[ 今日の一面 ](5/2)
このように戦っていれば、シーズンは違うものになっていた

エスポーツ編集長
ホセ・マリア・カサノバ

敗北による傷をいやせるかどうかは別として、我々は声を大にして言えることがある。バルサは負けはしたものの、決してマドリより劣っているチームではないことを昨日の試合は証明した。誇りと自尊心を失うことなく、正面切って戦ったバルサ。だがそのバルサに欠けていたものはゴールと幸運だった。そしてマドリはいつものことながらラウールがチームの救世主となって登場した。どのような観点から見ても相手チームが優っているとは言えないのに、決勝戦に進むことが不可能になったのは悲しいことだ。ましてバルサというクラブの歴史の中に、「大逆転」として記録されることが可能な試合でもあったのだからその悲しみは倍になる。そして宿敵マドリが9回目のヨーロッパチャンピオンを獲得する可能性を見るとき、その悲しみは何十倍にもなるだろう。

昨日のバルサ、それは開始1分から90分まで、闘争心と勝利への執念そして逆転劇を信じての容赦なき戦いを挑んだチームだった。まるでバルサの選手には90分間にわたるプレーで、肉体的な疲労への恐れがないかのような戦い方をしていた。もしこのようなバルサが今シーズンの過去の大事な試合で見られたとしたら、今シーズンの歴史も変わったものとなっていただろう。国王杯をいきなり捨てることもなかっただろうし、リーグ戦でも今のような場所にはいなかっただろう。ひとりのバルセロニスタとして心から言わせてもらおう。レシャックは真剣にこれまでのことを総括しなければならないと。これまでどんなに中途半端な試合をやってきたか、どんなに選手たちのモチベーションが低い試合があったか、まるで練習試合のような感じで戦った試合が何試合あったことか。そのつけを今になって払わされているのがバルサだ。4位以内に入ることに必死にならざるおえないバルサとなっているのだ。繰り返そう。もし昨日のような試合がシーズン開始からおこなわれていれば、バルサは今のような場所にいることはなかっただろう。

もちろんそれはクライハートではあり得なかった。もちろんサビオラでもデブーでもない。そして他のどの選手でもあり得ない。それは彼のみが可能なことだった。ルイス・エンリケ、彼のみがバルサという怪物を引っ張っていく原動力として可能な選手だった。負傷上がりだというのに誰よりも走りまくり、周りの選手を激励し、そして彼のみが持つカリスマ性によりキャラクターをチームに浸透していった。決して彼ひとりが戦ったわけではないことは認めよう。だがルイス・エンリケ、彼にはカンプノウの敷地に自分の銅像を立てることを要求できる唯一のの選手だ。そしてそれを要求できないのが明らかな一人の人物、カルラス・レシャック。なぜオーベルマルスを最初から使わなかったのか。昨日の試合の結果論から言うのではない。もちろん昨日の後半に彼が出場してからも明らかではあったが、これまで何試合かの試合展開ですでに結論がでていなければいけないことではなかったか。センターリングの良し悪しには別として、オーベルマルスだけが奥行きある攻撃を可能にしてくれる選手だった。


[ 今日の一面 ](5/2)
最後まで「運」がキーポイントに

ムンド編集長
サンティ・ノラ

180分間にわたるこのチャンピオンズ準決勝を振り返ってみれば、決してマドリがバルサを上まわった試合をしたわけではなかった。だが彼らはグラスゴーの決勝戦に進んだ。それが厳しい現実となっている。バルサは決勝に進めなかったとはいえ、胸を張っての敗北と言っていいだろう。二つの要素がグラスゴーに行けるかどうかを分けた。一つ、それは決定的であった要素、運に欠けるバルサだ。

カンプノウでも、そして地元ベルナベウでも、マドリの戦いが決して勇気あるものだったとは言えない。まして惑星からやってきた、ずば抜けたチームではもちろんあり得ない。5人のディフェンスを自陣ゴール前に揃えたマドリは、それでもカンプノウで貴重な得点をあげることができた。特に2点目が彼らにとってはダイヤモンドのような貴重なものとなっている。そして昨日のバルサはカンプノウでの前半のようなゴールチャンスを再びものにできなかった。ロッケンバックのシュートをコクーが角度を変えマドリゴールを狙ったボールは、いつものようにゴールポストに直撃する。そしてその直後、チャビからボールを奪ったラウールによる素晴らしいゴールが決まる。この試合で最初のゴールを決めたチームが、その後の試合展開を決定づけることになるのは明らかだった。

二つ目の要素、それはマドリがジダーン、ラウール、特にラウールというクラック選手を擁しているのに比べ、バルサには決定的なクラックと呼べる選手がいなかったことだろう。大きな試合になればなるほどその違いを見せるのがクラックだとすれば、バルサにはクラックはいない。チャンピオンズの準決勝180分で、バルサのクラックと呼ばれるクライハートにしてもサビオラにしても1点もあげることができなかった。ジダーンはカンプノウで違いを見せた。ラウールはベルナベウでその大きな違いを見せた。だが我がクライハートやサビオラはいったいこの180分で何を見せてくれたというのか。

今シーズンだけではなくここ2、3年のバルサを見る限り、ゴールチャンスはかつてのドリームチームのようにあるのだ。だが肝心なゴールを決める選手がリバルドしかいない。ここ3年間、バルサはたった一人の選手の存在でもってきている。ゴールを、それも決定的なゴールを決めてくれる選手、それはリバルドしかいない。そこが10年前のドリームチームとの一つの大きな違いだろう。クーマン、バッケロ、チキ、ストイチコフ、ロマリオ、ゴイコ、エウセビオ、多くの選手が決定的な瞬間に登場した。だが今のバルサには大きな試合で違いを見せてくれる選手が存在しない。


[ 今日の一面 ](5/2)
レシャック「誇り高き敗戦」

昨日の試合を戦った選手たちに誇りを感じるというレシャック。チャンピオンズの決勝戦の道は閉ざされたとはいえ、胸を張っての敗戦と言いきるレシャック。だが現実は、今シーズンも一つのタイトルもとれなかったバルサであることには変わりがない。

試合そのものや選手たちのプレーに関しては満足しているというレシャックだが、敗戦という現実が重くのしかかっていることも事実だ。チャンピオンズの準決勝に敗れた。しかも相手はレアル・マドリだったのだから、その敗戦の悲しみは何十倍にも拡大される。それでもほんの少しの慰めは、マドリには決して劣っていなかったということだろう。
「カンプノウでもそうであったように、ベルナベウでの試合でも我々の方が優っていたと思う。だが肝心のゴールが入らないんでは勝てないのは当たり前のことだ。彼らは少ないゴールチャンス、それもいいタイミングでのゴールを決めることができたのに我々はゴールチャンスを作っただけに終わってしまった。この違いが180分の試合のすべてを決めた。」

決して言い訳ではないとしながらも、大きな試合で違いを見せるバルサの重要な選手リバルドがいなかったことが大きいとも言う。
「我々はこのユーロクラシコ180分をリバルドなしで戦わなければならなかった。ゴールチャンスを決める幸運さもなければ、これまで大きな試合で決定的なゴールを決めるリバルドもいなかったのだ。もちろん彼が出場できていたとしても、ゴールを決めるという保証はどこにもないけれどね。だが彼がいなかったのは一つの否定的な事実ではある。」

グラスゴーへの道は閉ざされた。リーグ戦での優勝はかなり以前から不可能となっている。国王杯は参加したのかしなかったのかさえはっきりしない。これでバルサは3年連続無冠に終わる。
「今シーズン一つもタイトルをとれなかった我々は、はっきり言って失敗のシーズンだったと総括するしかない。バルサみたいなチームにとって無冠で終わるということは失敗を意味する。だが同時に我々みたいな大きなクラブ、例えばマンチェスターやバイエルン、リバプールにしても同じことが言えるだろう。我々はリーグ戦を2試合残している。それも重要な2試合を残している。自分の将来のことについてはそれが終了してから発表することになるだろう。」


[ 今日の一面 ](5/2)
負けたバルサの選手たち

180分の試合に負けたとはいえ、胸を張ってマドリッドからバルセロナへと帰路についた選手たち。だが当然のことながら決勝戦に進めなかった悲しさと、マドリに負けた悔しさがいっぱいの選手たちだ。

■ルイス・エンリケ
体調的にはもちろん100%の状態ではなかったにも関わらず、いつものように人一倍がんばっていたルイス・エンリケ。だがそれもすべて空しく終わってしまった昨日の試合。
「すべての選手が、グランドに出たすべての選手が力いっぱい頑張った。オレ達はバルサの選手なんだ。どんな難しい試合であろうと根性と闘争心をもった戦いをしなければならない。そして昨日はそういう試合になった。だが残念なことに、そう、まったくもって悔しいことに、オレ達のファンに喜びを与えることはできなかった。それが一番悔しいことだ。」
彼にとってこの準決勝は、何かウソっぽい感じのするものだったという。180分にわたって繰り広げられた試合内容と、180分後の試合結果がどうも納得いかないと感じている。
「この引き分けの試合にしても、カンプノウでの0−2の試合にしてもオレ達の方が良い試合をしていたのはすべての人が認めるところ。多くのゴールチャンスや3回や4回のゴールポストに当たるシュートがあった。ついてない、まったくついてないと思う。」

■チャビ もし最初の1点が入っていたら・・・
僕たちはみんな頭にきている。そりゃそうだろう、180分間にわたってバルサの方が良い試合をしたんだから。それにしてもこの試合で最初の1点が我々のものだったら試合は違う展開になっていたのになあ・・・

■ボナノ ツキとは戦えぬ
我々は胸を張ってバルセロナに帰ればいいと思う。我々が望んだような試合結果にはならなかったものの、ツキがないときはこんなもの。しかもツキには誰も逆らえない。

■プジョー ボールは入りたがらなかった
カンプノウでもそうだったように、我々が支配したボールはゴールの中には入りたくなかったようだ。ゴールだけが試合結果を決めるというのにそのゴールが入らないんでは・・・

■アベラルド 同僚たちを誇りに思う
180分を通してバルサには8回のゴールチャンスがあり決めたのはオンゴールの1点。マドリは5回のチャンスがあり3回がゴールの中に入った。でも誰もバルサの選手を批判することはできない。それどころか俺はすべての選手を誇りに感じることができた。

■ロッケンバック オイは勝ちに来たばってん・・・
おいはバルサの方が強かごた気のするばってんが、どげんかね?

■サビオラ バルサとマドリの違いは正確さ
この180分の試合でバルサとマドリの唯一の違い、それはゴールを決める正確さだと思う。いずれにしても我々にとってはカンプノウの敗戦が痛かった。


[ 今日の一面 ](5/2)
勝ったマドリの選手たち

カンプノウでの0−2という結果があったにも関わらず、マドリとしても油断の許されない試合となったベルナベウでの戦い。負傷者も投入しての全力の試合を要求された。

■ラウール
試合後には多くのマドリの選手がバルサの戦いを誉めている。ゴールを決めたラウールもその中の一人だ。
「バルサの選手たちが本気をだしてやってくると本当に恐ろしいチームになる。この試合にしてもほとんど彼らがボールを支配し、試合の主導権を握っていた。それはカンプノウでの結果がああだったから当然のことではあるけれど、我々にとってはキツイ試合だった。」
この試合マドリとしては唯一の得点を記録したラウール。このゴールによって試合展開が楽になったマドリの貴重なゴールだった。
「もちろん簡単な試合ではなかったけれど、我々はカンプノウでの2点という優位さを考えての試合をした。それでも厳しい試合になってしまったけれどね。」

■フィーゴ 個人的には悪い試合だった
チームの勝利が大事なことであって、個人の問題なんかどうでもいい。さて来シーズンはどこへ行こうかな?

■ジダーン 偉大なクラブを相手に勝利した
バルサは偉大なクラブだと思う。そのクラブを相手に我々は決勝戦に進んだんだから非常に誇りに思う。これで3回目の決勝戦となる。また負けちゃうかな?

■ロベカル オレ達は頭がいいのよ〜
オレ達とバルサの違いは頭のよさ。しっかりカウンターアタックに成功しちゃったもんね!

■サルガド バルサが攻めて来たのは最後だけ
何だかんだ言ってもバルサが攻めて来たのは最後の45分だけじゃねえか。あ〜恐かった!


試合を前に「プジョー物語」をどうぞ(5/1/19:30)

昨日のプジョーは、何の心配もなくグッスリと眠れたに違いない、多分。それは8日前の夜とは比べものにならないほど平和な夜だったはずだ、少なくとも。

8日前の夜、プジョーは大きな決断を前にしてベッドにつくことを義務づけられていた。翌日のカンプノウでのユーロクラシコ、つまりマドリ戦に出場するか否か。彼にとってはもちろん初めての経験であり、クラブとしても40年ぶりのユーロクラシコ。カンテラ育ちのプジョーにとってこれほどの大事な試合が再び将来やってくるかどうか、それは誰も彼に約束できないほどの試合だ。外が明るくなってくる朝の6時まで、一睡もしないで決断を迫られることになる。そして結局ドクター・プルーナの忠告に従うことにした。朝が来るまでに何回も寝返りを打ちながら考えたプジョーの、最終的な結論がそれだった。

ドクター・プルーナにしてみれば当たり前の結論だった。もしマドリ戦に無理をして出場し痛めている筋肉に再び問題が起きたら、今シーズン残りの試合は絶望的でありワールドカップ出場も微妙なところとなるほどの負傷状態だったのだから。それはセルタ戦の後にすでに彼に伝えてある内容だった。だがプジョーは、かつてもそうであったように、ひとり出場の望みを抱いてリハビリに励んでいた。ドクター・プルーナは今回ばかりは彼がどのように言ってきてもドクターストップをかけるつもりだった。それでもプジョーの方から欠場を納得するコメントが届いたことに、安堵していたドクター・プルーナ。彼の次の目的は、ベルナベウでの試合には間に合わせるリハビリのカリキュラムを考えることだった。

マドリ戦でレイジンハーが負傷するところを目の前で目撃していたプジョー。次のビジャレアル戦にはもちろんレイジンハーは出場できない。しかもガブリもカード制裁をくらっていた。マドリ戦がおこなわれたのが火曜日。プジョーは水曜日、木曜日、そして金曜日とスーパーリハビリに励む。そしてビジャレアル戦のある土曜日、ドクター・プルーナはもうプジョーを止めることはできない。再びオフサイド気味に復活を遂げたプジョーの登場だ。

ピレネー山脈の麓に位置するラ・ポブラ・デ・スグールという小さい村で生まれたこの若者が持つ、これほどまでのエネルギーの秘密は何か。今ではこの村出身の元大臣であるジョセップ・ボレールより有名になったその名声が彼のエネルギーの源でないことは確かだ。

彼の若さ、日々のトレーニングで鍛えられた鋼鉄のような肉体、そして何よりもその精神的な強さが彼の持つ秘密だ。度重なる負傷による痛みや誰よりも運動量が多いところからくる疲労に対して、それに耐えることを知っている強い精神力が彼の秘密だ。
「彼の場合はすべてスピリッツの問題。人間の体は複雑な機械のようにできている。唯一頭脳だけが、生命あふれるものなんだ。そして彼の持つ生命力は、まるで限界を知らないかのように息づいている。活動がストップすることが、どんな負傷による痛みよりも痛むことなんだ。それでなければビジャレアル戦に出場したことの医学的説明がつかない。」
そう語るドクター・プルーナ。

誰しもがもう完全にリハビリを終えてビジャレアル戦に戻ってきたと思ったプジョー。だがそうではなかった。彼は同僚やジャーナリストがいないところでは、常に氷が詰まったビニール袋を右足ヒザに当てていた。

どうしようもなく肉体的に衰えを見せてきたりリバルド、まだ成長段階であることははっきりしているサビオラ、当たり前のようにゴールを外しまくるクライハート・・・。カンプノウに試合ごとに足を運ぶバルセロニスタにとって、ルイス・エンリケの心とプジョーの精神が唯一の救いだ。ここ2年間の彼の飛躍は記録的なものであろう。2年前にセラ・フェレールがマラガへの移籍をほのめかしたとき、断固として拒否したプジョー。2部への格下げを覚悟しながらもバルサに残ることを決意したプジョー。彼の決断は固く、そして誤りではなかった。移籍をほのめかされた2か月後、カンプノウでのクラシコでフィーゴの影となり完全にポルトガル人を封鎖した。

レイジンハーを完全に押しやりスタメンを獲得したプジョー。バジャドリ戦では豪快なシュートを決め、テネリフェ戦ではチレーナによるゴールまで奪っている。そしてデポール戦ではクライハートに対しての見事はセンターリングを決めたり、ローマ戦ではカンデーラからボールを奪って同点につながるセンターリングをクライハートにあげている。プジョーはこの時、顎の骨のヒビが入りながらプレーをしていたことを多くのバルセロニスタは忘れていない。

そして今日の試合を前にプジョーは語る。
「確かに難しい試合。でも彼らを敗ってグラスゴーに行くのに奇跡はいらない。信じることだ、必要なのは。」


自動車爆弾が炸裂(5/1/18:00)

今日5時頃、サンティアゴ・ベルナベウの前で自動車爆弾が炸裂した。ルノー製の白い車に爆弾がしかけられていたもので、バスク解放戦線のETAの仕業と思われる。マドリ・バルサ戦を4時間前にした爆弾騒ぎだ。

地元の警察によれば16時25分ごろにGARA新聞社に電話で「5時頃のベルナベウ付近で爆弾が破裂する」という予告があり、警察官は前もって現場に向かっていた。死亡者はでなかったものの、軽い傷を負った通行人や建物の窓ガラスが割れる被害があらわれている。また警察官とマドリの過激ファンであるウルトラ・スールとの衝突により何人かが負傷した模様。

この爆弾騒ぎから30分後に違う場所で再び自動車爆弾が発生している。白いフォードに仕掛けられたこの爆弾による死亡者もいまのところないようだ。

19時に両クラブの責任者が集まり会合を持つようだ。いずれにしても今日の試合は予定通りおこなわれるとみられている。


試合を前にしての各関係者のお言葉(5/1/17:00)

■今シーズン限りデル・ボスケ
我々は今シーズン3回のクラシコを経験してきた。そこで言えることは我々の方が圧倒的に優位に戦ってきているということだ。今日の試合にしても我々の方が有利な立場にあることも確か。だがバルサを甘く見ているわけではない。バルサには素晴らしい選手が揃っているし、これが彼らにとって最後のチャンスとなる試合だからモチベーションも非常に高いものになっているだろう。我々はカンプノウの試合結果を忘れて謙虚に戦っていく。レアル・ソシエダーとの試合で3点差で負けたことの影響はない。神経質になっているのは我々じゃなくてバルサの方だ。もし我々がベルナベウでバルサに0−2で負けて次の試合をカンプノウで戦わなければいけないハメになったら神経質になっていることは間違いない。さあ、バルサを再び叩きつぶしてマドリディスタのフィエスタとしよう!

(今日はバルセロニスタのフィエスタになるのだ!)

■ヒジテツナンデモイエロ
バルサにとって、そして我々にとっても同じように、この試合は重要な試合となっている。しかも彼らにしてみれば非常に難しい試合という認識もあるだろう。我々に3点は入れなければいけないのだから。マドリとしてはそれほど難しい試合ではない。レアルに負けたことによるファンの怒りは理解できるが、今日の試合には無条件で応援してくれると期待している。審判も世界最高の審判だし、彼に文句を言う選手もいないだろう。

(その言葉覚えておこう!)

■最高給取りジダーン
レアル・ソシエダーとの試合で負けたとはいえ、我々にはまだリーグ優勝の望みは残っていると思う。それと同じように我々はまだグラスゴーへの切符を手にしたわけではないことも承知しておかなければ。我々はまだ何も失ったわけでないし、何かを獲得したわけでもない。2点の優位さがあるものの、試合はまだ90分残っている。バルサは必死になった攻めてくるだろうが、レアルとの試合のようなひどいものにならなければ我々は決勝戦に進めると信じている。それにしてもレアルとの戦いはひどかった。オサスナに負けたときはそれなりの試合をしたけれども、レアルとの試合は何もできなかった。それでも今日の試合には大きな期待感を持っている。それも最高のバルサを相手に戦えれば最高だったけどね。チャビが戻ってきたことはバルサにとって大きいだろうが、リバルドの欠場はファンも残念だろう。彼は最高な選手だからね。いずれにしてもバイエルンの時のような試合になれば最高だ。

(オットドッコイ、そうはなならない)

■スーパープジョー
難しい試合だけれど、彼らがカンプノウで勝つことができたのだから我々だってベルナベウで勝つことができるだろう。

(口数の少なさの中に、闘志を感じます)

■お帰りセルジ
できるだけ早い時間に点を入れて相手を神経質にさせることができたら良い兆候。自信を持って戦えば目的は達せられる。

(口数の少なさの中に、出番がないであろう悔しさを感じます)

■カピタンアベラルド
オレ達は死んだ気でこの試合に臨む。試合開始から勝利を信じて全力をかけて戦う。マドリが有利なのはわかっている。だが早い時間に我々が得点をあげたら、彼らがカンプノウで獲得した2点のハンディーは小さいものになるだろう。彼らを襲うプレッシャーも凄いものになる。だから早く得点をあげること。そしてボールを支配しオレ達のペースで良い試合をすれば必ず勝てると思う。

(バモス、バモス、バルサ!!!!1)


奇跡を信じる10の理由(5/1/15:00)

1.選手たちは傷ついている
バルサの選手たちは明らかに傷ついている。スター選手としての自尊心に傷がついている。カンプノウでの敗戦は多くの人にマドリ有利説を唱えさせた。彼らにとってこれ以上にモチベーションが高くなる理由は他に存在しない。

2.マドリの油断
カンプノウでのラッキーな試合展開で0−2と勝利したマドリ。この結果はベルナベウで奇跡が起こらない限り、彼らのグラスゴー行きを保証するものとなっている。選手たちは当然ながら奇跡など起こらないと信じている。この安心感が彼らの油断となる可能性はじゅうぶんある。

3.デポールが証明したもの
ベルナベウでおこなわれた「100周年記念試合」と勘違いした国王杯決勝戦。デポールは敵地での試合にも関わらず勝利をおさめた。多くの批判を浴びた選手たちの脳裏からこの試合はいまだに消されていない。もしバルサが1点を入れたら、彼らの危機感が再び脳裏に登場するだろう。

4.失うものはない
これほどやさしいキニエラもないだろう。ほぼすべての人々がマドリの決勝戦進出を予想している。バルサの選手にプレッシャーはいっさいない。やりたいことをやれるようにグランドに無心で登場すればいいだけだ。何ものにも束縛されていないバルサ。チャンス。

5.オランダ人選手にとっての最後の見せ所
ワールドカップには出場しないオランダ代表。クライハートやデブーにとっては今シーズン最後の派手な舞台となるかもしれないベルナベウでの試合。世界中が注目する中で、彼らにとっては決勝戦というもっと晴れやかな舞台に進むための重要な試合だ。

6.ユーロのアウエーの試合は好結果
レシャックバルサは不思議なことにユーロの試合ではホームよりアウエーの方が成績がいい。リバプール相手に1−3で勝利したり、フェネルバッチェ戦では0−3と圧勝している。ベルナベウでそれが再び可能ではないと誰が言えるか。

7.マドリ選手の心はすでにグラスゴー
マドリの選手にとってこんな美味しい試合で無理する必要はない。決勝戦が目の前にちらついているというのに、カード制裁や負傷を恐れていても不思議ではない。誰もが決勝戦でプレーしたいのだから。ボールを争う激しい試合になれば恐いものナシのバルサ選手が有利だ。

8.弱いディフェンスをつけ
オサスナ戦やレアル戦を見るまでもなく、マドリの最大の弱点はディフェンスにある。バルサが得点をあげることを必要とし、総攻撃に打って出ればこのディフェンスがもろくも崩れるのは想像がつくことだ。アタック、アタック、そうすれば自ずと道は開ける。

9.マッチボールに強いバルサ
この試合に負ければレシャックのクビが飛ぶ。そういうウワサが流れた今シーズンの何回かの試合。だがそのマッチボール試合はすべてクリアーしてきたバルサ。これまでのテネリフェ、ガラタサライ、パナシナイコス戦を思い出そう。

10.もちろんレシャックの花
レシャックが監督に就任してから何回か見られたレシャックの花。リバルドの逆転ゴールはまさにレシャックの花が満開した瞬間だった。そして今シーズンも何回か同じような感じで満開といわないまでも花が開いている。そして今日は彼の花が満開になる日かも知れない。


奇跡は起こる、何度でも起こる(5/1/14:00)

最低でも3点入れてベルナベウで勝利しなければならないバルサ。それを奇跡と呼ぶなら、それは起こりうる奇跡だ。その奇跡は今までに何度も起こっているのだから。

1926/04/18 マドリ-バルサ 1-5(カップ)
1959/06/07 マドリ-バルサ 2-4(カップ)
1965/12/19 マドリ-バルサ 1-3(リーグ)
1974/02/17 マドリ-バルサ 0-5(リーグ)
1976/04/30 マドリ-バルサ 0-2(リーグ)*これなら延長戦
1982/11/27 マドリ-バルサ 0-2(リーグ)*これなら延長戦
1984/09/02 マドリ-バルサ 0-3(リーグ)
1986/05/18 マドリ-バルサ 0-4(リーグ杯)


気をつけよう、イエローカード!(5/1/14:00)

もし可能なら決勝戦にむけて休ませたい6人のカード所有選手。今日の試合でカードを一枚でももらったなら、グラスゴーの決勝戦には出場できなくなる選手が6人もいる。だが残念ながら彼らを温存するほどの余裕はバルサにはない。ボナノ、デブー、クリスタンバール、ココ、ルイス・エンリケ、そしてプジョーがその6人の選手だ。


もちろん可能だ!(5/1/13:00)

すべての選手たち、そう、すべてのバルサの選手たちが今日の試合での勝利を信じている。2点差のハンディーを敵地ベルナベウでひっくり返すことは、彼らにとってもバルサにとっても、その歴史の中に黄金の太文字で記録されることになるだろう。

今シーズンのバルサにとって、クラブの歴史の中に残る輝かしい記録となる試合があるとすればそれは今日しかない。4月23日カンプノウで失われた2点のハンディーをベルナベウで奪い返すこと。これほど難しくも魅力にあふれることはないだろう。もしそれが可能となった場合、1979年のバシレアで獲得したレコパの優勝の喜びや、10年前のウエンブリーでのヨーロッパチャンピオンになったときの喜びと同じようなものになる。

3年間タイトルから見放されているバルセロニスタにとって、今日は最後のチャンスである。そして彼らにとってこれまでの苦しみや怒りをすべて忘れさせてくれる一大イベントでもある。グラスゴーにむけて走る列車の最終駅がベルナベウ。我々は何としてもこの駅を通過し、グラスゴーに向かって列車を乗り続けなければならない。

「非常に難しい試合。でも不可能と誰が言えよう」
これがこの1週間を通してカンプノウの記者会見場で聞かれた言葉だ。バルサの選手たちはベルナベウで勝利することがいかに難しいことであるかはじゅうぶんに承知している。だがマドリのレアル相手の敗戦が微妙に彼らのニュアンスを楽観的にしてきていることも事実だ。この敗戦によってチャンピオンズが唯一タイトル可能なものになったことにより、マドリ選手のモチベーションは非常に高くなってると共に、そのプレッシャーもとてつもなく強いだろう。もう決勝戦への進出を決めたと思っている6万メレンゲが埋めるベルナベウで、もしバルサが1点でも入れたら彼らのプレッシャーは人生最大のものと化す可能性があるのだ。

バルサにリバルドはいない。だが間違いなくルイス・エンリケはスタメン出場するだろう。この試合で負傷箇所が再び悪化したらワールドカップへの参加は難しいものとなるルイス・エンリケ。だが彼の頭にそんな先のことは入力されていない。彼の頭の中に、心の中に、そして血管の中を流れる彼の血が、戦いを挑むその血がこの試合出場を要求している。だからどんなことが起きようともこの試合には出場するルイス・エンリケ。そして彼の前に位置するのが3人のアタッカー。オーベルマルス、クライハート、そしてサビオラだ。


●メンバー予想(FC Barcelona)(5/1/13:00)

■控え選手
13.レイナ
12.セルジ
15.ロッケンバック
17.クリスタンバール
18.ガブリ
19.ダニ
22.ジェオバンニ
28.モッタ/8.コクー

■負傷中
 2.レイジハー
 4.アンデルソン
10.リバルド
14.ジェラール


●メンバー予想(Real Madrid)(5/1/13:00)

■控え選手
 1.カシージャス
 8.マクマナマン
16.フラビオ
18.カランカ
23.ムニティス
31.パボン
39.ポルティージョ

■負傷中
 9.モリエンテス
11.サビオ


Pierluigi Collina という審判(5/1/00:00)

ユーロクラシコ後半を吹くのは、41歳のイタリア人審判、Pierluigi Collina。国際審判としては1995年から。ユーロ2000で、ラウルがPKをはずしたフランス-スペインの試合を吹いたのがこの審判。その風貌から「コジャック」とも呼ばれるこのベテラン審判、「メレンゲ友達」と昨日のこのコーナーでも話題に。

バルサの試合を受け持ったのはこれまで4試合、成績は2勝2敗。2勝は地元のチャンピオンズ戦、99-00のバルサ-プラガ(5-0)、そして昨日決勝進出を決めたレバクーゼン相手のカンプノウの試合(2-1)。2敗は、98-99の地元でのバルサ-バイエルン(1-2)、97-98のビジターとしてのニューキャッスル-バルサ(3-2)。

一方お友達マドリ相手には5試合吹いており、マドリ4勝1敗。地元バルナベウでは2試合で2勝。1敗は00-01のガラタサライ-マドリ(3-2)。そして今シーズンはオポルト-マドリ(1-2)を吹いています。


バルサ、すでに敵地マドリッド到着(4/30/18:00)

・スケジュール表

■29日(月)19時30分
レシャックに召集された19人の選手がカンプノウに集合。30分間にわたってマドリ戦のビデオ研究。

■29日(月)20時
カンプノウからバスに乗りホアンカルロスホテルまで直行。この日はここで戦い前の一夜を過ごす。

■30日(火)11時
ホテルからバスで飛行場に。11時のプエンテ・アエレオに乗り敵地マドリッドへ乗り込む。

■30日(火)12時
12時到着予定だったが30分遅れて12時半に到着。ミゲランヘルホテルまで大勢の警備陣に囲まれながらバスで向かう。夕方の練習までここでシエスタ。

■30日(火)19時
チャンピオンズの試合の時はいつもそうであるように、監督と選手が報道陣の前に姿をあらわし記者会見をおこなう。

■30日(火)19時30分
ベルナベウでの練習がおこなわれる。試合前日に相手グランドで練習するのはチャンピオンズの試合ならではのこと。


[ エスポーツ ](4/30/14:00)
メレンゲ友達が笛を吹く

人気があると共に問題も多い審判として有名なイタリア人審判コリーナがユーロクラシコを担当することになった。コリーナは今ではアディダスの”顔”として知られる審判。つい先日もメレンゲアディダス友達とコマーシャルスポットを撮影したばかりだ。

コリーナはこれまでの審判の中で、フットボールファンに最も知られているポピュラーな審判と言っていい。彼が持つ異様な風情もさることながら、試合中に見せる彼独特の強烈なキャラクターによるものであろう。だがそれだからと言って、特定のクラブの選手と一緒になってコマーシャルスポットを撮影したりすることが許されるものではないだろう。しかもユーロクラシコで笛を吹く可能性があるにも関わらず、その試合の何日か前にマドリまで出向いてジダーンやラウールと仕事をすることはおかしなことではないか。

4月11日、コリーナはマドリッドでジダーンやラウールと撮影の仕事をしている。この事実にマドリメディアでさえ驚きの表情を隠さない。AS紙の編集長であるアルフレッド・レラーニョでさえ「ユーロクラシコが控えている今、審判が同じメーカーに所属しているとはいえマドリの選手とこんなことをしていいのか。もし彼がベルナベウで笛を吹くことになったらどのような批判が起きるか」と語っていた。

スキャンダルはまだ続く。ユーロクラシコの戦い、つまりマドリ・バルサの戦いは同時にアディダスとナイキの戦いでもある。決勝戦にどちらのメーカーに所属しているクラブが出場するかどうかは彼らにとっても大きな問題だ。そしてベルナベウではコリーナ=アディダスが笛をふくことになった。もちろんコリーナに罪があるわけではない。UEFAの政治かあるいは単なる無神経さからくるものなのか、それはいまのところ判断できない。だがいずれにしても多くのセクションからの批判がうまれるのは間違いないだろう。


[ ムンド・デポルティーボ ](4/30/14:00)
ガッツ、500試合

もし足に痛みさえ覚えなければガッツ・エンリケは間違いなく明日の試合に出場する。そしてそてはプロ選手となってからの500試合という記録を達成する試合でもある。ガラタサライやパナシナイコス戦での貴重な彼のゴールによりバルサはここまで進んできているといっても大げさではないだろう。バルサのユニフォームに体を包み、かつて所属していたクラブの本拠地ベルナベウで根性を見せるか、ガッツ・エンリケ。

負傷の具合はどう?

思ったより順調にいっとるばい。ビジャレアル戦のあとは悲観的だったばってんが、今では順調ばい。明日は試合にでられそうじゃなかろかね。

もし試合にでれば500試合を達成。そして非常に残念な結果になる試合かも知れない。

残念なのはカンプノウでの試合じゃっどね。あれだけごっつい試合をしながら負けたんじゃから。ベルナベウでの試合では結果がどげんでも、審判が試合終了の笛を吹くまで根性だしてやるけん後悔はなしじゃろうね。ビジャレアル戦の後半みたいに戦えばええんじゃ。デポールが1−2で勝ったんじゃけん、おいにもできるじゃっどね。(もうダメだ〜。ボキャブラリーが少なすぎるばってん、九州各地言葉は今日は降参ばい。カピタンでした)

真剣に逆転が可能だと信じているんですか?

もっち。不可能というほどのもんでもないだろう。彼らがカンプノウで持っていた幸運がほんのチョットでもオレ達の味方に付けばすべて可能だ。0−2という結果はもちろん予定にはないひどい結果だったけれど、オレ達はベルナベウで持っているものすべてをだすつもりだ。

全面攻撃? それとも彼らがカンプノウで戦ったように慎重作戦?

もっち全面攻撃だ。それは間違いない。オレ達は少なくとも2点、あるいは3点を入れなきゃいけない。しかもバルサというクラブのイメージもある。世界中のファンが見てるだろうからな。もし望み通りの結果がでなくても頭を上げて控え室に戻れるような、後悔のない試合をしなければ。

これまで499試合も戦ってきて、いつも最初の試合のようなモチベーションを維持できるものでしょうか?

明日の試合はぜんぜん問題ない。チャンピオンズの準決勝、相手はマドリ、場所はベルナベウ、これ以上のモチベーションは望めない。だが普通の試合は確かに難しいときもある。正直に言うとね。だからいつも何かを探すんだ、気分が高揚するような何かを。

1989年9月24日にスポルティング・ヒホンでデビューし、翌年はチーム内の得点王となったしUEFAカップへの参加権を獲得したのにあなたはマドリに移籍しました。なぜバルサじゃなくてマドリだったのか?

俺にとって大事なのはまず第一にヒホン。それはいまでも同じだ。そしてマドリかバルサかと言われれば当時でも俺はバルセロニスタだった。でもそんなことはプロの選手には関係ない。ヒホンは金が必要でマドリがその金を払ってくれる。それだけのことさ。

マドリに行って何年目かにバルダーノが監督として来ました。あなたとはまるでそりがあわないバルダーノが。

それは言えてる。でもそのことに関しては触れるのはやめよう。もし俺個人に攻撃があれば反撃するけれど、そうじゃなければ干渉しないのが俺の主義。俺にすれば彼の方が間違っていたのは明らかだけれど、もし監督が何かの理由である選手を使わないというのなら、選手はそれを受け入れるしかない。それだけのことさ。

クライフがあなたを欲しいと言い、クラブがあなたを獲得したときにはもう彼は辞任させられていましたね。彼のもとでプレーしたかったですか?

べつに。特別そう考えたことはない。本当のことを言おうか。俺が唯一、この人のもとでプレーしたいと思っているのはルイス・アラゴネスだけだ。俺の知り合いで彼のもとでプレーした選手の話を聞くと、彼は素晴らしい監督であり人物だという。そう、俺の希望は彼のもとでプレーすることだけだな。

バルセロナに着いた時に「華やかな色の前に白い色は目立たない」という有名は発言をしましたが、あれはバルセロニスタへのウケを狙って?

おれはおべっかなんか言わないし、無理して人気を得ようとも思わない。俺の発言がどのような影響があるかということなんかまったく興味ない。俺は契約が切れてマドリを去り、そしてバルサに来た。それだけのことなのにこの国の人たちはまるで石油のないところを一生懸命探しているようなところある。実は何にもないのになにかあるような期待をもっちゃうところがあるんだ。しかもライバル意識は非常にドデカイときている。確かにその発言をしたのは事実さ。そう思ったからね。そしてマドリのお偉いさんはいたく傷ついてしまったようだ。でもそういう人たちは別として、俺は今でもマドリッドに友達を多く持っている。だがあそこで試合をする時は、とてつもないブーイングや罵声が俺を奮い立たせてくれる。それは俺がバルサで成功している証だからさ。


クライフ「バルサにも可能性」(4/29/19:00)

毎週マルカにコメントを載せているクライフ。前回の話題はもちろんユーロクラシコに関するものだった。まずカンプノウでの試合に触れるクライフ。
「あの試合を見る限り、バルサに値したものは少なくても引き分けという結果だろう。試合に勝っていてももちろん不思議ではなかった内容だと思う。負けはしたけれど、批判の対象とはならない負け方だった。リーグ戦と違い勝ち抜き方式の試合ではどちらかが落ち、どちらかがワンステップ進んでいく。ここで問題なのはどういうふうに勝ち上がり、どういうふうに落ちていくかということなんだ。今シーズン苦しい思いをしているバルセロニスタにとっても、非常にワクワクするような試合だったと思う。少なくてもマドリが1点を入れるまではね。」

そしてベルナベウでの試合について予想するクライフ。もちろんバルサにとっては厳しい試合となるだろうと言う。2点のハンディー戦で始まる試合ということと、相手チームのスタディアムで戦うという二つの克服しなければならない問題があるからだ。
「バルサには二つのとる道がある。一つはもう諦めて消化試合としてあまりみっともない負け方をしないように心がけれること。もう一つはまだ可能性を信じて戦うこと、もし後者の方をとるのであれば、どのように戦うかということは非常にやさしいことだと思う。3点を獲得する戦いをすればいい。3点を入れればマドリが1点入れようと関係ないんだから。精神的に強く、勝利を信じた戦いをすればいい。マドリがもしもうグラスゴーの夢を見ているようだったら可能性はじゅうぶんあると思う。国王杯の決勝戦がいい証拠だ。彼らは戦う前からもう優勝した気分でいたからね。」


召集メンバー発表(4/29/14:30)

やはりリバルドはダメだった。だがルイス・エンリケはどうにか間に合いそうな感じになってきている。

ボナノ、レイナ、セルジ、プジョー、ココ、コクー、クリスタンバール、デブー、アベラルド、ガブリ、チャビ、ロッケンバック、ルイス・エンリケ、ジェオバンニ、サビオラ、オーベルマルス、クライハート、モッタ、そしてダニの19人。


ルイス・エンリケ楽観主義、リバルド悲観主義(4/29/13:00)

■ルイス・エンリケ
ビジャレアル戦で痛みを覚え途中交代したルイス・エンリケ。昨日の夕方おこなわれた精密検査が多くのバルセロニスタにとって関心の的となっていた。その検査をおこなったドクター・プルーナが語る。
「検査では幸いなことに当初予想されていたような大げさなものではない事が判明した。亀裂も発見されなかったし、筋の伸びもないようだ。だがこれまで何回もダメージを与えてきた部分であることと、筋肉関係の負傷はじゅうぶんに慎重に対処していかなければならない。明日から始まる練習でエンリケがどのような感じを受けるか、それが問題だ。彼が痛みを感じないようだったらしめたもんだし、少しでも痛みを感じたら危険な兆候。月曜日、火曜日、そして試合当日の午前中まで結論がだせないだろう。だがいまのところ楽観的に考えていいと思う。」

■リバルド
ブラジル人の物理療法の権威者の指導のもとに、懸命のリバビリに励んでいるリバルド。だが時間の経過と共に、明後日のマドリ戦への出場の可能性が少なくなってきている。それどころかバルサドクターの間では今シーズンはもう無理ではないかという声まであがってきている状態だ。ドクター・プルーナが説明する。
「今週の始めもそうであったように、週末をむかえている今も悲観的な見方は変わっていない。一日ごとにほんのチョットずつ良くはなってきている。だが今まで点滴で受けていた患者がようやく流動食を食べられるようになった程度の問題。とても試合に出られる状態じゃない。彼がこれまでも再三してきたような痛み止めの治療は危険が大きすぎる。もしそれでプレーしてヒザを再度傷つけたら、ワールドカップにも出られなくなるだろう。医者の立場として言わせてもらえば、彼は決して無理をすべきじゃないと思う。」


セルジ、ココはOK!(4/29/13:00)

多くの負傷者を抱えて頭を痛めているカルラス・レシャック監督だが、それでも明るいニュースがまったくないわけではない。セルジとココに今日ドクターOKがでることになっている。これにより、明後日のマドリ戦には二人の左サイドバックの選手が復帰することになる。

セルジの喜びは想像を超えるものがあるだろう。これまで長いリハビリ期間を通して必死の復帰をはかってきたセルジだ。しかも復帰後の最初の試合がマドリ戦というおまけまでついている。いずれにしてもセルジを使うかココを使うかはレシャックの意思次第。フィーゴが復帰する今度の試合ではココが彼のマークにつくと予想されるので、セルジのベンチスタートという可能性が強いだろう。

そのスタメンが予想されるココ。彼はマドリ戦へむけた準備はすべて整ったと語っている。
「多分フィーゴをマークすることになるんだろう。リーグ戦でもそうだったようにね。あの時はしばらく彼をマークしていたら、反対側のサイドに逃げられてしまったけれど。カンプノウでのマドリの試合態度は怯えている感じだった。前半なんか特に何人ものディフェンスをキーパーの前に置いての超守備的な試合をしていた。もし我々がベルナベウでの試合でもあの前半のような試合展開ができれば勝算はじゅうぶんあると思う。」


[ エスポーツ ](4/28/20:00)
レアル・マドリ、衝撃の一夜

レアル・ソシエダーに大量得点を入れられたレアル・マドリ。ビジャレアルに大量得点を入れたバルサ。この両チームが水曜日に対戦する。バルサが2点のハンディーを背負ってマドリの地元サンティアゴ・ベルナベウで戦う。

バルサにとってもちろん簡単な試合ではない。どのような状況であれ、敵地ベルナベウでの試合は難しい。例えカンプノウでバルサが2ー0で勝利していたとしても我々は同じことを言っていただろう。ベルナベウでの試合は難しいと。戦う相手がマドリということと同じぐらいに、乗り込むチームがバルサということがこのスタジアムでの試合を難しくする。マドリディスタにとって最大のライバルがやってくるのだから。

だがカンプノウでの試合を終わった瞬間には「奇跡」と思われたことが、昨日の一夜の出来事によりそれほど大げさなことではないかもしれないと思わせている。マドリにとって生死をかけた戦いであった昨日のソシエダー戦。しかも相手は片足を2部に突っ込んでいるチームだ。だが、もちろんバルサとは比べることのできない弱小パワーのソシエダーが、あのマドリに3点をぶち込んだ。リーグ制覇に命をかけて戦っているマドリに勝利したのだ。バレンシアが勝利したことでマドリのリーグ優勝の可能性はほとんどなくなった。ベルナベウで失った国王杯のタイトルに続いて、リーガ優勝のタイトルもこれで失ったことになる。クラブ創立100周年を迎えるにあたって高く上げられたアドバルーンには次のように書かれていた。
「国王杯、リーグ、チャンピオンズ、三冠達成を目指せ!」

チャンピオンズ制覇の道しか残されていないマドリへのプレッシャーは想像を絶するものであろう。ましてカンプノウでの戦い以上の幸運を期待することも不可能だ。バルサにしてもあれ以上のアンラッキーな試合が同じ相手に2回続くこともないだろう。マドリが抱える現実、それは地元ベルナベウで2点の優位さを持って戦えること。と同時に壮絶なプレッシャーも抱えなければいけないこと。昨日の敗戦のダメージが選手たちの頭の中に残っているかどうかは試合が始まってみないとわからない。だがダメージは間違いなく受けている。

一方バルサの現実はどうか。選手たちのモラルが非常に高いものになっていることはじゅうぶん予想できる。しかも昨日の後半の試合で見せた三つの武器、それはチームのためへの犠牲精神、各選手の才能、そしてゴール獲得にむけた高い効率性。この三つの武器が働きさえすれば「奇跡」は奇跡でなくなる。わずかな時間の間に3点をもぎ取ったバルサにとって、マドリに1点を入れられるのは大したことではない。3点を入れればいいのだ。

難しい試合であることには「衝撃の一夜」を過ぎたあとでも変わりはない。だがすべてをかけて戦うことになるバルサにとって、「衝撃の一夜」はベルナベウでの勝利が決して奇跡的なことではないことを自覚させた。冷静に、ひたすら冷静な頭脳で、この試合に臨めばバルサが望む結果がでないと誰が言えようか。あと三日でユーロクラシコが幕を閉じる。


信頼感を取り戻した勝利(4/28/17:00)

ビジャレアル戦が終了した瞬間、バルサの選手たちの頭をよぎるものはもうマドリ戦のことだった。昨日のビジャレアル戦の勝利は精神的にもかなり貴重な勝利となったと語る選手たち。自信と信頼感を取り戻してのマドリッドへむけた旅立ちとなる。

■サビオラ モラル高くマドリ戦へ
この勝利はチャンピオンズの試合にむけて大きな自信となったような気がする。試合中にバレンシアが勝っていることを知り、ベンチに戻ってマドリが負けたことを知った。我々の勝利ももちろん精神的に大きなものになるだろうが、彼らのリーグ優勝からの脱落からくる精神的なショックも大きいと思う。

■チャビ レアルが勝てたのだから
レアルの選手がやれたんだから我々にだってチャンスはある。我々の勝利も大きいけれど、レアルがマドリに勝利したことも大きい。我々は水曜日の試合にむけて信頼感を取り戻した。それに反してマドリの選手は少し傷ついているだろう。リーグ優勝はほぼ無理な状態になったからね。彼らに残された唯一のタイトルがチャンピオンズだから、100周年を迎えている彼らに覆い被さるプレッシャーはこれでさらに大きくなった。


ルイス・エンリケ、すべては今日の19時に(4/28/13:00)

ドクター・プルーナとルイス・エンリケの間で交わされた約束事、それはもし試合中に痛みを覚えたらすぐにベンチに報告することだった。ルイス・エンリケはここ何試合か完璧な体調できていたわけではなかった。今シーズン何回か負傷した箇所がここのところ重く感じられていたようだ。あまり良い兆候ではない。ドクター・プルーナにしてみれば不吉な感じがしていたとしても不思議ではない。だからルイス・エンリケにくれぐれも忠告していたのだ。
「少しでもおかしいと思ったらすぐにベンチに知らせること」

後半には入り恐れていたことが起きてしまった。右足裏にピリピリする痛みを感じたのだ。だがすぐには報告しなかったルイス・エンリケ。だましだましプレーしている最中に痛みがひどくなってきた。彼はベンチに向かって両手をくるくる回していた。交代の要求だった。

今日の夕方7時にルイス・エンリケは精密検査を受ける。大方の予想するところはかなり否定的な状態だ。マドリ戦まであと3日しかない。ドクター・プルーナは試合後の段階で次のように語っている。
「筋の亀裂ではないだろう。だが少しでも伸びきっているとしたら水曜日の試合への出場は否定的だ。無理をした場合、完全な亀裂までいってしまう可能性がある。今日の段階では、彼の出場はかなり難しい状況といっていいだろう」

レシャックの見方もかなり否定的だ。そして同時に彼の欠場の可能性はチームにとって大きな痛手となっていると語る。
「彼の最初の不吉な兆候を見逃したのがいけなかった。私の当初のプランは試合が決まり次第ジェオバンニと交代させるはずだった。その通りになったのはいいんだが、あと2分早く代えておけばよかった。彼の交代要求のジェスチャーをまたずに交代しておけばよかったんだ。本当に彼はついていないな。」


リバルドの右足を心配するバルサとブラジル(4/27/15:00)

バルサ関係者が心配するのは水曜日までにプレーできる状態になるかどうか、セレソン関係者が心配するのはその試合に無理して出場してワールドカップに影響を与えないか。それぞれが違いを見せながらもリバルドの右足ひざのリハビリに注目している。

セレソンやバルサに関わらず、ドクター連中の思いは共通しているようだ。リバルドは無理すべきではないというのが彼らの結論。ドクター・プルーナにしてみれば来シーズンのことも考慮に入れれば大怪我になる前に完全治療して100%のリバルドとして復帰して欲しい。セレソン側のドクターとしては、時間をかけてリハビリをしワールドカップに間に合わせたい考えだ。だがリバルド当人とバルサ関係者の思いは別のところにある。

カンプノウで出場できなかったリバルドにしてみれば、ベルナベウでの試合にはどうしても出場したいところ。バルサにとって、そしてもちろん彼にとってもヨーロッパチャンピオンというタイトルをとるのにどうしても勝利したい試合である。だからセレソンから送られてきた物理療法の専門家とのほぼ一日中のリハビリをおこなっている。そしてレシャックにしても彼の起用は願ってもないところだ。

だがドクター・プルーナの診断は、彼らの希望を達成する可能性からかなり離れたところにある。彼にとってリバルドのマドリ戦への出場は、ほとんど不可能という感じだ。医学的に不可能だと思っている。だが最終的にはリバルド個人が決めることである。それが決まるのは早くても来週の月曜日、その日に最終的な決断が下されることになる。


リバルド「どんなことをしてもベルナベウに行く」(4/26/13:00)

これまでもそうであったように、今またプロ中のプロとしてリハビリに励むリバルド。一日6時間にわたる彼のリハビリの目的は、何が何でも来週のマドリ戦に出場すること、これだけだ。ワールドカップのことはいっさい考えていないという。無理をすれば世界中の注目するその大会への出場が危ぶまれる可能性があるにも関わらず、まず第一に考えなければならないのはマドリ戦。どんな犠牲を払ってでも出場すると言い切る。

カンプノウでのマドリ戦がおこなわれた火曜日、リバルドのリハビリの手伝いとなるためにブラジルからやってきていた物理療法の専門家にはっきりと語っているリバルド。
「来週の水曜日の試合に出られるようにして欲しい。ワールドカップ出場にむけたリハビリではなく、来週の水曜日にむけたリハビリのメニューを組んで欲しい。ぜったい出場しなければならないんだ。」

だがバルサドクターたちの予想はかなり悲観的だ。特にドクター・プルーナはリバルドと何回も会見し、慎重にリハビリに励んで欲しいと要請している。ドクター・プルーナの診断によれば、もし右足ヒザの負傷箇所が中途半端にしか治っていない状況で無理をした場合、今度は長期にわたってのリハビリに取り組まなければならない可能性があるという。ワールドカップや来シーズンのことを考え慎重にと忠告するドクター・プルーナの予想では、リバルドのマドリ戦復帰はかなり暗い。

それにも関わらず、リバルドはマドリ戦への出場の可能性を信じきっているようだ。どうしてもこの試合だけには出場しなければならないと考えている。ドクター・プルーナも悲観的ではあるが、100%不可能とは言い切れないところがある。なぜならリバルドはプジョーと同じように、これまで彼の予想を嬉しい意味で裏切ってきた選手だからだ。いずれにしてもここ何日かのリハビリ状況ですべてが決まる。試合に出場するかどうかを決めるのはもはやレシャックではない。リバルド本人の意思次第となっている。あと5日しか残されていない。


[ エスポーツ ](4/25/17:00)
信じるものに奇跡が訪れる

期待と夢を抱いて始まった今シーズン。だがどのようにバルサに甘い批評家でも、決して今シーズンのバルサが躍動的であったとは言えまい。頭でものを考える冷静なバルセロニスタは、このバルサではいかにうまく機能しようと成功は収められないと考るだろう。だが心でものを感じるバルセロニスタはそれでも期待と夢を持ち続ける。これが今シーズンのバルセロニスタの典型的なパターンだ。

どのパターンのバルセロニスタに属していようと、一つだけ共通していたこと、それは大事な試合には無条件でグランドに足を運び、声の続く限り応援したことだ。決してクラブに背を向けることなく、数多くの惨めな戦いぶりに愛想を尽かすこともなく、バルセロニスタとしてしなければいけないことを誰に要求されるまでもなくおこなってきた。だからリバプール戦は満員となったし、それはパナシナイコス戦でもマドリ戦でも同じだった。

だが、いかに心でものを感じようとするバルセロニスタであろうと、奇跡を信じる要素が今シーズンはないことを発見するだろう。国王杯でフィゲーラスに負けた、それも1回戦で敗退した虚無感はいまだに新しい。カンプノウでラス・パルマス相手に引き分け、完全にタイトル獲得の可能性から見放されたのはつい昨日のことだ。そして最後に、ジダーン一族によるカンプノウでの勝利。

ジダーン一族に負けたことの痛手は大きい。あらゆる意味で大きい。我々が最高のフットボールを、今シーズン初めてといっていいほどの魅力的なフットボールを展開しての敗戦。我々は勇気ある戦いをし、それこそバルセロニスタ好みの攻撃的なフットボールをおこない、マドリゴールを5人のディフェンスで守らせたバルサが敗北した。0−2という結果は歴史的な、もちろん否定的な意味での、歴史的な敗北として記録されるだろう。ましてこの日はサン・ジョルディの日でもあったのだから。

あの結果は不公平なものだったと言っても始まらない。バルサが圧倒的に押していたと慰めてもあまり嬉しくはない。フットボールは所詮そんなものであり、途中経過も大事だが要は結果なのだ。

そんなバルセロニスタが今シーズン最後に抱える「期待と夢」は、もちろんベルナベウでの復讐だ。「期待と夢」が壊れるのは最後の瞬間でいい。それまでは誰にでもそれを持つことが許される。そしてそれがある限り、最後の瞬間に奇跡もやって来る可能性が生まれる。