Cantera(カンテラ)

下部組織

各クラブが抱えるインフェリオールカテゴリーと呼ばれる下部組織から育ってきた選手をフットボール的にはカンテラ育ちというが、このカンテラという単語は一般社会でも使われているようだ。例えば、バスク地方独立を主張する過激派組織であるETAの一人が政治家を暗殺したときに「犯人はどうやらETAカンテラ組織にいたダレダレであると思われる」というニュースコメントを聞いた覚えがあるからだ。

どこのクラブにもカンテラ育ちの選手がドッと出てくる“旬”の時期がある。最近はセビージャのカンテラ育ちの選手がいろいろなクラブで活躍を見せているが、やはりそこはそれ、話題になるのはいつもマドリとバルサのカンテラ。ブートラゲーニョを代表として“ブイトレの時代”と呼ばれた頃にはミッチェル、サンチス、マルティン・バスケスなどという良い選手がマドリBから一挙に出てきた。クライフバルサの末期の頃にはやはりバルサにもカンテラの“旬”の時期がありミニエスタディからとって“ミニの時代”と呼ばれ何人かの優秀な選手が一部に上がってきている。デラ・ペーニャ、ルジェー、セラーデス、ジョルディなどがそられの選手だ。

カンテラ育ちの選手の強み、それは何と言ってもそのクラブのファンからの受けが良いこと。逆に弱みと言うか辛いところは、他のクラブから引き抜かれてきた選手に比べて年俸がなかなか上がらないことだろう。