Catenaccio(カテナッチオ)

イタリア風セロッホ

1940年代にスイスで発明されたセロッホデフェンサシステムを改良し、新たな強固なデフェンサシステムとしてイタリアで誕生したシステム、それをカテナッチオと呼ぶ。つまりイタリア風に味付けされたセロッホとなる。

まず個人マークについていた3人のデフェンサをゾーンシステムに切り替える。そしてエスコバと呼ばれていた最後のデフェンサがLibre(リブレ)リベロと呼ばれるようになり、それなりに役割が変わってきている。エスコバはあくまでも最後のデフェンサとして認識されていたが、リブレとしての選手の仕事はデフェンサであると共に、攻撃に入る際の最初の選手となる。戦術面を良く理解している選手であり、ポジショニングが常に正しいことを要求され、そしてテクニック的に優れていて、特にロングパスに才能を見せる選手が理想となる。このモデルとなる選手は1978年のワールドカップで活躍したダニエル・パサレラとする人が多い。

カテナッチオは言わずもがなの超守備的なもの。自ら試合の主導権を握ることを避け、相手に危険を冒すことを要求した上でその際のミスに乗じて攻撃に入る、それがカテナッチオの基本的な発想だ。攻撃的なシステムを好む人々は「相手よりも1つでも多いゴールを決める」ことによって試合の勝利を勝ち取ると信じ、カテナッチオを好む人々は「相手よりも1つでも少ない失点」により試合勝利が達成すると信じる。