9月21日 火曜日

■1チャンネル(1.7MB)

アディオス!カマッチョ!

これまで見てきたメレンゲ選手の中で誰が一番好感が持てるかと聞かれれば、それは間違いなくカマッチョだ。そしてメレンゲ出身の監督の中で誰が一番好感をもてるかと聞かれれば、やはりカマッチョだ。まだフットボール世界がマーケティング優先ではない時代、つまり、今のバルサを含めて、プレステージが体力作り期間から金儲け期間となったり、ユニフォーム販売収益を得るために選手の能力以上にメディア的な受けが優先されたりという、とてつもなく世知辛いフットボールビジネス時代が来る前の英雄でもあった。今のバルサの魂がプジョーであるとすれば、当時のメレンゲの魂はカマッチョだった。足を捻挫しようが頬の骨にヒビが入ろうが肩が脱臼しようが、そんなことにかまいもせず全力でプレーする選手、それだからこそバルセロニスタにも好感を持たれた数少ないメレンゲ選手だった。

オーエンの入団が決定したときに彼は辞めるべきだったと思う。事実いくつかのマドリメディアもカマッチョの辞任を予想していた。だが彼は辞めなかった。せっかく古巣に帰ってきたのだから、そういう思いがあったのだろう。だが今回の辞任記者会見で「この選手たちでは自分のチームは作れない。したがって自分がこのチームの指揮をとっても将来の見通しは立たないしクラブのためにもならない。」と語るのを聞くと、彼はついていない監督だと思う。メレンゲが不振だとすれば、そう、バルサと1ポイント差しかないにもかかわらず不振状態だとすれば、それは監督の責任ではなくニヤツイテいる選手たちの責任であることは明らかだ。結婚式のことしか頭にないロナルド、メレンゲ年俸の10倍の額のジレット・モデル料を契約したボダフォーン、チーム探しに忙しいペセテロ、そしてラウルはベンチでニヤツイテいる。カマッチョは6年前にメレンゲ監督に就任したときもプレステージの段階で首脳陣と衝突しリーグが開幕する前に辞任している、今回もまだ3試合のリーグ戦を戦っただけだ。それでも自分のチームが作れないと悟ったとき、彼の行動は早かった。彼が一度辞めると言ったら誰も止められない。カマッチョ、スエルテ!

(映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから)