9月10日 水曜日

■1チャンネル(1.1MB)
こういう風景はカンプノウには似合わない。

■2チャンネル(1.1MB)
「ボイショスノイスはいつも力強く応援してくれる」
カピタンとして余計なことを言わず沈黙を守るベシ!

■3チャンネル(1.0MB)
ガッツ、アンデルソン、マルケス、ジェラールのみが一部チーム選手で、あとはカンテラとコーチ陣しか集まらない。したがって今日はまた休みにして明日木曜日から練習再開と決定。

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暴力応援団を追い出せ!

ダビ・ベントゥーラ・アパリシオ、ボイショスノイスという過激派応援団組織に属する31歳になる青年は先日のセビージャ戦にかけつけた時にカンプノウを張っていた警察官に捕まっている。容疑はジョアン・ガンペル杯の試合観戦中、ラウルの名前が入ったスペイン代表のユニフォームを着ていたモロッコ人に暴力行為を働いたというものだ。彼以外にも二人の仲間が逮捕されているが、三人ともすぐに保釈されている。モロッコ人のケガが軽傷だったという理由だった。

ダビ・ベントゥーラは1989年からバルサソシオになっている。1991年から1999年まで8年間も刑務所に入っていた彼だが、それでも几帳面に毎年ソシオ年会費を刑務所から支払っていた。したがって今でもバルサソシオとなっている。彼が刑務所に入った容疑はエスパニョールの過激派応援団員の殺害事件に関わっているというものだった。サリアでおこなわれたエスパニョール対ヒホンの試合での出来事だった。この事件に関与したとされる8人の若者にそれぞれ15年の刑が下されている。だがそれでも刑務所内でのおこないの良さが認められ、ダビは4年前にシャバに出てきている。

当時の会長であるヌニェスは、殺人事件を起こしたソシオに対して追放行為には出ていない。クラブ規律によればソシオをクラブから追放する条件としては、カンプノウ内での何らかの犯罪行為があった場合のみとされているからだ。したがってダビは刑務所から毎年ソシオ年会費を払うことによってソシオを続けることが合法的に可能となっていた。

すべての“改革”を目指すラポルタ新理事会はボイショスノイスをはじめとする過激な応援団組織・応援員に対し、これまでの理事会とは違い本格的に戦いを挑もうとしている。ジョアン・ガンペル杯ですでにその兆候は見られた。試合日1週間前からボイショスノイスがクラブ理事会に要求したと言われている9000ユーロの“お小遣い”の支払いと何百枚かの入場チケットの“プレゼント”を断固として拒否したラポルタ。それに対しボイショスノイスはすでに戦いを宣言している。ラポルタクラブ理事会とボイショスノイスの戦いはまだ始まったばかりだ。


ナショナリズムを回避しよう!

スペイン政府与党である民衆党のカタルーニャ州における党代表ジョセップ・ピケ、彼は時間が許しさえすれば必ずカンプノウに姿をあらわすバルセロニスタだ。これまでヌニェス政権、ガスパー政権を通してバルサに強い応援を送る一人のソシオでもある。その彼がラポルタに対して一つの忠告をしている。ナショナリズムのクラブ内への持ち込みは非常に危険という忠告だ。
「これまでのバルサの歴史が示すように、バルサとカタルーニャ文化やカタルーニャ社会とのつながりは非常に大事であることは間違いない。だがそのことと、ナショナリズムを大きく掲げた政治的な問題に関与することとは別の問題だ。バルサは決して政治に関与してはならない。ヌニェスやガスパーがこれまで20年以上もクラブと政治と切り離すことに努力してきたことをラポルタも継続しなければならない。もしこれからも“ナショナリズム”や“カタラニズム”を強調するようであれば将来のバルサは決して良い方向に向かっていかないことになるだろう。」

ラポルタは将来、政治家になってもおかしくない雰囲気をもった人物だ。会長選挙中もそうであったように、会長に選出されてからもカタルーニャの独自性を常に語ってきているラポルタだ。新加入選手の契約条項の中に“カタラン語を勉強する義務”まで付け加えたと語った彼に対し、多くのアンチ・ナショナリズムの人々から批判の声があがった。もちろん契約書の中にそんな項目は含まれていない。だが彼が言いたかったことは“カタルーニャの社会に溶け込むように”ということだった。だが、いずれにしても彼のナショナリズム思考に対する批判はこれから多く出てくることは間違いない。これまでヌニェス、そしてガスパーと、バルサは25年間にわたって政治を介入しないように務めてきた。バルサの“改革”は果たしてどこまで行き着くのか。