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アルテッタ Arteta

フランスのPSGに18か月間レンタルされていたミケル・アルテッタ。彼の冒険がいよいよ本格的になってきた。6月30日にレンタル契約が切れた彼は、4年契約でグラスゴー・レンジャースに移籍が決まった。先月の末にはすでに彼の両親と妹と一緒にグラスゴーにわたっている。グラスゴーでプレーする間、家族と一緒に住むことになる。7年前、13歳の若さで実家のあるバスク地方からバルセロナへ移ってきたアルテッタ。わずか100万ペセタの移籍料でバルサに来た彼はそれから7年後の今年、グラスゴー・レンジャースに15億ペセタで移籍する。もちろんバルサは買い戻し権利を確保している。

これまで多くのメディアがグラスゴー移籍の噂を流してきましたが、あなたは常に否定してきましたね。

細かい問題も含めてすべてがはっきりするまで認めたくはなかった。メディアや人々がどう思っているかわからないけれど、最終的な合意に達したのはつい最近のことです。しかも6月30日まではPSGとの契約が残っていたし、それはそれで尊重しなければいけないことだし。でももう僕は、グラスゴー・レンジャースとの4年間の契約を結んだということを認めることができる。

多くのオファーがあったのでしょうか

グラスゴー・レンジャースを除いて一番興味を示したのがPSG。そしていくつかのスペインのクラブ。でももしバルサに戻れることができないのであれば、外国でプレーすることに決めていた。僕はまだ若いし多くのことを学ばなければならない。フランスでも多くのことが学べたように、今度はグラスゴーでそれ以上のことを学べればいいと思う。

スコットランドリーグの水準は他の国のリーグ戦と比較するとかなり落ちるといわれていますが。

リーグ自体は確かにレベルが低いかも知れないけれど、グラスゴー・レンジャースというクラブ自体はヨーロッパの中でもビッグクラブの一つだと思う。次のシーズンはUEFAカップを戦うことになるけれども、その次のシーズンにはぜひチャンピオンズに参加したいと思う。しかもプレミアリーグと合併されるという話しもあるらしい。もしそうなったら素晴らしいと思う。

契約書にサインする前に、クラブについてどのくらいの知識がありましたか。

何人かの知っている選手がいたけれど、その中でもロナルド・デブーはバルサの練習で一緒にやったことがある選手だった。そんなことよりも、PSGの選手としてUEFAカップでグラスゴーのグランドで試合したときの印象は強烈だった。あの雰囲気は凄いんだ。パリに帰ってさっそく父に言ったんだけれど、スコットランド人が作り出すあの観客席での雰囲気は素晴らしいものがあると思う。

ロナルド・デブーとはもう話しましたか。

何回も話しました。彼には本当に世話になってしまった。彼はたくさんの助言をくれたし家まで探してくれた。僕の家族が住める家を探してくれたんです。彼はまだ2年の契約が残っていて少なくても契約が切れるまではクラブに残りたいと言ってました。ポチェティーノの友達のカニージャもあのクラブにいるらしいんだけど、彼もまたクラブを出る気はないそうです。多分、居心地のいいクラブなんでしょう。

20歳になったばかりですが、プレッシャーは感じませんか。

1年間半過ごしたフランスでも大きなプレッシャーがあったけれど、それらに負けることはなかった。したがってスコットランドでの新たな冒険ではあるけれど、プレッシャーに負けることはないと信じている。もちろん不安感は持っていない。あるのは希望だけ。早くシーズンが始まらないかと今から思っているぐらいさ。唯一問題があるとすれば、パリに住み始めた時と同じように再びゼロからスタートしなければいけないこと。クラブや街、そして人々と理解しあうのにはどうしても時間が必要だと思う。

バルサのことを考えますか

いま考えられることは、これからの4年間プレーすることになるであろうグラスゴーのことだけ。もちろん個人的に成功するためにも頑張ろうと思っている。バルサは僕の買い戻しの権利を持っている。それが今回の移籍の条件でもあったからね。いずれにしても僕の方からバルサに戻るために何かができるわけではない。僕を買い戻すかどうか決めるのはバルサというクラブ次第だから。しかも今のバルサには僕と同じポジションで活躍している選手がいるし、今は戻る時期ではないことは確か。とにかくできる限りの経験を積むのが僕としても、またバルサにしても大事なことだろうと思う。もちろん、いつかはバルサに戻りたいと思う。どうしても戻りたいと思う。バルサでプレーするのは僕の子供の頃からの夢だからね。いつかその夢を果たせればいい。そのためにもグラスゴーで頑張るんだ。


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