7月12日

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”ナランヒート”の時代

1982年のワールドカップスペイン大会(シンボルマークがオレンジをかたどったナランヒート)に前後して生まれバルサBで活躍している若者が、これから始まるシーズンを前にして大きな一歩を踏もうとしている。ババンジーダ、トラッショーラス、ナバーロ、ダビ・サンチェス、トルトレーロ、そしてビクトール。

わずか2週間前には二部Aへの昇進をかけて戦っていたバルサB。残念ながら彼らの大きな夢は実現することなく終わってしまった。だがバルサBの主要メンバーとして活躍した何人かの選手は、今また大きな夢を抱えている。バルサのカンテラとして多くの若者が持つ夢、それは一部チームでのデビューだ。6人の将来ある若者たち、ババンジーダ、トラッショーラス、ナバーロ、ダビ・サンチェス、トルトレーロ、ビクトール、彼らがバンガールに呼ばれ一昨日から始まった合同練習で毎日一緒に汗を流している。彼らは1981年か1982年に生まれた若者だ。そう、今から20年前のワールドカップスペイン大会のあった1982年に前後して生まれている。

この6人の若者は”キンタ・デ・ナランヒート”(ナランヒートの時代)と呼ばれている。かつてイバン・デ・ラ・ペーニャやセラーデス、ルジェー、ベラマサンなどが”キンタ・デ・ミニ”(ミニエスタディオの時代)と呼ばれたようにだ。

今月の22日にすべての選手が合流し、スイスでミニキャンプを張るバンガールバルサ。彼はこのキャンプに少なくとも2、3人の若者を連れて行く予定だ。彼らにとって22日までの毎日の練習が厳しいテストとなる。しかも競争は激しい。それでも彼らの希望と夢は、最後の最後まで消えることはない。バルサのカンテラとして何年もプレーしている彼らにプレッシャーは存在しない。

現実問題として、バンガールのシステム変更によりディフェンスの選手に関しては競争がさらに厳しくなってきた。これまでの4人ディフェンスから3人への移行。この影響をまともに受けるのはトルトレーロとナバーロだろう。
トルトレーロ「4人から3人へのディフェンスシステムの変更は、かなり影響があると思う。でも自分には誰にも負けないという自信がある。最善を尽くして練習するだけ。あとは監督が決めることだ。自分の良いところはポジショニングとディフェンスからのボールを出す能力だと思っている。」

ナバーロ「3人ディフェンスというシステムは人数的に自分に不利になるだろうけれど、システム的には何の問題もない。これまで左ラテラールのポジションで常に3人ディフェンスでやってきているんだから。」

中盤から上の3人の選手、トラッショーラス、ババンジーダ、ダビ・サンチェス。彼らにはリケルメの加入が影響を与えることになるかも知れない。
トラッショーラス「バンガールのシステムには自分のプレー資質があっていると思う。中盤の選手が上がってのゴールが多かった前回の監督時代を見る限りそう思う。いずれにしても競争は激しいことに変わりはない。もちろん自信はあるさ。でももしダメだったらバルサBに戻ってまた再挑戦さ。」

ババンジーダ「スペイン国籍を取ることが重要なことになっている。もし早急に獲得することができたら大いに一部に上がる可能性があると思うよ。バルサBではいっぱいゴールを入れたし、右エストレーモが不足している現状だしね。」

ダビ・サンチェス「左インテリオールという自分のポジションにはモッタやコクーなどがいるから非常に難しいと思う。でも、まあいいさ、今回ダメだったらバルサBに戻って勉強するだけ。」

3番目のキーパーとしてすでに決まっているビクトール。ボナノ、エンケの壁を破るのは難しい。だが彼はスタートしたばかりだ。夢と希望だけはどんなことがあっても捨てない。
ビクトール「レイナだってスタートしたときは3番目のキーパーだった。それがいつのまにかスタメンで出場するような状況が生まれた。自分としてはいつでもプレーする用意はできているつもりだ。チャンスがやってくるのをじっくり待つさ。」