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8月22日
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サビオラ「すべてのタイトルを!」 2001年8月17日、サビオラが初めてバルセロニスタの前に登場し、父に捧げるゴールを決めた日。パルマ相手のガンペル杯から1年と5日経過した。この1年でサビオラは何と成長したことだろう。選手としてはもちろん、人間的にも大きく成長したサビオラ。彼はいまだにピベという愛称で呼ばれるものの、もう子供ではない。この1年ですっかり大人っぽくなったサビオラは言葉遣いも変わってきた。 新しいシーズンが始まるに当たってどうですか? ここまで順調に来ている。もちろん我々は大きな期待と可能性を求めてシーズンを戦うことになるだろう。準備は万端、あとはシーズンの開始を待つだけだ。浮き沈みのできるだけない安定したシーズンを目指して、目的はもちろんタイトル獲得。 新しいシーズン、新しい監督。バンガールはどうですか? 個人的な問題で言えば非常に満足している。確かに要求の激しい監督であり、選手たちは常に100%でいないといけない。だがもしその期待に応えればそれなりの対応をしてくれる監督だ。 この2年間でまったくタイプの違う2人の監督がベンチに座ることになりましたが。 そう、レシャックはどちらかというと選手に比較的自由を与えることをよしとした監督だった。バンガールは彼のノート通りの動きを選手に要求する監督。それぞれ違う目を持ってフットボールを理解しているということだろう。まったく違うタイプではあるけれど、できるだけ早く順応していくのが選手の役目だ。僕はもう大人だからだいじょうぶ。。 新しいポジション、右メディアプンタというのはどうですか? はっきり言って生まれて初めてのポジション。将来的には楽観的に考えている。自分にとっても良い経験だし、チームのためになるのだからポジションに慣れるように一生懸命やるだけだ。 昨シーズン、リーグ戦では17ゴール、チャンピオンズでは4ゴール決めています。今年の目標は? できれば昨シーズンの数字を上まわること。だが大事なのはそんなことではなくチームがうまく機能し、勝利に向かってばく進することだ。何らかのタイトルを獲得し、バルサという名前にさらにハクがつくこと。 つまりゴール数に関しては具体的な目標はないということ? そういう約束をするのは好きじゃない。もし20ゴールを目標にするといっておいてできなかったらカッコ悪いから。僕はもう20歳だから、そいう子供みたいなことはしない。 昨年のガンペル杯でデビューしたわけですが、あの試合の思い出は? まだバルサというクラブに入団してからわずかな日にちしかたっていないときの試合だった。そして父はすでに亡くなっていた。あの試合でゴールを決められたことは一生忘れられないものとなるだろう。自分がバルサの選手となった実感がやって来たゴール、これからもいつも空から見ていてくれている父に捧げられたゴール、あのゴールはあらゆる意味でドデカイ喜びを与えてくれたゴールだった。あれから僕は大人になる道を歩み始めた。 本当にこの1年でずいぶんと変わりましたね。 バルセロナに来た当時、バルサという大きなクラブに入団するということがどういう事を意味するのか、それほど真剣に考えたこともなかった。だが時間の経過という妙薬が自分を成長させてくれたと思っている。 フットボール選手としてのサビオラの変化は? ヨーロッパフットボールがどういうものかを学んだ。ここではボールのスピードがアルゼンチンに比べて圧倒的に速い。それはバルサに入団して最初に気づいたことだ。そしてディフェンスの選手もスピードがありタックルなんかがかなり激しいことに気づいていく。グランドの芝が短く刈ってあるのでボーの走りが速いことにもすぐ気がついた。違いは数え切れないほどあったような気がする。だが僕はもう一人前のヨーロッパフットボーラー。 ということはバルサにもかなりとけ込んでいるということですね。 もちろんだ。今では外国にいるという感じさえしないほど、暖かい環境にとけ込んでいると思う。本当にここの人たちの暖かさには感謝してもしきれないほどだと思っている。これ以上のことは望めないほどの快適さのなかにいるんだ。 バルセロニスタとも完全にうまくいっている。 ここに来て気がつくことは、身体障害者の人々がよくグランドにかけつけるということ。これは非常に印象的なことだ。そして不自由な体でありながら何時間もかけてカンプノウにやって来る。 カタルーニャという国にも詳しくなった。 自分にとっては自分が住んでいる街の人々との理解を得るのが重要なことだと思っている。彼らはカタルーニャの歴史やバルサというクラブの歴史を教えてくれる。彼らの仲間の一人になれることは重要なことだと思う。 アルゼンチンとの違いは? それぞれ「強烈なファン」というイメージは同じだけれど、行動形態が違う。例えばブエノスアイレスの街を一人で歩いていてファンに囲まれたら、何が起きても不思議じゃないと思わないといけない。最悪の事態も覚悟しなければならない。だがここはまったく違う。一人の人間のプライベートな部分を非常に大事にしてくれる。もちろんそれぞれの国が抱えている社会状況の影響もあるだろうと思う。今、自分の国は難しい状況を迎えているから。大人になるとこういうことまで考えるんだ。 アルゼンチンといえばリケルメが加入してきましたが。 彼がバルセロナに来た状況は自分のと非常に似ている感じがした。飛行場での信じられない歓迎風景、当分のホテル住まい、家族はアルゼンチンに残してきていること。多くの選手が自分にしてくれたように、僕も彼ができるだけ早くチームにとけ込むことができるように手伝ったつもりだ。ラッキーにも彼は非常に早くチームや街にとけ込んでいると思う。 彼はトッポジージョ、あなたは? いやいや、僕はゴールを決めてからのことは何にも考えていない。ゴールを入れる瞬間がもっとも素晴らしい瞬間であって、そのあとのことはおまけみたいなものだから。その時に思いついたスタイルでいこうと思う。 最後に、今シーズンの夢は。 すべてのタイトルをとること。リーガ、チャンピオンズ、すべて可能なタイトルをとること。大人というものはそういう風に考えるもんなんだ。 |
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●ダニ、再び負傷 それはミニゲームの最中におこった。ペナルティエリア内でハンドのファールをしたとバンガール審判に指摘されたロッケンバック。彼は怒りを体中で表現して審判に抗議する。だだバンガール審判は絶対だ。ペナルティーがダニによって決められた。ロッケンバックは試合が再開されても怒り狂っている。体中にエネルギーが充満し、もはや誰にも止められない。彼がボールをとり、それをダニが奪いに行く。だがロッケンバックの身体は鉄のようになっている。鉄と化しているロッケンバックに触ったダニ、彼に待っていたものは再び負傷というものだった。ロッケンバックは何もしていない。だが彼に触ったダニが間違いだった。右足かかとの負傷。ガンペル杯はおろか、バルソビア戦も怪しくなったダニ。 ●再び”9番”を探すバルサ
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