Sergi Lopez
セルジ


1967年10月6日生まれ
1988−89シーズン、21歳でデビュー

セルジはセルジでも左ラテラル弾丸セルジではなく、今シーズンから再びバルサを離れたジェラールのお兄さんの方のセルジだ。ポジションはセントラルとピボッテをこなしていたが、どちらかというとセントラルの選手として将来をとっても期待されていた。だがこの選手、3年間のバルサAチーム在籍間に10試合前後しか出場していない。もし弟のジェラール・ロペスがその後バレンシアやバルサの選手として良いにつけ悪いにつけニュースとならなければ、この兄のセルジは話題にもならない選手だっただろう。と言っても、よ〜く考えてみれば、話題にもなったことがない選手であることも事実だが、ここでわざわざこの選手を登場させたのは、将来を期待された若手の選手が負傷という不運がもとにプロ選手として成功しなかった典型的な例だからだ。

モッタやガブリ、そしてラルソンやエドゥミルソンなどに“リハビリ半年病”が伝染病のように襲ったが、このセルジもまた右足膝をやられてしまった。まだ医療が進んでいなかったかせいかどうか、当時は8か月から1年という長いリハビリ期間が必要と言われていた。だが彼の悲劇はそれだけのリハビリ期間を費やしても最終的に完治しないまま現役生活を終えていることだ。バルサからサラゴサへ移籍していった彼だが、引退するまでほとんど試合に出場していなかったようだ。彼がバルサでデビューする前の評判としては、例えば最近の例で言えば、プジョーやオラゲールなどがバルサBでプレーしていた時の将来の期待度などとは比べものにならないほど大きいものだった選手だけに、“負傷で将来が真っ暗”ランクの最上位にはいると言ってもいい。弟さんもその気がある選手だから、くれぐれも気をつけましょう。