7月19日

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メンディエタ大接近

ガイスカ・メンディエタがブラウグラーナのユニフォームを着る可能性がこれまでになく大きくなった。昨日おこなわれたラッチオとバレンシアによる交渉により、これまでメンディエタ獲得の最大の難関とされていた「2年以内にスペインリーグに戻ってきた時のペナルティー料」の問題が一気に解決したからだ。

この交渉は両クラブの最高責任者が参加してバレンシアでおこなわれた。ラッチオからは会長のクラグノッティが、バレンシアからはやはりクラブ会長のオルティがそれぞれ出席し直接交渉に入った。議題は二つ。

一つはメンディエタがラッチオに移籍した際の2回目の支払いに関するもの。メンディエタはバレンシアからラッチオへ5000万ユーロで移籍したが、未払い分の1200万ユーロの支払い期限が過ぎているのにラッチオ側が支払っていなかった。クラグノッティの依頼は未払い分を2回にわけて年内に支払うこと。これをバレンシア側が了承した。

もう一つは、第三者であるバルサにとってもっとも関心が高いテーマ。メンディエタがスペインのクラブに、完全移籍であれレンタルであれ、戻って来たときにバレンシアが受け取る権利がある1200万ユーロについてだ。この件についてもクラグノッティとオルティの間で長く厳しい交渉が続けられた。結果はバルサにとって願ってもないもの、つまり1200万ユーロから120万ユーロへの値下げ交渉が成立したことだ。ただし、メンディエタを今シーズンにレンタル形式で獲得したクラブが来シーズンに完全移籍という形をとった場合、バレンシアがその移籍料の10%を受け取る権利を有すという条件付き。

バルサにとってこのラッチオ・バレンシア間でおこなわれた交渉結果は、メンディエタ獲得の可能性を100%ちかくに前進させたものとなった。ラッチオ・バルサ間ではメンディエタのレンタルがほぼ決定されている。しかもこれまでラッチオの要求していた600万ユーロのレンタル料も0ユーロとなり、バルサはメンディエタの年俸を支払うだけで彼を1年間獲得することになる。「今のところ」決められていること、それは来シーズンになってバルサがメンディエタの完全移籍を望むのであれば、違約金は2400万ユーロとされている。だが、それは「今のところ」決められた来年の話しに過ぎない。

一方、バルサ会長のガスパーはこの交渉がおこなわれているときに何回もクラグノッティと電話で連絡を取り合っている。交渉の進み具合を知ると共に、もし交渉がバルサにとって有利な展開でおこなわれているのならメンディエタとの具体的な交渉に入らなければならない。ガスパーが急いでいるのはバンガールがどうしても月曜日のプレゼンテーションにメンディエタを登場させたいからだ。そしてもし予想外のことが起きない限り、メンディエタは月曜日21時にカンプノウに現れることになる。


さて、リバルドをどうしたものか

リバルドが練習に合流してくるまで3日間しかない。リケルメの獲得、そしてメンディエタの獲得が非常に濃くなってきた今、バルサとリバルドの関係は以前にも増して黒い霧の中に包まれている。多くのメディアが伝えるところによれば、リバルド残留の可能性は日増しに少なくなってきている。

ありとあらゆるところから噂が飛び交う。リバルドに近い関係者が語るところによれば、ここ連日バルサ首脳陣はリバルドとの接触を図っているという。その内容はクラブ側からの一方的な契約放棄、つまり残りの1年の契約期間に関してはクラブ側が放棄し、リバルドには自由にクラブを選べる権利をあげますというもの。そしてマドリのラジオ局が伝えるところによれば、ほぼ同じような内容ながら、その条件として移籍先はスペイン以外のクラブとされているという。

この噂が真実かどうかはともかく、バルサ側が残りの契約期間が1年しか残っていないリバルドに対し、しかも延長契約をする意志がないと言うリバルドに対し、何らかの方法を用いて今シーズンが始まる前に放出しようという意志があることは間違いないようだ。リバルドの年俸は750万ユーロ、これは税抜きの年俸だからクラブが実際支払わなければならない金額はその倍の1500万ユーロとなっている。経済的観点から見た場合、今のバルサにとっては非常に大きい金額であることは間違いないだろう。

そしてバンガールから見たスポーツ的観点のリバルド。もし彼が抜けるとするなら現在抱えている外国人オーバーブッキング問題も自動的に解決されることになる。ポジション的に考えた場合、これまでレンタル第一候補とされていたジェオバンニがいなくなるのはバンガールにとって大きな損失だ。本格的な右エストレーモとして唯一の存在であるジェオバンニをバンガールは非常に買っているフシがある。ロッケンバックは控えとして貴重な選手。右サイドならどこでも任せることができると考えるバンガール。サビオラやリケルメは当然のことながら除外できない。いずれにしてもリバルドの将来に関するスリリングなストーリーはまだ当分続きそうだ。