試合があるごとにカンプノウにかけつけている。ソシオとして当然のことだ。

昨日の試合にも奥さんと一緒に来ていたバンガール。ユーロクラシコに関しての彼のアイデアは、本命はなし、ということだった。
「この試合は50%、50%の確率だと思うぞ。カンプノウの試合ではバルサはそれほど苦しむこともなく勝てると思うぞ。だが問題はベルナベウでの試合だと思うぞ。それにしてもワシがとった選手がいまだに頑張っているのを見るのは嬉しいものだぞ。サビオラも良い選手だ、ぞー。彼の最近の活躍の秘密は、システムの変化にあると思うぞ。」

彼によって獲得された多くのオランダ人選手。コクー、クライハート、レイジンハー、デブー。だがこの何人かは来シーズンからはバルサにいない可能性もある。
「コクーとクライハートは契約が残ってるぞ。デブーは2年の延長契約を望んでいる。レイジンハーはプレーするチャンスが少ないから出ていっても不思議じゃないぞ。」


グラスゴーのホテルを予約(4/14/18:00)

UEFAの規則によればセミファイナルにまで進んだクラブはその結果をまつことなく、決勝戦がおこなわれる都市でのホテル予約をしておかなければならない。決勝進出の可能性を固く信じて疑わないバルサは、すでにホテル手配を済ましている。そのホテル名はジョージ・カールトン・ホテル。

また望みは余りないとは言え、UEFAの規則に従いホテル予約をしなければならないレアル・マドリ。彼らもつい先日、どうやらホテル予約を済ましたようだ。その名はジョージ・カールトン・ホテル。

このホテル、なかなか商売がお上手。2つのクラブからそれぞれ例えば30室の予約を受けたとしても、実際は60室をとっておく必要はない。どちらかのクラブしか宿泊しないわけだから30室だけ確保しておけばいい。バルサからは宿泊料、マドリからはキャンセル料がとれることになるだろう。


クーマン「マドリ優位」(4/14/13:00)

ウエンブリーでのヒーローが23日のユーロクラシコ・イン・カンプノウにやって来る。彼にとっても大事なこの一戦。バルサにはどうしてもグラスゴーの決勝戦に出場して欲しいと願うクーマン。だが彼は二つの理由でマドリ有利説を唱える。
まず一つ、それはカンプノウで始まりベルナベウで終わる不利さ。そしてもう一つ、それは今のバルサは改善しなければいけないところが沢山あるという理由からだ。

PSVでプレーしている時に、やはりチャンピオンズ準決勝でマドリと当たり、最終的には決勝戦に進みヨーロッパチャンピオンになっていますね。

そう、あれは1987−88のシーズン。今とまったく同じように彼らが決勝戦進出候補だった。マドリで1−1と引き分け、アインドーベンで0−0で終わり我々が勝ち残った。彼らはウゴ・サンチェスの得点で先行したんだが、マドリのキーパーだったブーヨのミスで我々が得点をあげ同点にした。当時のPSVは4−4−2というシステムでディフェンスは非常に強く、そのうえ精神的にも強い選手が多かったね。しかも選手同士の関係も非常によかった。

特に印象にあることは?

マドリは素晴らしいチームだった。国内の最高の選手を揃えていたし、外国人選手もシュステルとかウゴ・サンチェスという違いを見せる選手が揃っていた。一番印象に残っている選手はブートラゲーニョだな。彼は非常に頭の良い選手だったと思う。そしてミッチェルのセンターリングの素晴らしさも印象に残っている。我々はといえば、個人個人がどうのこうのというよりはチーム総体としてまとまっていたチーム。チーム総体の力が、個人技を代表とするチームに勝利したという感じ。あの準決勝で我々の勝利を予想したのは、我々の監督だったグース・ヒディンクと選手たちぐらいなものだろう。試合後、マドリの監督をしていたベンハッカーが消耗した顔をしておめでとうを言いに来たのも印象に残っている。

ユーロクラシコについて

彼らが優位な戦いとなるだろう。まず第一に、カンプノウでの結果がわかってから地元で戦える有利さ。これは大きいと思う。しかもパナシナイコス戦を見る限り、バルサは改善しなければいけないところが多くあると思う。もちろん、自分もそうだったけれど、クラシコはまったく次元の違う試合になるとは思うけどね。

バルサに助言することは

それはレシャックがすることで私がすることではない。私はこれまで多くのバルサの試合を見てきたけれど、もちろん外から見ているわけでチーム事情に一番詳しいのはレシャクだ。ただ一つ言えることは、この次元の戦いでは、選手に細かく指示する必要は何もないということだと思う。彼らは激戦をくぐり抜けてきた経験を持っている選手であり、しかもこれまでクラシコを何回も戦ってきている選手。改善しなければならないところは確かにいっぱいあるけれど、ユーロクラシコでは何が起きるかわからないということもあるだろう。もしかしたらこれまでにない素晴らしいバルサが見られるかもしれない可能性だってあると思うよ。

サンジョルディの日は何をしていますか?

4月23日といえば試合の日でしょ。もちろんバルセロナに行くつもりだ。我々も大事な局面を迎えているのでクラブが許可を出してくれるかどうかという問題もあるけれど、とにかく抜け出してでもカンプノウに行きたいと思う。彼らのソバに立ち、彼らの勝利を一緒に喜びたいからね。ベルナベウに行くことはないだろうから、もし幸運が我々に味方をしてくれるならばグラスゴーで彼らと再会といきたいね。


イエロもモノを考える(4/13/22:00)

クラシコ、あるいはユーロクラシコは、強烈なライバル意識を持ってまともにぶつかり合う「いがみ合い戦争」。ひじ鉄、後ろキック、頭突き、その他なんでもありのイエロは常に主役として登場してきた人物だ。彼も少しはモノを考える。

「バイエルン戦の勝利はマドリディスタに大きな喜びを与えることができたと思う。だがもし我々がチャンピオンズで優勝できなかったとしたら、この勝利もいずれ忘れられ、試合自体も評価されなくなるだろう。常にタイトルのみが優先ということは淋しいことだと思う。」
考えた割にはわけの分からないこを言うヒジテツ・イエロ。さらにクラブ100周年を迎えて、タイトルを要求されていることからくるプレッシャーにも文句を言うキッカー・イエロ
「普段の年でも可能な限りのタイトルの獲得を要求されている。それが今年は100周年ということもあり、さらにプレッシャーが大きくなって襲ってきている。それがマドリという世界最大のクラブでプレーすることの宿命なんだな。」
ところが彼の不満表明はまだ終わらない。来週の代表試合に呼ばれたズツキ・イエロはメディアが代表の試合をほったらかしてユーロクラシコのことばかり騒いでいるのも気にくわない。
「オレ達は来週に代表の大事な試合が控えている。それなのにオレ達にしてくる質問はバルサ戦のことばかりだ。まるでスペイン人は代表の試合なんか興味がないかのようなメディアの扱い方だ。よその国では考えられないことではないだろうか。メディアはクラブの試合しか興味ないようだ。嘆かわしい。」

結局、このヒジテツ・キック・ヅツキ・モンク・イエロはいったい何が言いたかったのか。


歴史的なモザイクを準備中(4/13/17:00)

カンプノウでの注目の試合のたびに観客席で繰り広げられるモザイク模様。初めてのモザイクがカンプノウで誕生してから今年で10年目を迎える。これまで他のスタディアムでは例を見ない規模のモザイクが、40回にわたってスペクタクルにおこなわれてきた。まさにギネスブックにのる規模と回数のモザイク。そして23日のユーロクラシコをにらみ、これまでのすべてを上まる規模と内容のモザイクが準備中であると言われている。

それを準備しているのは10年前に初めてモザイク模様を披露したのと同じ人物だ。バルサのファンクラブである「ペーニャ・アルモガベルス」という組織に在籍するジョルディ・サンツ氏。彼は本場イタリアに何度もわたり、モザイクの研究を続けてきた人物。すでにイタリアでは彼のことを「かつては我々の生徒だったが、今では我々の師匠だ」と褒め称えている。

最初の頃はファンクラブとソシオが協力して、資金面でも準備面でも独自におこなってきたが、ここ何年間はメディアが資金面の協力もしている。だがいずれにしても基本となるのは観客席に集まるソシオの協力だとサンツは語る。
「ソシオの協力がなければこれまで40回もできなかっただろう。もちろん準備することも大変なこと。だが一回限りでしかも練習なしにライブでおこなわれるスペクタクル。ちょっとした小さなミスが大きく目立つこともある。それを10万人近い人々でおこなうわけだから、ソシオの役目は非常に大きい。そして我々が待ちに待ったユーロクラシコが実現した今、歴史に残るものを作ろうと思う。」

世界中にフットボールクラブは星の数ほどあるかも知れない。だがカンプノウでの10年間40回にわたる大きな規模のモザイクを作ってきたクラブは存在しない。そして23日、そのモザイクにも新たな歴史的な日がやって来る。


各紙アンケート(4/13/17:00)

どちらのクラブが勝ち残りますか?(13日14時現在)

■ムンド(15520人)
バルサ 47%
マドリ 53%

■エスポーツ(5607人)
バルサ 49%
マドリ 51%

■マルカ アンケート消滅

■アス(81237人)
バルサ 51%
マドリ 49%


ビジネス・ソシオは即時追放(4/13/13:00)

昨日のカンプノウの周辺で早くも出まわったソシオカードの貸し出し販売。最近の流行となっている現象だ。昨日の段階で300ユーロという値段で交渉しているソシオと一般ファンが見受けられたが、バルサ側は今回はこのようなビジネスに対し強く取り締まりをしていく考えのようだ。

その取り締まり週間は来週の月曜日から始められる。クラブ内でいわゆる「見張り部隊」を組み、ソシオダフ屋を取り締まるというもの。もしソシオカードを貸し出ししている現場を発見した場合、即座にソシオを追放するという厳しいもの。

この突然のクラブ側による反応は、これまでのローマ戦、リバプール戦、そしてクラシコで多くみられたこのような現象に対し、多くの批判がでてきていることによるもの。クラブのイメージ問題として今回は厳しく取り締まっていくという。


それぞれ3%で合意(4/13/13:00)

UEFAが決めている「アウエーのファンへのチケットは、スタディアム収容人員数の5%が最低与えられないといけない」というものに対し、バルサ側はそれは不可能だとして5%分のチケットをマドリ側にわたすことを拒否。そして昨日、両クラブの首脳陣によりチケット数の交渉がおこなわれた。マドリ側からはバルダーノ、バルサ側からはファルゲール。マドリ側はUEFAの規則を盾に取り5%のチケットを要求。だがバルサ側はそれは不可能だとし、多くても2%という数字を提示してきた。長い時間の交渉となったこのチケット問題は、両者がそれぞれ歩み寄ることで解決。結局3%というところで落ちついた。

カンプノウの収容人員は9万8千人。したがってマドリ側にわたされるチケット数は2850枚ということになった。またベルナベウでおこなわれるユーロクラシコではバルサ側に2300枚のチケットが提供されることになる。


クライフ「攻撃的なバルサが見たい」(4/12/21:30)

誰もがそうであったように、クライフもまた当然のごとくアテネでのバルサの試合を批判する。そして世界中が注目するであろうユーロクラシコでは、それぞれが個性をだした戦いをして欲しいと言う。バルサはもちろん「攻撃的なバルサ」として試合をして欲しいと思うクライフ。
「スペイン人はこの40年ぶりのバルサ・マドリによるユーロクラシコを誇りに思うべきだろう。そしてこの試合に望む唯一のもの、それはお互いがそれぞれの特徴をだした試合をして欲しいということだ。相手を見ながらの試合だけはして欲しくない。世界中が待ち望んでいる試合なんだから、素晴らしいプレーをして欲しいと思うね。バルサの持ち味はもちろん攻撃。マドリはバランスのとれたチームブロック。」

フィーゴのカード制裁でカンプノウでの出場が不可能になったことが問題視されている中、クライフもあれはおかしな出来事だったと思う一人。
「彼がすでにカードを持っていることを知らなかったと試合後に言ってるようだが、その言葉を信じない根拠は何もない。でも普通は知っているモンだけどね。だがいずれにしても彼の欠場はバルサにとっていい材料だと思うよ。クラック選手がどういう理由かは別として出場しないんだからね。」


ジョルディ「バルサはそんなに悪くない」(4/12/21:30)

今度の日曜日にカンプノウに「戻って」くるジョルディ。バルサ・アラベス戦に出場するためだ。
「バルセロナに帰ること、カンプノウに戻ってくること、それはいまだに特別なことだよ。それはいつまでたっても変わらないと思う」

現在はバスク地方に住んでいるジョルディだが、距離を置いてのバルサの印象についても語っている。
「バルサは言われているほど悪くはないと思う。ラス・パルマス戦だってあれほどのゴールチャンスがあったんだし、ゴールが入るか入らないかは時として運によって左右されてしまうからね。大事なことはゴールチャンスを獲得することであり、そういう意味では決してそんなに悪くないと思う。確かに見栄えの良い試合をしているとは言えないよね。でもチャンピオンズの準決勝まで来ているんだ、それなりに評価しなければいけないと思うよ。」

明後日の試合について聞かれるジョルディ。
「コルーニャ戦と同じような戦いができればいいと思う。強烈なプレッシャーと固い個人マーク、そういうものがこういうグランドでは必要だし、もちろん幸運も大事な要素となる。バルサの選手はマドリ戦のことで頭がいっぱいだろうと思ったら大間違いさ。彼らはプロの選手なんだから、この試合の重要性を誰よりも認識していると思う。我々よりは彼らにとって大事な試合だろうけれど、少なくてもポイントをもって帰ればいいと思っている」


グアルディオーラ「バルサが勝つ!」(4/12/21:30)

「チャンピオンズの準決勝で、しかもバルサとマドリが当たるなんて信じられない話しだ。この試合に興味を感じない人がいたとしたら、その人はフットボールファンじゃないだろう」

イタリアでユーロクラシコに関する感想を聞かれて答えるグアルディオーラ。彼はもちろんバルサに勝って欲しいし、勇気を持って戦えばそれはじゅうぶんに可能だという。
「この対戦に関しては楽観的に考えている。もしバルサが彼らの知っていることを自然におこなえば勝てる試合だと思う。彼らが、負けた場合のことなんか考える必要はないんだ。ひたすら自分たちの可能性を信じて、かつてのバルサらしく、そう、勇気をもって戦えば勝利は間違いないだろう。それはカンプノウでは当然のことだけれど、ベルナベウでもそうだと思う。勝利する気で戦わねば。バイエルンの試合を見たけれど、あれが良い見本だ。もし守りにいったらバイエルンの二の舞になることは確か。彼らは守備のスペシャリストなんだから。バルサにあれ以上の守りの試合ができるわけがない」

チャビのがカード制裁でカンプノウでは出場できない。
「チャビの欠場はバルサにとって痛いと思う。試合の流れを読み、試合をどのように組み立てていくかを実践していくスペシャリストだから、彼の不在は当然のごとく痛いだろう。だが彼の代わりに出てくる選手は違った意味での仕事をするわけで、それはそれなりに相手に恐怖を与えるものだとは思うよ」

そして最後に、韓国に行けるかどうかはいまだにわからないものの、グラスゴーには一ファンとしてバルサを応援に行くと言いきるグアルディオーラだ。


各紙アンケート(4/12/16:00)

どちらのクラブが勝ち残りますか?(12日14時現在)

■ムンド(11982人)
バルサ 44%
マドリ 56%

■エスポーツ(4785人)
バルサ 48%
マドリ 52%

■マルカ(15628人)
バルサ 26.5%
マドリ 73.5%

■アス(65324人)
バルサ 49%
マドリ 51%


政府首相「私はマドリディスタ」(4/12/16:00)

スペイン政府首相ホセ・マリア・アスナール。これまで機会があるごとにマドリファンであるということを公表してきた人物だが、バイエルンに対する勝利によりユーロクラシコが実現されるはこびとなった昨日、再び「私はマドリディスタだ。文句ある?」と公共の場で発言している。

誰も文句はない。そしてこのような発言を驚くこともないだろう。もともと現スペイン政府はフランコ時代の閣僚が流れて作られた政治結社であり、それが現在のスペイン政府なのだから。フランコ時代との違いは、21世紀風に民主主義という仮面をかぶってモダン化されただけのことだ。その党首がマドリディスタでることに誰が驚くというのか。

「私は自分がマドリディスタであるということを公表してきた。そしてそのことを後悔はしていない。なぜなら私は本当にマドリディスタなんだから」


チケット獲得戦争、早くも始まる(4/12/16:00)

カンプノウの収容可能人員は9万8千人。そしてバルサソシオは10万5千人。このうち椅子席の権利を持っているソシオが約9万人以上。つまりほとんどソシオ以外入れないという計算になる。残りの席は「バルサファンクラブ」へ優先的にわたされることになるからだ。したがってユーロクラシコのような試合になると当然のことながらチケットの一般販売はおこなわれない。

レアル・マドリがカンプノウの試合で要求しているチケット数は5千枚。UEFAの規則によれば、スタディアム収容人員の5%の席を相手クラブが請求できることになっている。それを盾にとって今回レアル・マドリが5%にあたる約5千枚のチケットを要求してきた。だが彼らにとって不幸なことに、5千席も余裕はないカンプノウだ。

今シーズンのクラシコでは、バルサはレアル・マドリに325枚のチケットを売っている。パナシナイコス戦でギリシャファンが4千人も入れたのは、それだけ人気がなかったカードだからだ。だがユーロクラシコではこの数のチケットは間違いなくレアル・マドリにいくことはない。多くて1千枚、このへんが妥当の数字だろう。

さてソシオにはなっていない多くのバルセロニスタにとってもチケットの獲得が悩みのタネだ。ただのクラシコではなくユーロクラシコということもあり、ダフ屋やお小遣い稼ぎをたくらむソシオがつける値段は記録的な値段となることが予想される。ローマ戦であるソシオがブラックマーケットで売りつけたチケットは一番高いもので540ユーロだった。今回予想される最高のものは、多分1200ユーロぐらいではないかとすでにうわさされている。