ウインストン・ボガルデ選手の巻

1997年の年が終わろうとしているある日、“冬のマーケット”を利用して突如としてバルサにやって来たウインストン・ボガルデ選手。彼もまた一連のアヤックス→ミラン経由のわけのわからない選手ではあったが当時の監督バンガールによってバルサの大型ディフェンスの一人としてやって来た。時間の経過と共に“モアイ像”と陰口をたたかれることになるボガルデだが、いったいいつまでバルサでプレーしていたのか今となってはそんなことも思い出せない存在ではある。

チェルシーに在籍することになったのは覚えている。だがどうやら2000年の冬からグランドには出てきていないらしい。年俸が高いだけで使い物にならないと判断された彼はチェルシーのジュニアの坊やたちと毎日一緒に練習、一時はオランダのPSVへの移籍が可能となったものの、その高い年俸がネックとなり再びジュニア坊やたちと練習することになった。人それぞれ考え方はあるというものの、彼の場合は年俸を下げることによってプレーすることが可能となる道よりは、試合にも出られなくても高い年俸をもらい続けてジュニア坊やたちと練習する毎日を選んだということになる。だが、昨シーズンの終わりにはついにオーナーのアブラモビッチの方が降参し、いくらかのユーロを差し上げて残っている契約期間を抹消してもらい、ついにチェルシーを後にすることになった。

それでも、33歳となったボガルデを欲しがるクラブはないようだ。もう各国でシーズンが始まっているというのに彼はいまだに無職状態。すでにオランダに帰国している彼はオランダリーグ二部に在籍するクラブあたりを見つけてグランドに戻る準備をしているという。(2004/10/12


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