10月4日



最高のバルサ、最低のマドリに9ポイント差

ルイス・エンリケ、サビオラが首位につながるゴールを決めれば、ジダーン・マドリは再び地獄の底へ。

バルサはいまだにチーム作りの最中ながら、確実に一歩一歩進歩を見せている。昨日のマジョルカ戦での圧倒的な勝利は、3点が5点でも6点でも何の不思議もない戦いであった。勝利から再び勝利の道へ走り続けるバルサは、正直なところそんなに良い試合をしているわけではない。だが試合ごとに成長していることも認めなければならないだろう。リバルド次第といわれてきたバルサにとって、リバルド不在での勝利は非常に大きな意味を持っている。守備も攻撃もバランスよく「一つになったチーム」として前進してきている。またこの勝利によって、明後日のコルーニャ戦も精神的に余裕がでてきている。もし勝てばリーガ制覇に向けての大前進、引き分けてもバルサにとってはいい結果となるだろうし、万が一負けるようなことがあったとしても何の問題もないだろう。

レシャック「試合開始当初は、けだるい動きのバルサだったが、1点を先行したころから動きがよくなった。だがまだまだ改良していかなければならないところが多くある。例えば今日の試合にしても、みんな走りすぎているのが気になる。」

ジェオバンニ「サビオラにおめでとうと言いたい。あのゴールは非常に難しいゴールだったんだから。」

プジョー「すごいパスだったって?ああ、でもあれは思いっ切りけ飛ばしただけで、エンリケがあそこにいるなんて気がつきもしなかった。」

プルーナ(医者)「セルジの負傷は、大けがといっていいだろう。2年前に負傷したときの状況と似ている。筋肉の裂傷は間違いないが、いまだに内出血がひどくてあまり良い状況ではない。少なくても2か月というところだろうが、それ以上かかっても何の不思議もないような重傷。」



疾走するバルサ

昨日のマジョルカ戦は、”レシャック・プロジェクト”の将来に明るい灯をともしたと言える。守備、攻撃が一体となったチーム作りを模索する”レシャック・プロジェクト”は、試合ごとにまとまりを見せてきている。多くの批判にも関わらず、ルイス・エンリケをいかなるポジションであろうが使い続け、ジェオバンニをウイングの主役に抜擢し続けた。そして一部の観客席からのブーイングを無視し、セルジを信じ続けたレシャック。レシャックの目的はただ一つ。それはひたすら勝ち続けることだ。そのためには現在と将来のクラック(リバルド、サビオラ)をスタメンに使わない犠牲(ファンには受けのよくない犠牲ではあるが)を払ってでも、チーム一体という概念がすべてを越えたところで存在するということを示した。

だが、良いことだらけではない。セルジの負傷により、ディフェンスの数が足らなくなってしまった明後日のコルーニャ戦。レイジンハーがぎりぎりのところで大丈夫となるとしても、あとはプジョーとデブーしかいない。

サビオラ「スタメンでプレーするのは楽しい。チームも試合ごとに良くなってきているような気がする。ディフェンス、中盤、そして攻撃陣の、この3つのラインがかみ合ってきている。我々はいい方向に向かっていると思うよ。」



大惨事

今のレアル・マドリに監督は必要ない。必要とするのは精神科医だろう。
3試合(ロコモティフ、エスパニョール、アンデルレヒト)続けてのビッグゲームを展開してきた同じチームが、出来損ないの内容を露呈してしまったバジャドリ戦と昨日のラス・パルマス戦。冗談のようなディフェンス陣に加え、ボロボロの中盤と存在しないデランテーロ。これが今のレアル・マドリだ。

デルボスケ「まず我々が敗北した原因の一つとして、ラス・パルマスが非常に良く戦ったことがあげられる。一方我々のディフェンスはミスが多く、相手にうまくつけいれられてしまった。だがリーグは長いし、どこを改良しなければいけないのか、それをはっきりと認識することが今の任務だろう。」



壊れたディフェンス

ラス・パルマスはレアル・マドリにフットボールはこう戦うものだという、レクチャーを示した。もちろん控えめではあるが。

正規軍に対する少数によるゲリラ攻撃。ルーベン、ホルヘ、ラゴ、そして他のラス・パルマス選手たちは、壊れたマドリディフェンスをもてあそんだ。フィーゴ、ロベルト・カルロス、マクマナマン、いわゆるクラックと呼ばれるスター選手の欠場を言い訳にしてはならないマドリ。なぜならラス・パルマスの選手は、マドリ選手よりも遙かに走り続け、動き続け、闘争心をもち戦い続けたからだ。