Balon de Oro(バロン・デ・オロ)

バロン・デ・オロ

直訳すれば“黄金のボール”、まあ直訳なんぞしないでバロン・デ・オロでいいだろう。一年(一シーズンではない)を通じてのヨーロッパ最優秀選手に与えられる賞だが、別にヨーロッパフットボール界の最高権威であるUEFAが与える賞ではなく、フランスのフットボール雑誌“France Football”関係者から選出されて該当選手に与えられる賞だ。

さて、その選択方法はどのようなものか。まず“France Football”が独自に50人の選手を選ぶ。そしてこのリストの中から、UEFAに所属する各国に散らばっている“France Football”ジャーナリストが5人の選手を選ぶことになるが、その選択方法は次のようなもの。一か国につき一人の“France Football”ジャーナリストがあの選手に5点、この選手に4点、あの選手に3点、この選手に2点、そしてあの選手に1点という採点をし、その合計得点をもとにバロン・デ・オロ選手が選ばれることになる。1956年にスタートしたこの賞、1990年代の初めまではあくまでもヨーロッパ国籍を持つ選手に限られていた。したがってマラドーナもロマリオもこの賞とはまったく縁のない存在だった。“外国人選手”で最初にこの賞を獲得したのはアフリカ出身選手ジョージ・ウエアで1995年のこと。ちなみにこの前年には我らが吠える狼ウリスト・ストイチコフが堂々と選ばれている。ちなみにもう一つ、スペイン人選手で選出されたのはわずか一人、我らがバルサに在籍していたルイス・スアーレス、1960年に選出されている。ビスカ・バルサ!

1999年にはバルサ在籍のリバルドがバロン・デ・オロに選ばれている。また1997年にはロナルドに、2000年にはフィーゴにそれぞれ賞が与えられているが、それはそれぞれの年の前半に在籍したバルサ選手当時の活躍を評価されたものであり、年の後半に在籍していたインテルやマドリでの活躍を評価されたものではないことは明らか。