8月21日

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Trofeo Joan Gamper
8月23日 21:15
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
ESTRELLA ROJA

バンガールの長い1日

バンガールのその強烈な個性は必然的に多くの敵をつくり、そして同時に多くの仲間も得る。彼個人の性格を気に入るか、あるいは気に入らないか、それは各人の趣味的なものとなるだろう。だがほぼすべての人々が認めるもの、それは彼のプロ精神だ。バンガール第一次政権時でもそうであったように、今回もほぼ1日を通して彼はカンプノウで生活している。彼の1日はすべてバルサのために費やされているのだ。

■06:45 起床
働き者バンガールの朝は早い。この季節でもまだまだ薄暗い6時45分には、もう目覚まし時計が朝の到来を告げる。彼の長い1日の始まりだ。ベッドから起きあがり最初にすることは熱いシャワーを浴びること。起床してから自宅を出るまでに30分しかないから忙しい。

■07:15 自宅出発
シッチェスの自宅を出発。目的地はもちろんカンプノウだ。ルノーに乗って一路バルセロナを目指す。この時間帯であれば普通は20分か30分でカンプノウに到着するが、安全運転第一のバンガールはたっぷりと1時間かかる。

■08:15 バルサオフィスへ
カンプノウにある駐車場に車を止めるのがこの時間。すれ違うすべてのバルサ職員との朝の挨拶を忘れない。オフィスに入り練習着に着替えたあと、スタッフの到着を待つ。

■08:30 スタッフ会議
毎日欠かせないミーティングの一つがドクター・プルーナとのもの。練習を前にしてすべての選手の健康状態を彼から報告を受ける。もし体調がイマイチの選手がいるなら練習量を減らすなどの方法をとらなければならない。プジョーのように負傷を隠している選手もいるかも知れない。このミーティングでの目的はすべての選手の健康状態を探ることが目的だ。

■09:00 午前の練習開始
午前の練習が9時から始められる。この時期のバルセロナは日中非常に暑いため、それを避けるために朝早くからの練習がプログラムされている。トレーナーのセイルーロ、助手のデ・ラ・クルスなどが午前の練習の指導に当たる。バンガールはグランドの片隅で腕を組みながら一人一人の選手の動向をうかがっている。もちろんバンガールノートは必需品。

■10:40 練習終了
午前の練習が終了し、選手たちはシャワー室へ。その後は彼らは自由行動。だがバンガールにとって1日の仕事はまだ始まったばかりだ。

■11:00 オフィスで反省会
コーチングスタッフをオフィスに集めて午前の練習の反省会をおこなう。選手一人一人の練習態度を分析し、もし必要なら選手を直に呼びだして注意したり、あるいは激励したりすることもある。もちろんこの分析は練習中に埋められたバンガールノートをもとにおこなわれている。

■13:45 昼食
バンガールの昼食は彼のオフィスでとられる。レストランなどには行く時間がない。ましてシッチェスの自宅まで戻る余裕もない。したがって簡単な昼食となる。普段の典型的なパターンはハムかチーズをはさんだサンドイッチに牛乳。これでなぜあれだけ立派なお腹が生まれるのか不思議とも思われる昼食内容だ。最後にコーヒーをとって終わり。昼食時間30分。

■14:15 翌日の計画
午後の仕事が開始される。多くのスペイン人が昼食をとっているか、あるいはシエスタに入っているこの時間に彼は何をするのか。することは山のようにある。次の相手チーム(国内、国外を問わず)の試合をビデオを見ながらの研究。将来のバルサの選手として興味を抱いている何人かの選手の試合風景のビデオ見学。そして机の上に山積みとなっているスカウトマンからの資料の検討。そしてコーチ陣を召集し、明日の練習のプログラミングの作成。合間に眠くなったらソファーでシエスタ。

■19:00 午後の練習開始
午後の練習が始まる。午前の練習が終了し、いちど帰宅した選手たちはこの時間までにグランドに戻ってこなければならない。再び1時間ちょっとの練習がおこなわれる。午前の練習とは違い、体力的なものではなくテクニック的なものとなることが多い。

■20:15 練習終了
今日1日の練習が終わる。バンガールにもようやく帰宅する時間が近づいてくる。

■21:30 自宅に向かう
午後の練習はおこなわれる日とおこなわれない日がある。それはチームの状況や試合日程の関係で決められる。もし午後の練習がないとき、バンガールの帰宅時間は21時30分頃となるのが一般的だ。だが練習がある日は22時30分ぐらいまでのびることが頻繁にある。自宅に着くのは23時を過ぎてしまう。だが家族を大事にするバンガールは、それでも夕食だけは自宅で取るようにしている。これで長い1日がやっと終わることになるわけだが、6時間強の睡眠をとると、再び目覚まし時計の音を聞くことになる。


●アディオス、ジャルデル!
スポルティング・リスボアとバルサ両クラブにおける、ジャルデルに関する共同声明が発表された。これによれば、少なくとも現時点でのジャルデルの移籍はあり得ないというもの。だが将来的なバルサへの移籍はいまだに可能としている。この声明により「ジャルデル問題」は終わりを告げたと言っていいだろう。この共同声明に関してバルサの統合ディレクターであるファルゲールは次のように語っている。
「我々とスポルティングの関係はこれまで非常に良いものであったと言える。この関係を我々は現在もそして将来にわたっても壊したくないと思っている。そして今回、スポルティングは我々に一つの要請を出してきた。クラブとジャルデル間が難しくなっている今の状況を打開するために、バルサ側から声明を出して欲しいというものだった。そこで今回の共同声明となったわけだ。」

●7人のバルサ選手が今日スタメン出場
ブタペストでおこなわれる今日のスペイン代表の親善試合にはチャビ、プジョー、そしてメンディエタがスタメン出場することがすでに発表されている。またオスロでおこなわれるオランダ代表の親善試合にもクルイベル、コクー、デ・ボエル、レイジンゲルがそれぞれスタメン出場する見込みだ。唯一、クリスタンバールだけが代表に呼ばれながらもベンチスタートなる。また昨日のアンダー21の代表試合には、ビクトル、ナバーロ、トルトレーロが出場している。

●サビオラ、リケルメに危機
今シーズンもバルサは再び代表選手問題で頭を痛めることになりそうだ。アルゼンチン代表は11月20日に東京での日本代表との親善試合を組んでいる。問題はこの親善試合での契約内容だ。その内容とはベストメンバーを組んでのアルゼンチン代表が義務づけられていること。新たにスタートするアルゼンチン代表にはリケルメやサビオラの召集が間違いないものとなっている。したがってビエッサ監督としても彼らを召集することが義務づけられているということだ。したがって彼らが召集された場合、デポール戦での出場は不可能となるだけではなく、マドリ戦での出場も危ぶまれることになる。