Camiseta(カミセッタ)

ユニフォーム

カミセッタの重要性、それは単に動きやすいとか汗の吸収がいいとか、あるいは破れにくいとか、はたまた金のないクラブ用に制作が安くすむ白い色にするとかいうこと以上に大事なことがある。それはチームカラーを端的に表現するデザインと配色がされているかどうかということだ。フットボールに限らず他のスポーツの国際試合で、選手の着ているカミセッタカラーを見てどこの国の選手かが当たるようになればあなたは一丁前。それほどユニフォームのカラーは国や地方やチームを表す象徴的なものとなっている。そして、この大事なチームカラーを表すユニフォームに企業広告を入れて儲けようと考えた頭のいい人がいた。スペインでは1980年代の最初にこのアイデアを受け入れている。

だがいまだにチームカラーを汚してはいけないと考えている「純」なクラブも存在する。我がバルサとビルバオだ。これ以外のクラブで胸に広告が入っていない場合はスポンサーが見つからないだけと考えればほぼ間違いない。

ビルバオといえば現在の統合ディレクターはアンドニ・スビサレッタ。ご存知かつてのバルサの名キーパー。地元クラブに戻って彼が最初にしたこと、それは下部組織の子供たちにいかにチームカラーの大事さを認識させるかということだった。そこで彼がしたことは、あのワールドカップでのナイジェリア戦オウンゴール事件よりショッキングなことだった。それは下部組織のユニフォームの色をビルバオ一部チームで使っているカミセッタのアウエー用の色にしたこと。つまり一部チームに上がれなければ、決してビルバオの伝統的なユニフォームは着れないとしたことだ。