Carles Puyol Saforcada
プジョー


リーグ200試合出場達成
(06/03/26)

例えば、ミニエスタディでのバルサBでプレーしている彼を見た人々の中で、例えば、カンプノウでデビューした当時の彼のプレーを見た人々の中で、いったい何人の人が今のカピタン・プジョーの姿を想像できただろうか。カルラス・プジョー、我らがカピタン・プジョー、彼がリーグ戦200試合出場を達成したのはついこの間のヘタフェ戦だ。リーグ戦200試合出場というのは誰もが可能となる数字ではない。1928年からスタートした現在のスペインリーグの歴史の中にあって、バルサに在籍した選手ではわずか30人しかその栄光の数字を達成していない。現在のバルサのチームの中にあって、このプジョーを除けば209試合出場を果たしているのは“大ベテラン”26歳チャビだけとなる。そして300試合出場記録を持つ選手となるとクラブ歴代わずか3人しか存在しない。391試合出場したミゲーリ、328試合のレシャック、そして311試合出場のアモールだけとなる。

個人的な記録のことで話題になることを避けようとするカルラス・プジョーだから、この記録に関して感想を聞かれても素っ気ない。
「とてつもなく誇りに思う。」
それだけだ。たったそれだけだ。もっとも、個人的な記録のことでメディアにさわがれることを嫌うという性格とは別に、プジョーにとっては本当にこの言葉以外のものが見つからなかったのだろう。バルサカンテラ生活以前からバルサに憧れ、気がついてみれば夢見たカンプノウでのプレーが現実となり、そしてバルサのカピタンにまで成長し、な〜んと、200試合もリーグ戦に出場してしまったのだ。バルサAチームデビューして以来7年間、他の選手の2倍は練習時間をとって努力してきた自分に対し、そして何よりもバルサという憧れのクラブで成功できた自分に対し、この言葉以外では表現しようのないほどの大いなる誇りを感じているのだろう。

第一次バンガール政権最後のシーズンとなる1999年10月2日、ヌエボ・ソリージャでのバジャドリ戦にカルラス・プジョーは招集されていた。リハビリから戻ってきたばかりの彼がこの試合に招集されたのは、これからリハビリを始めなければならないレイジゲルのせいだった。つまり、アーセナルとの試合で負傷してしまったレイジゲルに代わってベンチ入りすることになったのだ。その彼に出番がやってきたのは後半11分、シマオに代わって32番の背番号を付けた彼がグランドに登場する。彼にとってリーグ戦デビューの瞬間だった。そしてこの日をスタートに試合出場数が一つずつ加えられていく。

200試合出場達成したプジョーだが、“夢見る300試合出場”に向かってスタートとなる201試合目はクラシコの戦いとなる。今週末のマラガ戦にはカード制裁で出場できないから、4月1日にカンプノウでおこなわれるクラシコの戦いを契機に新たな個人記録達成に向かって走り出すことになる。そして3、4年後にはチャビと共に300試合達成に近づく。

「Aチーム」

ハットトリック・プジョー
(05/11/02)

2001年11月11日バジャドリ戦でバルサAチームの選手となって初めてのゴールを決めたプジョーは翌年の2月2日テネリフェ戦で2回目のゴールを決めている。コーナーキックからのボールをミニチレーナでたたき込んだゴラッソだった。そして2005年10月30日レアル・ソシエダ戦、やはりコーナキックからのボールを頭でたたき込んだプジョー、彼にとって“ハットトリック”となるバルサA選手3回目のゴールだった。そしてセントラルというポジションに固定されるようになってからの初のゴールでもある。

2003年の夏に監督に就任したフラン・ライカーは、コーナキックの際のプジョーの攻撃参加を禁止している。相手のカウンタアタックに備えて最後のデフェンサとしてセンターラインから少し下がった位置にいることを要求していたからだ。だが監督のアイデアに変化が起きたのは今年の1月。具体的には2004−05シーズン、1月16日にカンプノウで戦われたレアル・ソシエダ戦からカルラス・プジョーは攻撃参加に加わることのお許しを得ることになる。フラン・ライカーが監督となってから1年と半年後、この試合から彼はコーナキックやフリーキックの際には攻撃参加組の一人と変身した。そしてその試合から約10か月後、奇しくもレアル・ソシエダ相手の試合でプジョーはゴールを決めることになる。

バルサB選手としてのプジョーのスタート位置は右インテリオール。したがってポジション的にゴールと無縁の位置ではなかったし、事実いくつかのゴールを決めている。だがバンガールのすすめにより、フベニル時代に務めたことがある右ラテラルへとポジションを移動。そのポジションの方が彼に合っているし何よりもバルサAチーム出場の可能性が高くなる、そういう理由だった。そして現在はセントラルを固定ポジションとする彼が更に“偉大なセントラル”となるために、そう、多くの“偉大なセントラル”選手がセットプレーでのゴール能力を持ち合わせているように、彼もまたゴールを狙うセントラル選手として羽ばたいていく。バモス!プジョー!空を見ろ、鳥だ、飛行機だ、いや、スーパー・プジョーだ!

「Aチーム」