12月9日 木曜日

■1チャンネル(2.6MB)

消化試合とは知らなんだ

セルティックがミランに勝ち、バルサがウクライナのクラブに勝てばグループ1位という結果になる。そしてそれはグループ2位のチームを相手にして決勝ラウンド第二戦をカンプノウで戦うということになるからして、フラン・ライカーはこれまで通り“普通”に戦うつもりだと信じていたけれどそうじゃなかった。決勝ラウンドの相手はどこでもいいしカンプノウで第一戦を戦ってもいい、それより主要な選手に休息を与える方が大事、そういうことなんだろう。ホーム・アンド・アウエー方式の試合を見る方にとっては、前半90分の試合よりはやはり後半の90分の試合が地元で見られることが観戦をより楽しめる要素になるから、納得はいかないけれど、まあしょうがない。しょうがないけれど、そして例え勝ってもグループ1位にはなれなかったけれど、やはり今でもこの試合は勝ちにいくべきだったと思っている。

ハビート、ベルドゥ、メッシーというバルサBの選手が揃ってスタメン出場していたが、あの風景を見てバルサBのグラタコス監督の言葉を思い出した。モラがまだ負傷する前で、彼の一部チーム起用の可能性がメディアで流れたときに語っていたこと。
「今の一部チームはシステムが完全にできあがっているから、彼らの誰かが欠けた場合に“一つの駒”としてバルサBの選手を当てはめていくことは十分に可能だし期待に応えてくれるだろうと思う。だがその駒が三つも四つも同時に変更となりバルサBの選手がそれを埋めていくことになったら、それは彼らにとって苦しいプレーとなるだろう。」
その通りになったこの日の試合。エトー、ロナルディーニョ、デコに囲まれたベルドゥと、ハビートやメッシーに囲まれたベルドゥでは活躍の度が違うのは当然だ。そしてそんなことはプロの監督であるフラン・ライカーには当然のことだったかも知れない。ちっとも良かったとは思えないバルサB選手でありながら「良くやった、良くやった」と試合後に褒め称えるフラン・ライカー監督。

それでも、どうせ試合にでるのなら自然のポジションで起用して欲しい。4−3−3システムでは右上のサイドをやらせばもっと活躍しただろうと思えるメッシーは大男ディフェンス相手にプンタをやらされていた。二大の大型バス相手にミニがぶつかるようなもんだ。スペースがあって初めて生きるメッシーだからして、当然ながら苦しい試合展開となる。ロドリもセントラルではなく右ラテラルをやらされた。バルサB選手ではないがナバーロも左ラテラルではなくセントラルをやらされた。ここらへんがシロウトにはよくわからないし納得いかないことだが、過去にまったく同じようなことがあっったのも事実。

かつてクライフが監督をしていた時代、よ〜く考えてみれば彼もまたカンテラ上がりの選手を奇妙とも思えるポジションでスタートさせている。グアルディオラがクラシコ戦でデビューしたとき、彼はピボッテではなくセントラルの位置に置かれブートラゲーニョのマーカーとして彼の影となってプレーさせられた。チャッピーがデビューしたとき、右ラテラルではなく右インテリオールをやらされた。セルジがチャンピオンズでデビューしたとき、彼は左インテリオールからエストレーモまでやらされた。この理由はいまだに理解できない。誰か納得できる理由が見つかったら教えてちょっ!

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