Lateral(ラテラル)

サイドバック

このポジションでプレーすることを夢見て少年時代から一生懸命に練習してきた、という話はあまり聞いたことがない。スペインリーグだけではなく各国リーグでこのポジションで活躍している選手を見てみても、元々はもっと上のポジションをしていた選手が多いようだ。例えばクライフ時代もっとも優れたLateral Derecho(ラテラル・デレッチョ右サイドバックのチャッピー・フェレールにしても下部組織でプレーしているときはデランテロだった。そしてプジョーにしても元々はセントロカンピスタ。Lateral Izuquierdo(ラテラル・イスキエルド)左サイドバックとして短い期間でありながらも最高のプレーを見せてくれたホアン・カルロスにしても同じだし、ゴイコエチェアはウイングが本来のポジションでありながらラテラルもこなしていた。

テクニック的に上の方のポジションの選手より劣っているかというとそうでもない。少なくともクライフの時代は攻撃開始地点が下からという発想があったから、非常にテクニック的に優れた選手が多かった。バルサのクラブ史上でもっともテクニック的に優れた選手の一人にエウセビオという選手がいた。彼が右ラテラルのポジションにつくとき、それは超攻撃的な試合展開を試みるということを意味した。