3人のゴレアドール
(06/03/22)

28節を終了した段階でバルサBは二部B3グループの中で最多のゴールを決めているチームだ。そして合計45ゴールのうち31ゴールが3人の選手によって決められている。ジョアン・ベルドゥ11ゴール、シト・リエラ11ゴール、そしてクリスティアンの9ゴール、つまりチームゴール数の70%がこの3人によって獲得されている。

---中略---

昨シーズンまではこのチームの9番だったクリスティアンは監督のキケ・コスタスのアイデアにより右エストレーモとしてプレーさせられている。シーズン開始当初は毎試合のようにゴールを決めまくっていた彼だが、そのままシーズンをとおしてゴール運に見舞われるわけもなく、今の段階では3番目のゴレアドールとなっている。もっとも数字的にはほとんど差がないゴール数であり、つい何試合か前までは彼がチーム最高数のゴールを決めていた。
「数字的には例年並みのゴール数だと思うが、プレー位置が変わったことを考えればよく決めている方だと思う。現在のポジションも気に入っているし、アシストする快感も覚えてきた。そう、これまではゴールを決めるだけの役割だったのが、このポジションになってからゴールエリア内にいる誰かにアシストすることも学習できることになった。これまでのシーズン以上に一人の選手として成長してきていると思う。」

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ピチッチ、クリスティアン
(06/01/11)

これまで18節を終了した段階で8ゴールを決め、チームの得点王となっているクリスティアン・イダルゴ選手。その彼が国王杯サモラ戦でバルサAチームデビューをかざっている。エトー、ラルソン、マクシという三人のデランテロが欠けていたという事情が彼のデビューにつながった。クリスティアンは非公式試合にはこれまで何試合か招集され、試合にも出場している。2004年7月16日におこなわれたプレステージでのバニョーレス戦で初めてバルサA選手として出場して以来、エルチェ戦やオポルト戦などの親善試合やカタルーニャカップにも出場。そしてこれまで公式戦にも4回ほど招集されベンチ入りしながらも試合出場まではいかなかった。したがって今回は5回目の正直となった招集であり、彼にとって夢の出来事であったバルサAチームでのデビューが現実となったことになる。

89分にグランドの登場したクリスティアン、92分に試合終了を告げる審判の笛が吹かれるまでの3分間はまるで夢のような感じだったと語る。
「非常に短い時間だったとはいえボールにさわることもできたし、これまでの夢が実現できたことが嬉しい。バルサBでの仕事が少しは評価されたと思うし、これからの大きな励みになる。」
そう語りながらも自分の場所を決して忘れないクリスティアン。
「自分の置かれている場所はあくまでもバルサB。そして今シーズンの目標は何としても二部A入れ替え戦に参加すること。それが自分の仕事であり、それが達成されたら次の目標をたてればいい。もちろん最終的な目標はバルサAチームの選手としてプレーすることだけれど、今回のデビューを機会に徐々に徐々にバルサAチームに食い込んでいければ最高だ。」

デランテロというポジションでバルサAチームに上がってくることはとてつもなく難しいことは歴史が証明している。メッシーというようなデランテロがラ・マシアから誕生してくるのは20年、あるいは30年に1回あるかないかだろう。したがってバルサBのピチッチとなっているクリスティアンにも当然ながら難しいこととだが、不可能ということではない。頑張ってみちゃおうクリスティアン。