勝利の味
■バルセロニスタに10点
カンプノウに9万人のバルセロニスタが戻ってきた。しかもグランドを覆う観客席の雰囲気は、素晴らしいの一言に尽きるものだった。試合開始から終了まで、そして1点のハンディがありながら常に応援し続けたバルセロニスタ。我々は彼らに10点満点の10点をあげようと思う。しかしこのバルセロニスタの歴史は今に始まったものではない。大事な試合、クラブが熱い応援を必要としている試合、そして12番目の選手となりチームを勝利に導く必要のある試合、これらの試合には必ずと言っていいほど期待に応えてきたバルセロニスタだ。昨日もその例外ではなかった。
■最後まで勝利を信じたバルサ選手
勝利を信じての戦い、それがバルサ選手に見られた90分の試合だった。ローマに思いがけない得点をあげられ、ハンディを背負っての戦いとなりながらも彼らは決して勝利を疑うことがなかった。その証明が後半15分に見られた壮絶な攻撃だろう。恐怖に震えたローマの選手を自陣に追いやり、同点と追いついてからもひたすら攻撃の手を緩めなかったバルサ。結果は同点により1ポイントとなりながらも、それ以上の収穫はあったと言っていいだろう。
■依然としてグループ首位
前節の結果と同じように、今回もグループ内の試合はすべて引き分けで終わった。バルサがローマと引き分け、そしてリバプールがガラタサライと引き分けた。初戦でアウエーでのリバプール相手にスペクタクルな勝利をあげたものの、バルサは地元での優位な試合を2分けとしてしまった。それでもポイント的にはじゅうぶんに優位な立場に立っている。次のローマ戦を最悪でも引き分けにし、カンプノウでのリバプール戦に勝利すれば、次への偉大なステップは間違いないところ。いずれにしても、来週のローマ戦がキーポイントとなるだろう。
■主審のミス
肉体と肉体がぶつかり合う激しい試合が予想されたこの試合。主審に要求されるのはできるだけプレーに近いところでの判定だった。確かに前半のポジショニングには何の問題もなかった。だが後半に入り、体力的問題が見られた主審である。選手のスピードについていけず、遠くからの判定が繰り返された。一番重大なミスは、79分のサムエルによるリバルドに対するファールだろう。誰の目から見ても明らかなペナルティーであった。ヨーロッパ戦における、しかもこのような試合における体力的な問題がある審判の起用をUEFAは少し考えるべきであろう。
■スーパープジョー
再びスーパープジョーの登場となった。昨日の試合でバティとトッティをカンプノウから消し去っただけではなく、攻撃にも決定的な要素となったスーパープジョー。
「僕の仕事は、最後まで諦めず敵を追いつめていくこと。決して止まらないこと。そしてボールがグランドの中に存在する限り、そのボールを自分のものにすることが可能だということを信じ続けること。こういう単純なことさ。ゴールにつながったボールをとれたことはツキもあった。いつもうまくいくわけではないからね。パスをしたのは僕だけど、それを決めたのはクルービー。一番難しい仕事をしたのは彼であって僕ではない。」
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