フランチェスコ・ココ選手の巻

2001−02のわずか一シーズンしかバルサに在籍しなかった選手であり、とんでもなく素晴らしい活躍を見せてくれたかというと、そういう記憶もない。したがって“クラブ通り過ぎ選手”かというとそんなこともまったくなく、何だかよくわからないが笑顔が特に記憶に残っている選手であり、今どうしているのか気になる選手でもある。フランチェスコ・ココ、彼は去年の11月に負傷して以来、真っ暗なトンネルの中を歩いていたようだが、ようやく明るいところに出てくることがきたようだ。

医学的なことはよくわからないながらも、彼はヘルニアの手術をしたところ、手術のミスなのかあるいは後遺症の可能性としてありえるのか、はたまたリハビリのミスなのか、いずれにしても左足筋肉に異常が起きてしまった。ひどいときは左足がまったく動かず階段さえ登れなかったという。結論としてはヘルニアの手術によって左足筋肉の神経に異常をきたしてしまったらしい。そしてそれが彼のこれまでの長くも真っ暗のトンネルの入り口となってしまった。

「いろいろな医者を訪ねて診てもらうことになった。楽観的な医者は1週間もすれば神経器官が元に戻るだろうと言うし、悲観的な医者は元に戻るのに2年は必要な患者もいたとぬかすんだ。もう目の前が真っ暗になったけれど、とにかく現場復帰が可能となるには強靱な精神でリハビリをするしかないという。それこそ毎日必死の思いでリハビリを続け、10月になった今やっとどうにかこうにかグランドで走り回れる状態になったんだ。手術をしてから11か月かかったことになるが、もう暗いトンネルを出ることができたことで満足。」

次の試合には招集される可能性さえあると語るフランチェスコ・ココ。負傷箇所にはもう痛みも感じないというものの、11か月の現場離脱で失った試合のリズム感はまだまだ戻ってこない。それでも暗いトンネルを脱出したココ、フェリシダーデス!(2004/10/15


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