Vaselina(バセリーナ)

ループシュート

シュートの打ち方の一つ。ボールをすくい上げるようにボールの下を蹴り、円を描くようにボールを走らせてシュートを決める方法。これがうまくいけば、ディフェンスの選手もキーパーも首を上に持っていったままシュートが決まるのを眺めるしかない。これをなぜワセリンを意味するバセリーナと呼ぶのか、それがわからないのが「ほんとカナ事典」の限界。

個人的に今まで見た二大バセリーナ。それはマラドーナのバセリーナとロマリオのそれ。マラドーナのはどことの試合かも覚えていたいないが、初めて見たバセリーナなので妙に印象的。ロマリオはバルサ在籍の1年間で何回もこの方法でゴールを稼いでいる。彼の最高バセリーナは開幕戦のレアル・ソシエダ戦。

グアルディオーラからの縦パスをピッタリと足下に落とし、冒険を犯しに前に出てきたキーパーの頭上を遙かに越えて無人のゴールに一直線、というよりは一円線。しかもゴールポストに突き刺さるというよりは、ふんわりとゴール枠の中に。
確率の悪い割にはなぜか執拗に試みるラウールや、派手プレー好きのリバルドのバセリーナに比べると、ロマリオのそれは群を抜いている。彼はまさにバセリーナの王様だ。