|
|||||||||
11月24日
|
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
すべてに“0”
クルイベルのゴールを無効にした審判、臆病な采配をしたバンガールとデル・ボスケ、空瓶を投げつけたバルサラジカルグループ・ボイショスノイス、そしてそれを正当化しようとしたクラブ会長ガスパー、彼らすべてに“0”採点をつけよう。 誰も成長していないかのようだ。世界中が注目するクラシコ・カンプノウの舞台で、まったく成長していない主人公たちによる“スペクタクル”が展開された。その“スペクタクル”を作り出した最大貢献者はバンガールであるのは間違いない。なぜなら輝かしいバルサのバルサたる所以である攻撃フットボールを放棄したのが彼だからだ。すでに方向性を失った彼にできることは更にノートにしがみつき、試合終了後に自らのチームが生み出したゴールチャンスの多さを誇りそして不運を嘆く。ここ何年かの最低のレアル・マドリ相手に、しかもステージはカンプノウであるというのに、彼が用意したデランテロはクルイベルわずか一人と超消極的なものであった。マドリの選手を見てみよう。サルガド、パボン、マケレレ、ソラーリ、カンビアッソ、グッティ、ブラボ、ミニャンブレス、ラウル・・・・。そして試合終了間際にやっと投入を決意することになるオーベルマルスとサビオラ。デル・ボスケに関してはいまさら語る必要もないだろう。しかも彼はイエロ、ジダーン、そしてロナルドまで失っての試合だ。最初から勝つ気などなかったのかも知れない。 アンダルシア州庁舎に勤める役人メディアーナ・カンタレッホ。彼にももちろん“0”称号を捧げよう。クルイベルのゴールを無効にし、ありもしないいくつかのオフサイドをバルサ選手に贈呈した主審と線審たち。「こうやって、こうやって、マドリは勝つんだ!」というカンプノウではお馴染みのバルセロニスタによる叫びを生ませた戦犯の一人でもある。だがそれだからといって北ゴール裏を陣取っていたボイショスノイスの行動を正当化することはもちろんできない。97.800人のバルセロニスタが怒濤のようなブーイングによってフィーゴを非難していたのに、わずか200人の“物を考える”ことを拒否している若者によって試合が中断される。 そしてその行為を安っぽく正当化しようと試みたガスパーももちろん“0”の王様だ。例え審判のミスやフィーゴの挑発があったとしても決して正当化してはならない彼らの行為。試合後のまだ熱いコメントだったとはいえ、バルサの会長が語ることではない。そしてそのガスパーの言葉に追従したバンガールもお粗末の限りだ。 |
|||||||||
|
|||||||||
引き分け、得るものなし
パッションだけでは試合に勝利することは不可能だった。ゴール、ゴール、それがこの試合に欠けていたもの。誰しもが理解するのに苦労する審判の判断は別としても、ありあまるパッションが存在しながら、やはり決定力に欠けていたバルサを認めないわけにはいかない。 試合前の練習時間にグランドに姿を表したバンガールが観客席を見ながら思わず微笑んでいたのを我々は見逃さなかった。強い雨が降るこの日のバルセロナ。それにも関わらず、大勢のバルセロニスタが試合開始30分前から続々と自分の席につこうとしていた。ガスパーやバンガールによる「お願い」などまったく必要ないいつものクラシコの風景がこの日も繰り返される。会長や監督が「12番目の選手」の必要性を呼びかけなどしなくても、これまでバルセロニスタがバルサを裏切ったことは一度足りとしてなかったではないか。少なくともマドリ戦ではバルセロニスタが裏切ったことなど一度もない。いかに、そう、いかにチームの調子がイマイチであろうが、そしてベンチで指揮をとる監督がいかに気に入らない人物であろうとだ。 バンガールがすることはたった一つ。ひたすら勝利を得るために攻撃的にチーム編成をすることだった。大雨の中をカンプノウに駆けつけた10万バルセロニスタの心意気に応えるためには勝利しかなかった。しかも相手は何人かのクラックが欠場している「宇宙からやって来たチーム」ではないか。イエロはすでにだいぶ前から欠場が決まっていたし、ジダーンは試合前日に欠場が決定し、ロナルドは試合開始前に風邪をひいてすでにマドリッドに向かっていた。「宇宙からやって来たチーム」は、どこにでも転がっているタダのチームとなっていた。 だがバンガールの組み立ては一人のデランテロというものだった。クルイベルが一人相手ゴール前に立つことになる。サビオラはベンチに座っている。健康そうに見えるオーベルマルスもベンチに座っている。メンディエッタもモッタもサイドを切り崩すことなく、ひたすら孤立した状態で一人時間をつぶすクルイベルがゴール前にいる前半となる。 だが後半、バルセロニスタのパッションが選手たちを動かせる。バルセロニスタ最大の敵ナンバーワンのルイス・フィーゴの存在も観客席を熱くさせている。必要以上に熱くさせている。攻撃に向かうバルサの選手たち。だが方向性が保たれていない攻撃はスペクタクルな攻撃と言うよりは、まさにパッションだけによる攻撃となる。最後の最後の詰めが甘いバルサは得点を獲得することができない。幸運を探さないものたちに幸運の女神はやって来ない。0−0、あまりにもさみしいスコアー。得るものはほんの少し、わずか1ポイント。いや、はっきり言った方が良いかも知れない。この結果は何も得たものがないのだと。 |
|||||||||
|
|||||||||
挑発者、ルイス・フィーゴ
2年前に白いユニを着て初めてカンプノウを訪れたルイス・フィーゴ。まだその時には「やましさ」という言葉を知っていたのかも知れない。だが昨日カンプノウに現れた彼は完全に挑発者として変身していた。カンプノウで過ごした何年かの充実した期間をいっさい過去へとおしやり、見事に居直たポルトガル人の姿があった。 かつてバルサ選手としてカンプノウでの主役の座を勝ち取ったルイス・フィーゴが、居直った裏切り者として再びカンプノウでの主役の座を試みた。後半27分、左コーナーキックを蹴りに向かうフィーゴに向かってあらゆる種類のものが投げ込まれる。だが、残念ながらというべきか、このようなシーンは熱い試合ならどこのスペインのグランドでも毎試合見られることだ。フィーゴがしたこと、それは投げられたものを一つ一つ確認するように拾い上げゆっくりゆっくりとコーナーキック地点に向かうこと。そして「これでは蹴れない」とばかり再びグランドの中に戻ってきたことだ。この行為が更にバルセロニスタを熱くする。しかも彼は拾い上げた一つのプラスティックボトルを審判にわざとらしくさしだした。この罠にはまったメディーナ・カンタレッホ。マドリ選手がベンチに引き返していくの見ながら一時的な試合の中止を宣言。試合は10分以上中断されることになる。 だがこの果てしなく裏切り者であり、卑怯にして挑発者と変身したルイス・フィーゴの行為をもってもしても、決して一部のバルセロニスタがおこなった行為を正当化することは不可能だ。不可能どころか決して正当化してはいけないことだ。すべてのバルサソシオが誰をどのように非難しようとそれは彼らの権利であることはもちろんだ。彼らは我がバルサの持ち主でありクラブの存在基盤となる人たちなのだから。しかも、これまでバルセロニスタはフェアープレーの精神を持つファン層として知れられてきたではないか。フィーゴの挑発を認めることはできないと同時に、その挑発に乗ることももちろん否定されなければならない。わずか何百人という一部のバルセロニスタによりクラブの名声に傷をつけることを許してはならない。 ■バンガール もちろん一時的に試合が中止されたことを残念がるバンガール。あの中断でバルサが抱えていた良い雰囲気を壊してしまったと語る。そしてその責任はフィーゴとメディアにあると語るバンガール。 ■プジョー、チャビ チャビもプジョーと同じように非常に悔しがっている選手の一人だ。そしてエネルギーを消費してしまって疲れ切った表情をしている。 |
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|