10月7日



ああ、残念!

パンプローナでのオサスナ戦で引き分けたバルサ。試合後に得たものは敗北感に近いものと1ポイントだった。だが昨日のコルーニャ戦で敗北したバルサは、失ったポイント以上に大きなものを得た。それは勝利者のみが持つ精神、果てしなき勝利に向けて全力を傾ける11人の選手から伝わってくる、明るい未来を感じさせるバルサだった。

レシャック「ほんのちょっとのツキがあれば勝てる試合だった。両チームに公平に運があれば引き分けの試合。結果的には我々にはこれっぽっちのツキもなく、負けてしまった。でも選手全員を誉めてあげたい。彼らは難しい状況の中、非常によくやった」

プジョー「悔しい。試合内容からみても負けるような試合ではなかった。まともにいけば、せいぜい引き分けというところの試合だよ」

ジェオバンニ「負けはしたけれど、胸を張ってバルセロナに帰れる。残念ではあるけれど、すべてを出した試合だからね。」



善戦むなしく

バルサがコルーニャに敗れる可能性は、前もってあったシナリオの一部でもある。思わぬ敗北ということではない。

前半45分のバルサは、プジョーを中心として闘志あふれるプレーが続く。それはまるでかつてのオレンジ軍団イメージというよりは、はるかにドイツ軍団に近いイメージの戦いぶりだった。相手の攻撃をつぶしてからのカウンターアタック戦法。これがクライハートの1点につながる。

だがレシャック監督がいかに否定しようと、昨日のバルサは「急造バルサ」であった。後半にはいりプジョー、ガブリ、チャビ、そしてBから召集されたナバーロ、トラッショーラスのカンテラが出場しなければならなかった。

この敗北は、バルサのイメージを壊したことにはならなかった。依然としてチーム作りの最中とはいえ、確実に成長している感じを残した。

イルエッタ(コルーニャ監督)「非常に難しい試合だった。バルサは多くの欠場選手がいたにも関わらず、勇敢に戦ってきたと思う。」

レシャック「気分は悪いがしょうがない。2失点はディフェンスの集中力が欠けたところをつかれてしまった。まあ、こういうこともあるさ」



カンテラへの親近感

レアル・マドリにとって予想された以上に簡単な試合となった。それはビルバオの不甲斐なさもさることながら、3人のカンテラのデビューによるショック療法のせいもあった。試合内容には触れてもしょうがないだろう。非常に退屈な試合ではあった。だが終わってみれば2−0。マドリには貴重は3ポイントとなった。



新鮮な風を求めて

クラック不在のレアル・マドリの解決策は自分の家の中にあった。この日のビルバオ戦にデルボスケは3人のカンテラを投入し、チーム内に新たな雰囲気を注入した。そう、マドリにもカンテラは存在していたのだ。忘れ去られていたかのような、マドリ・カンテラ。デルボスケの思い切った作戦が「危機」からの脱出を助ける。