パトリック・クルイベル選手の巻

ニューキャッスルの監督をしていたロブソンに呼ばれてドーバー海峡を渡ったパトリック・クルイベル。だが肝心のロブソンが監督就任中の5試合で彼は1試合しか試合に出場させてもらっていない。さっそくニューキャッスルファンからパトリックに付けられたあだ名は“透明人間”というものだった。練習にも不参化することも多く、試合にも出場していないためどこで何をしているか皆目わからない選手だったからだ。だがその彼もロブソン辞任後にやって来た新監督の下でボチボチとゴールを決めはじめニューキャッスルファンの前にようやく姿をあらわし始めている。しかし、それでも、彼には深刻な問題があるようだ。

いったいクルービーに何が起きたのか。バルセロナ時代、あれほど仲の良い夫婦として知れられていたクルービー家も今はない。慰謝料問題で裁判沙汰にまでなろうとしている離婚騒動があるだけだ。奥さんのアンジェリーナはイングランドに同行せずバルセロナに残っていたが、今ではアムステルダムに戻り三人の子供たちと生活している。オランダの法律は離婚問題では男性に、特に収入が飛び抜けてある男性には非常に厳しいものだ。もし離婚訴訟が裁判所でおこなわれた場合、離婚の際に決められた慰謝料はその後に男性の収入が増加すれば、そのたびに増額されていくというもの。それはパトリックが現役を引退後も同じように、もし収入が増えれば慰謝料も増えていくことになる。つまり一生つきまとう問題となる。

ニューキャッスルで週給10万ユーロをとっているパトリックは裁判沙汰になることを恐れ、お互いの弁護士を通しての解決策を模索しているという。そして彼が“今のところ奥さん”に示した額は900万ユーロというもの。果たして彼女はこのオファーに応じるかどうか・・・まあ、他人にはどうでもいい話でした。(2004/09/30


 目次