2月21日


    

FC.BARCELONA - ROMA

1 - 1

勝利の味

■バルセロニスタに10点
カンプノウに9万人のバルセロニスタが戻ってきた。しかもグランドを覆う観客席の雰囲気は、素晴らしいの一言に尽きるものだった。試合開始から終了まで、そして1点のハンディがありながら常に応援し続けたバルセロニスタ。我々は彼らに10点満点の10点をあげようと思う。しかしこのバルセロニスタの歴史は今に始まったものではない。大事な試合、クラブが熱い応援を必要としている試合、そして12番目の選手となりチームを勝利に導く必要のある試合、これらの試合には必ずと言っていいほど期待に応えてきたバルセロニスタだ。昨日もその例外ではなかった。

■最後まで勝利を信じたバルサ選手
勝利を信じての戦い、それがバルサ選手に見られた90分の試合だった。ローマに思いがけない得点をあげられ、ハンディを背負っての戦いとなりながらも彼らは決して勝利を疑うことがなかった。その証明が後半15分に見られた壮絶な攻撃だろう。恐怖に震えたローマの選手を自陣に追いやり、同点と追いついてからもひたすら攻撃の手を緩めなかったバルサ。結果は同点により1ポイントとなりながらも、それ以上の収穫はあったと言っていいだろう。

■依然としてグループ首位
前節の結果と同じように、今回もグループ内の試合はすべて引き分けで終わった。バルサがローマと引き分け、そしてリバプールがガラタサライと引き分けた。初戦でアウエーでのリバプール相手にスペクタクルな勝利をあげたものの、バルサは地元での優位な試合を2分けとしてしまった。それでもポイント的にはじゅうぶんに優位な立場に立っている。次のローマ戦を最悪でも引き分けにし、カンプノウでのリバプール戦に勝利すれば、次への偉大なステップは間違いないところ。いずれにしても、来週のローマ戦がキーポイントとなるだろう。

■主審のミス
肉体と肉体がぶつかり合う激しい試合が予想されたこの試合。主審に要求されるのはできるだけプレーに近いところでの判定だった。確かに前半のポジショニングには何の問題もなかった。だが後半に入り、体力的問題が見られた主審である。選手のスピードについていけず、遠くからの判定が繰り返された。一番重大なミスは、79分のサムエルによるリバルドに対するファールだろう。誰の目から見ても明らかなペナルティーであった。ヨーロッパ戦における、しかもこのような試合における体力的な問題がある審判の起用をUEFAは少し考えるべきであろう。

■スーパープジョー
再びスーパープジョーの登場となった。昨日の試合でバティとトッティをカンプノウから消し去っただけではなく、攻撃にも決定的な要素となったスーパープジョー。
「僕の仕事は、最後まで諦めず敵を追いつめていくこと。決して止まらないこと。そしてボールがグランドの中に存在する限り、そのボールを自分のものにすることが可能だということを信じ続けること。こういう単純なことさ。ゴールにつながったボールをとれたことはツキもあった。いつもうまくいくわけではないからね。パスをしたのは僕だけど、それを決めたのはクルービー。一番難しい仕事をしたのは彼であって僕ではない。」


レシャックのコメント

試合前にレシャックは語っていた。この試合はあくまでも勝ちに行くと。だがそれでも引き分けも状況次第では決して悪い結果にはならないだろうと。したがって試合後におこなわれた彼の記者会見は、勝利するチャンスがあったにも関わらず勝てなかったことの悔しさと、そして同時にハンディ戦をふまえて同点に追いついたことに対する満足感もあったようだ。
「カンプノウでの試合で引き分けという結果は相手がどこであれ良いものでは決してない。もしローマに勝利していれば80%の確率で次へのステップに進む権利を得ていただろうと思う。だが楽観的に考えるとすれば、引き分けによる1ポイントの獲得も重要なことではある。彼らはいずれにしても地元で勝たなければいけない状況を迎えているわけだから、今日の試合みたいにディフェンシーブは戦いはできないだろう。我々にとっての勝利のチャンスは、あちらのグランドでの試合の方が大きいかも知れない。とにかく選手には満足している。最後の最後まで勝ちに行くプレーが続けられたからね。プジョーからクライハートのプレーは、すべての選手の戦いの精神を象徴していたものだ。」

カペーロのコメント

最後の最後に同点に追いつかれたことを悔やむカペーロ。しかも自慢の守備のミスによる得点だっただけに、彼にとっては非常に痛い失点であった。だがそれでもバルサ相手に、しかもカンプノウで負けなかったことを肯定的に考える。
「まず始めにレシャックに驚かされた。4人のデランテーロで我々に戦うチームはいまだにいなかったからな。その意味ではレシャックの勇気に拍手を送りたいと思う。試合開始早々、バルサは凄い勢いで攻撃してきた。我々はそれに対してうまく反応できない前半の45分だった。だが彼らの多くのミスに救われたことも確かだ。最後のパスや、ゴールの失敗とか、バルサには色々なミスが目立った。それにしても終了間際のあの失点はいかーん。なんであんなミスをするのか理解できんな、私には。もしこの試合に勝っていれば来週の試合は本当に楽になったのに、アー、残念、残念。私たちのグループは非常に難しいグループなんだから、こういうミスはいかんな。いかん、いかんのだよー。」


カペーロ「引き分けでみんな満足。しかも観客席ではスペクタクルな試合に酔っていたし。満足、満足。」   レシャク「スペクタクル? もしバルサに来たら3日も持たずに追い出されるよ。」
エスポーツ紙より