10月5日 火曜日

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ラールソン!ラールソン!ラールソン!

ラルソンコールが沸き上がったのはヌマンシア戦のわずか4日前。いつものように途中出場してきた彼に大きなラルソンコールがおくられ、そしてゴールを“外すたび”に何度もラルソンコールが沸き上がった。いかに新しもの好きのバルセロニスタとはいえ、彼に対する親近感は異常なものがあると言っていい。そして彼に対する期待感が見事に報われたのがヌマンシア戦での貴重なゴールを決めた瞬間だった。

4−2−4という、バルデスの方から見るとボディービルの人のような形をしたスタイルで始まったヌマンシア戦。何でも50年代に流行ったという、恐ろしくもデランテロが多い選手配置だが、やはりデランテロが多ければゴール数が増えるというものでもないようだ。しかも相手はポルテロの前に8人による大型バスを配置しているヌマンシアだからして、見ていて歯がゆい試合展開となったのは致し方ないかも知れない。ムンド紙やエスポーツ紙が“今シーズン最低の試合”と決めつけるが、4日前のウクライナとの試合よりはましな内容。攻撃的な姿勢はあるものの相手の大型バスに弾かれてしまったという印象の方が正しい。

そしてロナルディーニョはこの試合でも昨シーズンの彼とはほど遠い内容であり、エトーに至ってはついに自分の場所が見つからないうちに交代させられてしまった感じ。楽しい試合展開で気分良く観戦していても、ロナルディーニョのフリーキックの瞬間だけは入りそうもないといつも思うが、それでも勝手な解釈をすれば、フラン・ライカーはロナルディーニョに気分良くプレーしてもらいたいが故にフリーキックを担当させているのだろう。それ以外には理由が見つからない。彼はバルサここ何年かの最悪のフリーキック担当者だと思っている。でも、まあ、監督がフリーキックは彼の気持ちをハイにするためのものであり得点をするものでないと思っているのであればそれも良し。バルサには彼が必要なんだからして、これからも入らないキックを思い切って蹴ってもらって気分良くプレーしてもらおう。

彼の天真爛漫性とは180度の位置にいる真面目一方ラルソン。それがまた良い。いつも観客席用サービス芸得意選手だけで勝負に勝てると思ったら大間違い。特にヌマンシアなどという小さいクラブとの試合では“効率性”がものをいう。それもフィジカル勝負でくる相手に負けないようなフィジカル性が必要。なんせ負傷したエドゥミルソンの移籍料と同じ額の年間予算で編成されているクラブだ。カンプノウなどというどでかいスタディアムに来たら、ポルテロの前に何台もの大型バスを並べてガチガチに守ったとしても他人は文句を言ってはいけない。いずれにしてもラルソンは真面目な顔をして真面目な仕事をし真面目に勝負を決めてくれた。
“ラールソン!ラールソン!ラールソン!”
あなたはいつもこんなに真面目なんでしょうか?

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