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1月19日
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それほど過去のことではないから多くの人々の記憶に残っているであろうバンガールの言葉。 バレンシア戦を前にしてバンガールはいつものように、例を出してもきりがないが例えばビジャレアル戦やマラガ戦、そしてマドリやコルーニャ戦のように、相手チームの最強のポイントとなる部分をつぶすことから自らのシステムを形成していった。バレンシアの中盤を形成するバラッハやアルベルダを褒め称えながらも、バンガールが最も恐れたのはアイマールやカリューによる直線的な攻撃。したがってアイマールを無効にするために彼の影となって“つぶし要員”に選ばれた選手、それがロッケンバックだった。このバンガールの“発明”がいつものことながら致命的な敗因となるのは別に目新しいことでもなんでもない。その日暮らし、その試合暮らしのバンガールノートはすでに機能しないことを再び証明したに過ぎない。 だがこの日のバンガールは自らの誤りを認める勇気があったようだ。試合開始15分にはすでにリケルメに身体を暖めるように命じている。そして前半37分にそのリケルメがバルセロニスタの大きな拍手に迎えられて登場。だがロッケンバックのプレーに対する批判は少ない。それは彼もまた機能しないバンガールノートの犠牲者の一人だということを誰もが知っているからだ。 リケルメがボカ時代のリケルメではないことも認めなければならないだろう。彼はまだヨーロッパフットボールのスピードに慣れる期間をじゅうぶんに経てきていないアルゼンチン選手だ。それでも彼の登場によりそれまでの“相手つぶし”のフットボールが、本来のバルサらしい攻撃的なフットボールの一面を見せることになる。だが相手チームはスペインリーグで最も運動量が多く、組織的に最もまとまっているバレンシアだった。チャビ・クルイベル・オーベルマルスのトリアングルが誕生するものの、バルサに決定的なチャンスは何回も訪れなかった。 モッタのゴール、そしてカニサレスの退場により11人対10人の戦いとなり新たな展開をみせる試合となる。だが精神的に落ちてきたバレンシアをつぶすことのできないバルサ。奇妙なことにバレンシアが10人となったところで試合のリズムも一時的に落ちることになる。ゴール前に固まるバルサ攻撃陣は左右のスペースを活かすことなく、バレンシア守備人が密集している狭いスペースのみの突入を試みる。だがバレンシアのディフェンスは固い。岩のように固い。 メンディエタの投入、サビオラの登場も均衡状態を変えるものとはならなかった。人数的優位を誇り、試合に負けているバルサのペースとなっているのは当然のことだ。だがゴールの決定的なチャンスは訪れない。訪れないどころか得点をしたのは10人のバレンシアだった。18節を終了したところでバルサの敗北数は勝利数を上まわるという異常な事態をむかえることになる。6勝7敗、かつてこれほどひどいバルサがあっただろうか。そしてさらに最悪なことに、ガスパー政権がこの敗戦さえも“なんてことのない”出来事として処理してしまうことだ。バンガールは今日も、そして明日もバルサの監督として居座ることになる。 ■バンガール体制は続く 1時30分近くにおこなわれたバンガールの記者会見。臆病で卑怯者のガスパーやファルゲールは登場しない。現場責任者のバンガールだけが記者会見場にあらわれた。そして2時間以上待たされたジャーナリストは待つことがまったくバカげた行為だったということを知ることになる。なぜならこの痛ましい敗戦にも関わらず、あのセビージャ戦の時と同じようにバルサは何も変わっていないし、これからも変わらないということを確認するだけに終わったのだから。バンガールは語る。 当然ながら会議の内容について聞かれるバンガール。 ■ハッセルバイン獲得はナシ バンガールがバルサの監督である限り、冬のマーケットでは補強選手は一人もやってこないだろう。ミリートはバルサ首脳陣が提案した“今シーズン半年だけのレンタル”移籍さえ了承していた。翌シーズンからの完全移籍でさえわずか700万ユーロで済む選手。だがバンガールはスピードのなさを理由にすでの断っている。そしてデランテロを要求するバンガールにローマはバティのレンタルを提案。これを断ったと伝えるいくつかのメディアがあるが事実はバティ自身が拒否したというのが事実のようだ。かつて何回となくバルサ移籍を望んでいたと伝えられる彼がなにゆえ断ったのか。それはカペーロのもとで干されている彼にしてみればバンガールも同じ穴のムジナ監督として写ったからであろう。そして彼はインテルの要請に瞬時にOKをだしている。バンガールバルサのもとには誰も来れないし来たくもない、これが我らがバルサの厳しい現実だ。 |
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