7月22日

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マドリには行かない!

すでにサイは投げられた。今日から始まるバルサのプレステージは、新たなシーズンへの準備という以上の意味を持って始められるだろう。新監督として就任したバンガールという監督の「やり方」が、良い意味でも悪い意味でも細部にわたって注目されることになる。昨日をもってバルサを離れたリバルドは今日のプレゼンテーションには姿をあらわさない。これから長い期間にわったって肯定、否定の意見が戦われることになるであろうリバルドの放出問題。監督が現場の責任者である以上、当然のことながらクラブ責任者は監督の要請を聞かなければならない。したがってガスパー会長がバンガールの要求のままにチーム編成をおこなったことは理解されるべきことであろう。いずれにしても新たなバルサがスタートする。これからのバルサに期待する唯一のこと、それは監督の判断が間違っていなかったということを証明して欲しいということだ。

リバルドはもう戻ってこない。しかもバルサに戻ってこないだけではなくスペインリーグに戻ってこない。リバルドとバルサ統合ディレクターのファルゲールによっておこなわれたブラジルでの話しあいは、お互いを傷つけずにひたすらプロフェッショナルな観点から進められたと伝えられている。リバルドの意志はもしバルサを出ることになるのであれば、マラドーナやロマリオ、ロナルドがクラブを去ったときのような終わり方を避けることにあったという。つまりクラブ職員が利用する「裏口門」からのサヨナラではなく、バルセロニスタに送られてのサヨナラをするのがリバルドとしてのプライドの示し方なのだ。

それを示しているのが近いうちにおこなわれる「共同記者会見」だ。クラブ責任者と当人のリバルドが一緒になっておこなう最後の記者会見。マラドーナやロマリオ、そしてロナルドが決して可能とはならなかった「共同記者会見」をおこなうという事実がリバルドの誠実さを表している。リバルドとファルゲールによって出された結論は書類形式になっていないという。二人の間でおこなわれた「口約束」に過ぎない。だがそれだけで両者間ではじゅうぶんであったのだろう。リバルドはマドリにはいかない。スペインリーグの他のクラブでのプレーもあり得ない。リバルド個人としてもバルサというクラブにしても、これ以上のスキャンダラスな問題をメディアに提供したくないという共同意志だ。

リバルドの行き先はスペイン以外のクラブとなる。イタリアやイングランドのクラブのオファーには困らないであろうリバルド。最終的にブラジルのクラブへ戻る可能性もある。これまで意見を二分していたバルセロニスタではあるが、クラブに問題を起こさないで出ていこうとするリバルドに対し最後の最後に一つになることができた。すべてのバルセロニスタがリバルドに幸運を、今そう感じているに違いない。


選手は揃ったとバンガール

メンディエタの加入、そしてリバルドの放出によりバンガール好みの選手がこれで揃ったようだ。エンケ、リケルメ、メンディエタの加入により、それぞれのポジションに二人ずつの選手が用意されたというバンガール。23人の選手を擁し、バルサは2002/03シーズンを戦うことになる。

第二次バンガール政権の本格的なプレステージが明日からスイスでおこなわれる。今日のプレゼンテーションには3人の新加入選手が紹介されることになる。エンケ、リケルメ、そして昨日バルセロナに到着したばかりのガイスカ・メンディエタ。合計23人の選手がそれぞれのポジション獲得をかけて日々の戦いに励むことになる。

キーパーはボナノとエンケが正キーパーの座を争うことになる。3人ディフェンスで戦うと言われる守備陣だが、デ・ボエルとプジョーはほぼその座を確定させている。もう一つのポジションを争うのがレイジンゲル、クリスタンバール、そしてアンデルソン。これにカンテラ出身のナバーロも戦いを挑むことになるだろう。

中盤ではメンディエタが右インテリオールのポジションに。二人のピボッテはチャビとコクーが他のどの選手よりも可能性が高い。ただロッケンバックのキャラクターを非常に高くかっているバンガール。彼をどこのポジションおいても不思議ではない。左インテリオールは保守的にいくならモッタ、より攻撃的にいくならオーベルマルスとなる。ルイス・ガルシアが最終的にクラブに残ることになれば彼もこのポジションをこなせる候補の一人だ。

基本的にメディアプンタはリケルメが濃厚だろう。ルイス・エンリケはできるだけ相手ゴールに近いところで使いたいというバンガールだから、メディアプンタの可能性もあるし左右インテリオールに使われる可能性もある。サビオラとクルイベルは前線に置かれるケースが多くなる。いずれにしても3−4−1−2システムで戦うか、3−4−3システムでいくか、それによって多くのバリエーションが生まれることになる新星バルサだ。

●3-4-1-2
●3-4-3