バリエンテは何処に?
(07/09/06)

カナダで開催されたU20の大会にスペイン代表選手としてプレーし、大会終了後もそのままライカーバルサのプレステージに合流。そしてアジア遠征にも参加したものの、ほとんど出番は与えられないままバルセロナに帰還。夏休みがまったくとれなかったため、アジアツアー終了後には1週間程度の夏休みをとった。その短い夏休みが終わり次第ペップチームに合流し、バルサB選手の一人として開幕戦に備えていたバリエンテ。

9月2日のバルサB開幕戦には当然ながら招集されたものの、不思議なことに試合出場していない。ベンチにいたことは確かだが、試合には出場していない。いったい、バリエンテに何が起きたのか、それがわからない。

9月5日はカタルーニャカップの試合。多くの選手が代表戦に参加して不在となっているため、何人かのカンテラ選手が3日におこなわれた練習に参加してきている。ポルテロのオイエル、デフェンサのボティア、セントロカンピスタのティアゴ、そしてデランテロのビクトル・バスケス、ガイ、ジェフレン。だが、ここにもバリエンテの名前が見られない。そして試合前日の4日にはほぼすべてのバルサBの選手がラ・マシアで練習しているのに、バリエンテの姿が見えない。バリエンテに何が起きたのか、それがわからない。

オルモよりは遙かに将来性を期待されていた選手だ。バルサインフェリオールカテゴリーでは、すべてのカテゴリーでカピタンを務め、スペインA代表をのぞくすべてのカテゴリーで代表選手ともなっている。だが、昨シーズンの例をみてもわかるように、ライカーはバリエンテよりもオルモを優先している。そのオルモが今シーズンからバルサを離れることになった。そのニュースを知ったとき、ようやくバリエンテに出番が回ってくるのではないか、誰しもがそう思っただろう。だが、今のところそうなっていない。そうなっていないどころか、彼の存在そのものが消えてしまっている。

U20の大会に参加している時に、バリエンテが中央メディアのインタビューに応えている。
「クラブとの話し合いが続いている最中だ。まだバルサとの契約は1年残っているとはいえ、自分としては三部リーグでプレーしたくない。もしAチームに上がれないのならクラブを去る方向で話し合いをしている。」
この話し合いとやらがどうなったのか知らない。だが、「三部リーグではプレーしたくない」という気持ちは理解できる。この代表チームでプレーしている同僚たちは二部Aカテゴリーや一部チームに招集されている選手までいるのだ。そんな環境の中で合宿しているバリエンテに待っているのは三部リーグ。それは寂しすぎる。

もしライカーが彼を招集する気がないのなら、バリエンテはレンタルなり移籍なりでバルサを離れるべきだろう。彼にとって三部リーグでは学ぶことなど何もないし、モチベーション的にも盛り上がらない。そして今どうしたことか、バリエンテが消えてしまっている。果たして今週末の試合に彼の姿が見られるかどうか、気になるところ。