2月19日



マンマ ミア!

チャンピオンズリーグが再開される。バルサ対ローマという最もスペクタクルなカードが明日カンプノウでおこなわれる。チームに勇気と力強さを与えるために、バルセロニスタによって今度こそカンプノウを埋め尽くされなければならない。

1.スターたちの対決
世界各地から集まったスター選手がカンプノウで顔あわせする。リバルド、クライハート、サビオラ、オーベル、デブー、プジョー、ルイス・エンリケ、etc.etc.。彼らはバティやトッティ、カフー、デルベッキオ、エメルソンなどよりも優れていることを証明しなければならない。戦いは壮絶なものとなりそうだ。

2.ベンチの対決
ラージョ、オサスナ戦での敗北により、監督としての能力に疑問符が付けられたレシャック。そしていつものことながら彼の代わりの候補として名前があげられるカペーロ。だが少なくとも明日のカペーロはローマの監督としてカンプノウにやって来る。カンプノウに集まって来る10万のバルセロニスタとテレビの前に釘付けとなる何百万の人々が、この二人の監督の采配を注目する。

3.アタック戦術とディフェンス戦術の対決
チャンピオンズリーグ参加クラブの中で2位のゴール数を誇るバルサ。そして相手は同じく2位の守備力を誇るローマ。17ゴールを決めているバルサはマドリの19ゴール数についで2位。ローマの失点は6点で、ナンテスの失点5についで2位につけている。まさに攻撃チーム対守備チームとの戦いだ。

4.地元での勝利
地元での勝利が大事な要素となるチャンピオンズリーグの戦い。まして明日の相手は、ほぼ直接対決といっていいほどのローマ戦だ。彼ら相手の3ポイントはただの3ポイントではないし、バルサがグループ首位で次のラウンドに進む重要なポイントでもある。5ポイント差でローマを突き放し、もう一試合残っている地元の試合に勝利すればほぼ決定だ。

5.ファンも戦う
明日のカンプノウを満員にしなければならない。大事な試合ではいつも期待に応えてきたバルセロニスタ。10万観衆の尽きることのない応援がバルサの選手に翼を与え、同時に相手チームの選手を萎縮させる。カンプノウのような大きなグランドでプレーしたことのないローマの選手たちにとって、10万観衆はとてつもない恐怖となるだろう。カンプノウを埋め尽くしたバルセロニスタの応援があれば、試合開始の笛が吹かれた瞬間、すでにスコアーは1−0となっている。


ココの分析

フランチェスコ・ココはバルサの中では誰よりもローマに詳しい選手だ。これまでミランの選手として何回も対戦しているローマ。そのココがローマを分析してくれた。

■ローマというチーム
精神的な強さ、どんな状況でも試合を投げないねばり強さ、そして常に戦いのスピリッツを失わないチーム。しかも、ここぞという場面に最高の力を発揮する信じられない選手が何人かいる。

■カペーロ
世界最高の実力を持った監督の一人。ローマというチーム内に「勝利」という精神を植えつけることに成功した。もしいつかバルサが彼を監督として招待することがあるとすれば、それは正しい判断になると思う。
■アントニオーニ
いいキーパーだ。だが凄いキーパーではない。経験豊かでテクニック的にも優れてはいる。だけど決定的なキーパーではないだろう。
■ゼビーナ
去年デビューした若い選手。これから成長していかなけらばならない選手の一人。
■アルダイール
ここ何年か、衰えが見えてきていると思う。もう昔の彼ではないし、プレー時間も少なくなってきている。
■サムエル
ローマのディフェンスで最も重要な選手。守備の要であり、後ろのリーダーとして活躍している。
■パヌッチ
スペインでも知られている選手。90分間にわたって体力の衰えを知らないがんばりや選手だ。
■ザガ
セントラールとしては一流選手。彼の強みは何といっても空中戦にある。空中戦で彼に勝つのは難しいことだと思う。
■カフー
怪物。世界の中で最も優秀な右サイドバック。我々は彼のウイングとしての攻撃参加に注意しなければならない。
■エメルソン
よく知らない選手。テクニック的に優れていると聞いているが、去年は負傷していてほとんどプレーしたのを見ていない。
■リマ
テクニック的にはエメルソンに劣るらしいけれど、似たような選手だと聞いている。
■トマッシ
ローマの中心選手。彼がプレーすると冷静さがチームに訪れる。一人で3、4人の仕事をする素晴らしい選手だ。
■カンデラ
とても良い選手。テクニック的にもいいものを持っている。守備的な選手というよりは攻撃的な選手だと思う。
■バティ
我々は彼にだけは落ちついたプレーをさせてはいけない。一瞬の考えるスキも与えず密着したマークが必要だ。
■モンテーラ
デランテーロとして一番「強い」選手。テクニシャンでありスピードもある。とても危険なプレーヤーだ。
■トッティ
天才。何試合かは90分走りっぱなしかと思えば、どこにいるのかわからない試合もある。明日は天才にとって「平凡」な日にしなければ。
■デルベッキオ
最も重要な選手の一人。テクニシャンではないが前衛選手としてプレッシャーもかけられる。スピードがあるのでウイングとしてもいける。
■カサーノ
信じられないぐらいのテクニックをもった選手。ボールを持ったときに何をするか予想できない。だが将来の選手だろう。


●アンデルソン、今季絶望
アンデルソンは不運に見舞われている。4か月で5回の負傷をする選手はそうざらにはいないだろう。今日ひざの手術をする彼を待っているのは2か月半のリハビリ期間だ。だがどうしてもローマ戦に出場したかった彼は昨日も実は練習をしていた。だがドクターの勧めもありこのままではワールドカップ出場も怪しくなるため、結局は手術を選ぶことになった。

●プジョー、パンが食べられない!
プジョーが抱えている問題はプレーできるかどうかということではない。一昨日の試合でもまるで骨にヒビが入っていることを忘れているかのようなプレーをしていた。だが彼の問題は食事にある。固いものが食べられないのだ。パンを食べると痛みが頭のてっぺんまで突き刺さる。したがって柔らかいものしか喉を通らないプジョーだ。

●オーベルに拍手!
個人的には満足できない日々を送っているオーベルだ、ここ2試合続いて召集さえされていない。昨日の月曜日にレシャックと個人的な会見を持ってその理由を問いただしたかったオーベルだが、それをひとまず中止にした。チーム内のいい雰囲気を壊したくないというのがその理由。我々はこのオーベルの紳士的な態度に拍手を送りたいと思う。

●クバーラ、緊急入院
バルサの神話的な選手となっているクバーラが入院している。現在74才となっているクバーラは今年始めから体調がすぐれず心配されていた。状態はかなり安定しているものの、重体であることは間違いないようだ。