3月10日 水曜日

■1チャンネル(1.6MB)
今シーズン前半のチャビはいつものシーズンと同じように自陣内でプレーすることの多い“4番”選手だった。それがリーグ戦後半に入り、彼のポジションも相手陣内に上がってきた。自由を与えられた彼の行動範囲はより相手ゴールに近いものになった。

■2チャンネル(1.4MB)
これまでアシスト数6回。決して悪い数字ではない。

■3チャンネル(1.5MB)
これまでゴール数は3回。決して悪い数字ではない。ゴールポストに当てる趣味をなくせば、さらにゴール数は伸びるぞ。

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ドンデ・エスタ・クルービー?

パトリック・クルイベルはどこに行ってしまったのだろう。負傷してからまったくと言っていいほどニュースにもならないけれども、いまだにバルサの選手であることは間違いない。1月28日の国王杯・サラゴサ戦で負傷し全治3週間と診断された彼だが、リハビリ期間はもうすでに6週間目に入っている。負傷して以来メディアの前にあらわれることを避けている彼の近況を知るには、先週の木曜日からスタートするのがいいかも知れない。FIFA主催の“ファッションショー”に何人かのバルサ首脳陣や選手と共にロンドンにわたったその日から、彼の近況を追っかけるのがいいかも知れない。

“ショー”が終わりバルセロナへ向かうバルサ関係者御一行様。ロナルディーニョはバークレーホテルの前でクルービーを待っている。多くのファンに囲まれ、サインや写真撮影に忙しいパトリック・クルイベルだからして、なかなか体が自由にならない。ロンドンではロナルディーニョを越えるメディア的クラックであることの証明だ。まるで映画俳優のような雰囲気を漂わせているクルービーに容赦なく多くのファンが押し寄せる。したがって一緒に空港に向かうロナルディーニョはもう少し彼を待たなければならない。

バルセロナ・プラット空港に到着したバルサ関係者御一行様を待っている多くのバルサファン。彼らのほとんどはロナルディーニョやプジョーのユニフォームを着込んだり手に持ったりしてサインのチャンスをうかがっている。ロナルディーニョがファンにとって“一番”のメディア的クラック選手として、そしてクルービーが“二の次”の選手となる普段の風景が展開される。

ロンドンから戻ってきたクルービーはフィジカルコーチと共に走り込みを開始している。それは負傷して以来の彼に関する新しいニュース。だが練習場に顔を出すようになったものの、相変わらずメディアの前にもファンの前にも姿をあらわさない。先日のマジョルカ戦でもカンプノウの観客席には顔をださなかったクルービー。ドンデ・エスタ・クルービー?彼は選手控え室にあるテレビで観戦をしていた。そこから15mも歩いていけばサビオラが座っている席の隣が空いていたにも関わらず、彼は選手控え室に残ることを望んだ。

カンプノウから離れれば離れるほど彼に対する評価が高くなる選手、それがパトリック・クルイベルだ。バルサの選手として250試合に出場し122ゴールを決めクラブ史上5番目に当たる選手であるというのにカンプノウでは評判がヨロシクない珍しい選手。カステジャーノだけではなくカタラン語も流ちょうに使う意志を示しながらもカタラン人には評判がヨロシクない珍しい選手。パパラッチなど存在しないカタルーニャ、つまり選手の私生活などはほとんど問題化されない土地柄にいながら、それでも彼のおこないだけはいつも注目と批判の的となる珍しい選手でもある。それだからこそ、これほどの“珍しい”テクニックを披露しようと、たくさんのゴールを決めまくろうと、毎年のように“9番”の補強が噂になっても不思議ではないバルサファミリーだ。

ドンデ・エスタ・クルービー?彼はバルセロナにいる。そして毎朝走り込みの練習をし始めている。多くの噂が飛び交う不可思議な負傷であるとは言え、少なくとも回復に向かっていることは確かなことだ。そしてもう一つ確かなこと、それは彼はまだバルサの選手であるということ。もう忘れてしまったバルセロニスタがいるかも知れないが、彼はまだ間違いなくバルサの選手。移籍料がわずか180万ユーロとなる7月までにはまだ4か月ある。来シーズンの彼がどこのクラブにいようと、忘れてはいけないのは彼はいまだにバルサの選手であるということだ。したがって、まともなバルセロニスタであるのなら、そう、次のように走り込みの調整に励んでいる彼に声をかけなければいけない。
“バモス、パトリック、ブエナ・スエルテ!”