Thiago Motta
モッタ

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モッタッタッタ
(03/04/25)

モッタを初めて見たのは、というか初めて見たんだと思うのは、今から3年前のセラ・フェレール時代。もちろんバルサBの選手としてミニエスタディでプレーしているモッタだ。バルサBにしては珍しく背が高く、しかも痩せていてヒョロヒョロとした身体付きをしていてブラジル人にしては色白の選手だな、という印象だった。
彼は1999年にバルサに来ているから、もしかしたらその年にも見ているのかも知れないが覚えていない。この年にサンパウロのチームからセラ・フェレールが連れてきたというから、モッタはセラの置きみやげだ。セラは監督を首になってからクラブを退団するまでいろいろと評判の悪い人だったけれど、まあヒット商品もちゃんとおいていっている。何て言ってもモッタはタダで来ているんだから。0ユーロ。
17歳になったばかりの時に一人でブラジルからやって来た彼はマシア寮に入り、バルサBに所属することになる。つまり彼はバルサ二部のカテゴリーからいきなりスタートしていることになる。バンガール第一次政権最後の年にやって来て、次のセラフェレール時代に一部チームのベンチに呼ばれて、そして次のレシャック時代に一部チームでデビューを飾り、再び戻ってきたバンガールから一部定着を勝ち取り、そしてアンティック時代に少々爆発しかけている選手だ。確実に階段を一歩一歩上っている選手であり、そして急成長を遂げている選手でもある。
187センチ、73キロという恵まれた体格をうまく使ってのヒジテツが彼の秘密兵器の一つだ。まだ選手としては知名度や経験が少ないから審判はヒジテツ・イエロやジダーンのような扱いはしてくれない。だからカードはもらうし退場にもなる。そしてあの手を相手選手の身体や顔に押し当てる感じが誰かに似ているなと思っていたけれど、それはかつてのレドンドのそれにソックリだということに先日気がついた。そしてレドンド二世はバルサBにもいる。ダビ・サンチェス、いくつかのポジションをこなし、現在はモッタと同じように守備的なピボッテの位置でプレーすることが多い。年齢も同じ20歳。
彼らがレドンドと違うところは、ゴール能力も持っていること。ただモッタはバルサBにいる頃より中距離からのシュートが断然少なくなった気がする。枠内にいくシュートも少なくなっているような気がする。それでも多くの部分で急成長を遂げていることは確か。バルサは決してモッタを売ってはいけない。0ユーロで獲得した選手だけに売ればすべてが儲けになる選手だけれど、彼は売っちゃあいけない。

「こちらカピタン」より